花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

「十月花形歌舞伎」昼の部 新橋演舞場

2014年10月05日 | 歌舞伎
明日6日に台風が来ても歌舞伎座も新橋演舞場も予定通り上演ってことのようですが、
今宵の関東に降る雨。我が家雨戸がありませんが、ふっている雨の音けっこう聞こえてきます。
明日はどうなのでしょう?というところですが
今日日曜日、新橋演舞場昼、歌舞伎座夜に行ってきました。
新橋演舞場は10日前ぐらいだったでしょうか、歌舞伎座に至っては木曜日だったか3階席を購入。

新橋演舞場 「十月花形歌舞伎」昼の部は
俊寛と金幣猿島郡(きんのざいさるしまだいり)に大喜利所作事 双面道成寺がついていました。
俊寛は、吉右衛門、幸四郎、仁左衛門、勘三郎と見たでしょうか。右近の俊寛は、初めてです。
それぞれみなさんに特徴がありますが、
右近の俊寛,舞台に姿を現したとたん流された僧都に見えない!!
なんでしょう、元気なんです。足もともおぼつかない。やっと歩いてるって印象が今までの俊寛にはあったのですが
ここはどこだ?ってかんじで。
さらに康頼、成経もこの人たち流人?? なにか京からせいぜい鞍馬か山科あたりに身を隠してるんじゃないか?
ってくらい栄養満点。健康さを感じてしまったんです。
哀れさを感じないというのが、なんとも残念。
気持ちに訴えてくるような芝居というより
台詞や段取りといったものは、丁寧な作りで実にわかりやすい。
初めてみるなら、わかりやすいのではないかな?と思えるいところも。

右近の俊寛期待したものの、ちょっと私のなかの期待からすると、今日時点でははずれだったかも。

金幣猿島郡は四世鶴屋南北の絶筆となった作品というものの南北なのか?ってみると
立作者は息子の2代目勝俵蔵(かつひょうぞう)、中軸には孫の鶴屋孫太郎(つるやまごたろう)を据えて、
親子孫の3代の共作と。
そうかあ・・と納得する反面、今回猿之助の『金幣猿島郡』ってことゆえに
猿之助の色が出ているのかな?と思うとこも多々ありでサービス精神旺盛だなと思う舞台でした。
今回清姫と藤原忠文を演じる猿之助。らしいと言えばらしいんですけど・・・・・
この話、作品紹介から
「謀反の末討たれた平将門の妹の七綾姫は、宇治にかくまわれているうちに、許婚である愛しい僧安珍(実は文珠丸頼光)と再会できました。しかし、この家の盲目の娘清姫は、宝剣の威徳によって目が開くと、目の前の頼光こそかねてより恋慕う人とわかり、七綾姫への嫉妬に狂って蛇体と化します。頼光と七綾姫は逃げのびますが、七綾姫に執心する藤原忠文も二人への嫉妬心から鬼と化し、やがて清姫と忠文の霊は中空へ飛び去って行きます」
ってことですが、
清姫という女性が、恋敵七綾姫への嫉妬に狂って蛇に化すというほどの嫉妬心が出てきてるのかなあ?ってつなぎがわからない。南北の人間のドロドロさでなく、昨今の突然切れる!女性ってことなのかしら?って。
また藤原忠文に至っても・・・

全体として登場人物の気持ちのもっていき方よりも見せ方、楽しませ方重視かな。とエンターテイメント性を感じてしまった私です。
そのエンターテイメント性を舞踊になる双面道成寺ではもっと強くかんじ、おかめ、お大尽、ひょっとこの面を付け替えて巧みに踊り分けるだろうところも面をとりかえてるだけで、踊り分けてるか?ってよくわからかったのは私の理解度不足かもしれない。反省かも。
また、ラストの清姫と忠文の霊というところも・・・ここも先月の「双面水照月」吉右衛門が見せた法界坊と野分姫の合体した霊が、その二面性をうまく出したのとことなり、清姫と忠文は二面というより1プラス1は2で力が2倍以上には感じず。
やはりこれは経験数、若さで見せる違いなのかなとも。

それとちょい気になったのが黒雲 弘太郎の登場や移動の姿勢。
踊りになるとさすがに白雲の隼人よりも見せるのだが、登場や移動の姿勢が、直立というのか、
普通狂言から来てる舞踊狂言で、間狂言(?)に出てくる者は、膝を軽く曲げ重心を低く前にすこし体重をかけて、手を腰前に持っていってのすり足かと思うのですが、弘太郎・・・直立でのすり足見える。
身長が隼人より小さいからということではないだろうが・・・なにか変だった。これは彼だけのことなのだろうか?とふと澤瀉屋ゆえ?と不安になった。


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