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回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

脱税天国の終焉

2013年04月14日 13時46分54秒 | 日記

13日のダブリンでのEU財務相会議はキプロス支援を承認したほかに、脱税の温床になっているTax HeavenにEUとして正面から戦うことに一歩近づいた会議でもあった。これまで、フランス、イタリア、ポーランド、スペイン、英国、ルクセンブルグが脱税封じのために預金や信託からの収益に関する銀行の情報を共有することを主張してきたが、今回はベルギー、オランダ、ルーマニアも賛成してきた。この動きに反発しているのがオーストリア。その言い分は、「イギリスこそTax Heavenではないか」というもの。しかしいずれ27の全参加国が賛成することになるだろう。そして対象も将来は配当金やキャピタルゲイン、ロイヤリテイ収入までを対象になるだろう。

この動き特にフランスでは予算大臣が当初否定した国外での蓄財を実際にはスイスに預金しているのが露見したという、担当大臣あるまじき醜聞で辞任し、国民の強い反発を買った。フランス流の風刺を効かせたジョークとでも言いたい話であり、再発防止のために早急に対策(?)を立てる必要に迫られていた。

徴税するものがいれば、そこには脱税するものがいるというのが古今東西をとわず厳然たる事実であり、銀行情報の共有程度では、まだまだ脱税天国の終焉は遠いと言うべきだろう。公平な税負担(徴収)は簡単にはいかない。脱税を考える人は、往々にして徴税をする人よりも賢いからだ。

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英独連携ー2

2013年04月14日 09時26分47秒 | 日記

ドイツ18世紀の古城で行われたキャメロン首相とメルケル首相の首脳会議は、関係者によれば極めて友好的だったとのこと。そして、キャメロンがかねてから主張していたように、EUが連邦制に突き進むのではなく、むしろ分権と加盟国の主体性を回復する方向で早急に改革が行われることで合意したようだ。すなわち、EUは競争力の強化と柔軟性の確保に向けて行動をとることや、加盟国の公平な負担を求めること、などが盛り込まれたものになった。これは、キャメロンにとっても、英国のEU離脱を懼れるメルケルにとっても悪い結果ではなかったろう。問題は、これから開催されるEUの一連の首脳会議で、今回の英独連携が、EUの既得権益に固執するフランスほか南ヨーロッパ諸国との間の交渉でどこまで通すことが出来るか、である。特にホランドのフランスはこのところEUでの交渉で失敗続きであり、強力な巻き返しが予想される。

EU改革以外では、G8での議題やシリア情勢についても議論がなされ、G8では、国際的な税制の統一性確保のために先進国が指導力を発揮することが議題になる見込み。

キャメロンの子供たち(9歳、7歳、2歳)にはメルケルから絵具やレゴが贈られたし、キャメロンからメルケル夫妻には英国の老舗陶器メーカーDenbyの紅茶カップセットが贈られた。そしてMesebergの首脳会議は最後に広大なワインセラーでメルケルが応援するサッカーチームバイエルンミュンヘンのチャンピオンリーグの話で締めくくられた。やはり、ドイツの古城には何かが潜んでいるのか。

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