かねて健康不安が伝えられていたサッチャー元英国首相が死去した。働くことの意義を強調し、イギリス国民を鼓舞し続けたあの姿をもう見ることはできないと思うと寂しい。エリザベス女王とともに現代英国を代表する女性指導者の死去は、彼女が20世紀を代表する人間であるだけに、同じ世紀を生きてきた自分にとってはまことに感慨深いものがある。
あれだけ怯懦と怠惰を嫌った現代の指導者は見たことがない。今夜はそんな現代世界政治の巨人の死去に一献手向けたいと思う。
合掌。
かねて健康不安が伝えられていたサッチャー元英国首相が死去した。働くことの意義を強調し、イギリス国民を鼓舞し続けたあの姿をもう見ることはできないと思うと寂しい。エリザベス女王とともに現代英国を代表する女性指導者の死去は、彼女が20世紀を代表する人間であるだけに、同じ世紀を生きてきた自分にとってはまことに感慨深いものがある。
あれだけ怯懦と怠惰を嫌った現代の指導者は見たことがない。今夜はそんな現代世界政治の巨人の死去に一献手向けたいと思う。
合掌。
ポルトガルの憲法裁判所が、政府がEUほかからの財政危機に対する支援の条件として対外公約していた公務員賃金引下げや年金減額などの緊縮政策の一部は憲法違反、という判決を下し、ポルトガルの支援パッケージ実施に向けて暗雲が立ち込めてきた。時あたかもアイルランドも緊縮策の緩和を求めてきているところであり、ポルトガルの違憲判決がEUから支援を受けている諸国の緊縮政策実施に波及することが懸念されるところである。
今週前半にはキプロス支援の詳細が明らかになるが、ユーロ圏にまた新たな不安定要素が増えたことになる。まさにモグラたたき、あるいはどこまで続くぬかるみぞ、というところか。ただし、ユーロが不安定要因を抱えたままいわば自転車操業状態になっていることは誰の目にも明らかなことであり、またポルトガル政府も最終的には代替の削減策を見出しうると思われるのでポルトガル憲法裁判所の判決も今週の市場にはそれほど大きな影響を与えることはないのではないか。
ユーロ圏の試練はこれからも続く。