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原子力委が報告書案
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国の原子力委員会の食品照射専門部会は13日、香辛料の殺菌に放射線の利用を認
めるべきだとする報告書案をまとめた。一般からの意見を募った上で正式決定し、
今秋にも厚生労働省に検討を求める。食品への放射線照射は食品衛生法で原則禁止
されているが、ジャガイモの発芽防止に限って例外が認められている。香辛料で許
可されれば、1972年のジャガイモ以来2件目となる。
全日本スパイス協会が00年、、「蒸気を吹き付ける殺菌法では風味が損なわれる
」などとして、当時の厚生省に許可を求める要請書を提出。原子力委員会が、昨年
暮れから検討していた。
専門部会は、国内外の安全性研究が多数あることや、海外の照射実績も多いこと
を理由に「選択肢の一つとして許可すべきだ」(部会長の多田幹郎・中国学園大教
授)と結論づけた。食品への放射線照射は03年現在、32の国と地域が、香辛料や肉
類の殺菌、ニンニクの発芽防止などに使っているという。
厚労省は「まず内部で検討し、必要と判断すれば食品安全委員会に諮問する」(
食品安全部)としている。
一方、全国の消費者団体など30団体でつくる照射食品反対連絡会(東京都新宿区
)は13日、原子力委員会に反対の要請書を提出した。
(2006.07.14 朝日朝刊/総合)