感染源を放置
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インドネシアでは昨年7月に初めて鳥インフルエンザの人への感染が確認されて
以来、74人が感染、世界最多の56人が死亡、今年も犠牲者が飛びぬけて多い。61人が感染、19人が死亡したベトナムが、今年ゼロなのと比べ対照的だ。
専門家は「新型の発生を食い止めるには、鳥インフルエンザの封じ込め最も大切
」と強調するが、インドネシアでは鳥などの大量殺処分も補償金不足などなどから
進まず、感染源が半ば放置された状態が続いている。
北ジャカルタにある最大の治療拠点スリアンティサロソ病院は、これまでに24人
の感染を確認した。病院の対策チームの責任者、サルディキン・ギリプトロ医師は
「いつ新たな感染が起きてもおかしくない」と警戒心を緩めない。
保健省によると、感染者の大半は首都ジャカルタを中心とする都市の住民だ。同
国内では農村だけでなく、都市部でも一般家庭で鶏やアヒルが飼われており、数が
多すぎてワクチン接種などの対策はほとんど講じられていない。
対策の遅れを内外から批判されていた政府は9月から、テレビやラジオでキャン
ペーンに乗り出した。人への感染の拡大を恐れる日本などが援助した。また家禽の
放し飼いを禁じる法律の制定も検討し始めた。
国家委員会のバユ・クリスナムルティ事務局長(経済担当調整副大臣)は「新型
に変異すれば、国民の健康だけでなく、治安や繁栄も脅かしかねない」と危機感を
募らせている。
(2006.11.26 朝日朝刊/総合)
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インドネシアでは昨年7月に初めて鳥インフルエンザの人への感染が確認されて
以来、74人が感染、世界最多の56人が死亡、今年も犠牲者が飛びぬけて多い。61人が感染、19人が死亡したベトナムが、今年ゼロなのと比べ対照的だ。
専門家は「新型の発生を食い止めるには、鳥インフルエンザの封じ込め最も大切
」と強調するが、インドネシアでは鳥などの大量殺処分も補償金不足などなどから
進まず、感染源が半ば放置された状態が続いている。
北ジャカルタにある最大の治療拠点スリアンティサロソ病院は、これまでに24人
の感染を確認した。病院の対策チームの責任者、サルディキン・ギリプトロ医師は
「いつ新たな感染が起きてもおかしくない」と警戒心を緩めない。
保健省によると、感染者の大半は首都ジャカルタを中心とする都市の住民だ。同
国内では農村だけでなく、都市部でも一般家庭で鶏やアヒルが飼われており、数が
多すぎてワクチン接種などの対策はほとんど講じられていない。
対策の遅れを内外から批判されていた政府は9月から、テレビやラジオでキャン
ペーンに乗り出した。人への感染の拡大を恐れる日本などが援助した。また家禽の
放し飼いを禁じる法律の制定も検討し始めた。
国家委員会のバユ・クリスナムルティ事務局長(経済担当調整副大臣)は「新型
に変異すれば、国民の健康だけでなく、治安や繁栄も脅かしかねない」と危機感を
募らせている。
(2006.11.26 朝日朝刊/総合)