奈良県御所市にあるJR西日本の御所駅は、和歌山駅と関西本線の王寺駅とを結んでいる全線単線の和歌山線(87.5km)の駅です。
もともとは南和鉄道の一般駅として1896(明治29)年5月10日に開業しましたが、その後、関西鉄道を経て国鉄和歌山線の駅となりました。
かつては単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線を有していましたが、現在は相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能な簡易委託駅です。
1896(明治29)年4月に建てられた古い木造駅舎が下りホーム(五条・橋本方面行きホーム)側にあり、上りホームへは跨線橋で連絡しています。
2018(平成30)年度の1日の平均乗車人員は1,160人で、これは起終点駅を除く和歌山線の全34駅中15位です。
当駅から西へ歩いて5分程の所に、近鉄御所線の御所駅があります。
御所駅が属する和歌山線は現在、関西本線と接続する王寺駅から高田駅までの間は大阪方面からの直通列車が多く運転されていますが、高田駅~和歌山駅間は線内のみのローカル輸送に徹する形となっています。 また、和歌山線はかつて、東京駅に直通する急行「大和」の寝台車(和歌山線内では普通列車に連結して運転)や、1960年代から1980年代には紀勢本線の白浜方面に直通する急行「しらはま」、その後身の急行「紀ノ川」といった優等列車が運転されていましたが、いずれも国鉄分割民営化までに廃止されてしまい、現在は普通列車・快速列車のみ運転されています。
<御所駅の年表>
・1896(明治29)年5月10日:南和鉄道の一般駅として開業
・1904(明治37)年12月9日:南和鉄道が関西鉄道に譲渡され、同鉄道の駅となる
・1907(明治40)年10月1日:鉄道国有法により関西鉄道が国有化される
・1909(明治42)年10月12日:国鉄線路名称制定により線路名が和歌山線となり、同線の駅となる
・1984(昭和59)年2月1日:貨物取扱い廃止
・1987(昭和62)年4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる
・1991(平成3)年4月1日:大阪支社の管轄から王寺鉄道部の管轄に変更になる
・2002(平成14)年4月1日:駅の簡易委託化
・2003(平成15)年10月1日:コンコースの喫煙コーナーを廃止
・2017(平成29)年 :御所市が駅西側に駅舎を新設する方針を決定する
・2018(平成30)年3月17日:IC乗車カード「ICOCA」の利用が可能になる
・2018(平成30)年3月27日:IC乗車カード専用の西口改札が2番のりば(上りホーム)に開設
(駅 名 標)
(王寺方面を望む)
(駅舎・ホーム側)
(御所駅駅舎)
(駅 舎 内)
撮影年月日:2013(平成25)年3月29日