詩はここにある(櫻井洋司の観劇日記)

日々、観た舞台の感想。ときにはエッセイなども。

『大河への道』(★★★)

2022-05-27 00:10:15 | 日記
(2022年5月21日  成田HUMAXシネマズ)
監督 中西健二
原作 立川志の輔
出演 中井貴一、松山ケンイチ、北川景子、岸井ゆきの、和田正人、西村まさ彦、平田満、草刈正雄、橋爪功

立川志の輔の創作落語を原作とする成田市のお隣にある香取市の偉人伊能忠敬をNHKの大河ドラマに取り上げてもらおうとする香取市役所の職員の奮闘と江戸時代の亡くなった伊能忠敬の遺志を継ぎ日本地図を完成させる周囲の人々の物語でした。

ご当地映画ですが佐原には映画館がないので、成田市か利根川を渡って茨城県の稲敷市へ行くしかありません。佐原方面から来ているっぽい人やスーツ姿の香取市役所の関係者も客席にいたような気がします。ロビーでは香取市観光協会協力のパネル展をやっていました。

NHKのBSで伊能忠敬の再現ドラマを放送していて、「地球の大きさを知りたい」と中年から天文学を学びはじめ、やがて地図の作成に没頭していく物語は約1時間。大河ドラマ化するのは難しい題材かもしれません。市役所の職員が千葉県知事まで巻き込んで大河ドラマを実現させようとするというのも千葉県人としては微妙で複雑な思い。

最後のオチというか落語なのでサゲで脱力しました。中井貴一何言ってんの?破天荒な夢に後半生を賭けるという点では忠敬さんと同じではあるんですが。時代劇の伝統を継承といいながら、北川景子の着物の意匠や髪型は現代的すぎるように思いました。