須磨観光ハウス~花月と猫の物語

1937年(昭和12年)に神戸市迎賓館として誕生した須磨観光ハウス「花月」と猫ちゃんたちを応援するブログです。

須磨浦公園という猫の楽園

2020-05-12 10:12:57 | 猫の物語
私が最初に飼った猫は三毛猫でした。今まで家に来てくれた猫は全て、野良猫か保護猫です。ペットショップでお金を出して買った猫はいませんが、その後の生活で猫を扶養するには、それなりの出費があるので、初期投資はあまり重要ではありません。
むしろ、長年に渡り生活を共にし、最後まで面倒をみる覚悟があるのかが重要でしょう。毎日の生活・・・生き物ですから、調子も悪くなるし、病気もする・・・大変なことも、辛いこともちろんありますが、とは言え、遺棄されていた一つの命を確実に幸せにできる喜びの方が大きいでしょう。

私の三毛猫は、職場に迷い込んで、高熱でふらふらになりながら鳴き叫んでいるところを職員に追われ捕まえられ、保健所に引き取り依頼の電話をする直前に、私が貰って帰ることになった子です。
目の前の、この小さい命を救えるのに手を出さない自分に耐えられない思いだけで、後先をあまり考えない行動でした。目力の強い子でした。衰弱死直前の仔猫なのに、私をまっすぐ見つめる命の力に、強い良心の呵責を感じました。

猫・初心者の私は、時計回りの渦巻きに目が回るほど、猫を飼うことに振り回されました。引っ越しもしなければならなくなりました。今から思えば、忙しさもあって、結構無茶をしながら育てたと思います。
三毛猫は13歳4か月でなくなりましたが、元々が九死に一生を得た身体の弱い子でしたので、7歳で腎臓病を発症し、半生は病気との闘いでした。最期まで家族を信じ、辛い病気療養を共に頑張ってくれました。
偶然の出会いでしたが、自分にとって家族にとって、猫から学んだものは多いです。猫のいる生活と、いない生活では人生が全く違って見える、猫が人生を豊かにしてくれたんだと感謝しています。

そうそう、私の話ではなかったんです!
私は時々「三毛猫の園」の夢をみます。そこでは、三毛猫たちが戸外で自由に安全に遊び、生き生きと生活しています。私の三毛猫も入らせてもらい、夢の中で「今、ここにいるよ、楽しいよ」と言ってくれました。

三毛猫の園の夢には幾通りかパターンがあるのですが、家族の祝い事で須磨観光ハウス「花月」に訪れた時、何十年も離れていた須磨浦公園の地に、私はそこに、夢のような「三毛猫の園」を見て驚きました。

花月猫ちゃんたちは自由に谷を飛び歩き、庭を駆け回っていました。猫は単独行動をするといいますが、ある程度の広さがあれば共存して暮らせるんですね。開発地の狭間に遺棄された猫たちの末裔は、人と共にそこに「楽園」を作ったのです。

ペットブーム、猫ブームで「田代島」をはじめ、日本には一度は行ってみたい有名な「猫島」がありますね。須磨浦公園は、手前に国道と海、後背に切り立った山がそびえ、陸地であり、交通の便がけっこう良いながらも隔離地のような様相があり、そこには「猫島」のような条件が成立しているのです。

猫島に興味がある皆さまには、ぜひ、須磨浦公園にも来てほしいと思います。
西のはずれの地には、花月猫ちゃんたちの作った「猫の楽園」があります。



【公式】神戸須磨の会席料理ランチ・ディナー │ 味と宿 花月
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