花師のここだけの話し

花師がお届けする熱い想い。気ままに気まぐれに、ぼちぼち更新。ええ塩梅でお届けします。

炭火焼肉えん学園前店より

2005-09-03 09:56:09 | Weblog
昨日の続きです。
嵐の金曜日を振り返って、3日間に渡って活けこみ物語をお伝えします。
ちょっと大袈裟な始まりですが、まぁまぁそこは軽く流してください。

この「焼肉のえん」さんには、非常に思い入れがありまして。
我街藤井寺の隣、柏原に本店があるんですが
ちょくちょくお邪魔してたんです。
今から3年前の夏。いきなりアポなしで営業をかけたんです。
お店の責任者の方に逢えるまで、何度も入れ違いがあったんですが
会ってこちらの用件を伝える途中で、こう一言返ってきたんです・・・
「あっそうか。ほな、今日から早速花入れてくれるか?」
若い店長に向かってこう続けます。
「なぁおい!花はええな~。肉を食べて花がある。綺麗やないか!」って
店長さんもあっけに取られながら「ハイ。そうですね」
「ほな早速花入れて。5時までにできるな!」でした。
大きく返事をして、店にダッシュで帰りまして、花を抱えて引き返す。
一瞬の出来事でしたが、涙が溢れ出てきました。
この時期・・・活けこみの仕事が減って、営業をしても門前払いばっかりで
結構凹んでたんで、ほんまにうれしかったな~

花を活け始めると、その方が隣にやってきまして
「花はええな~。こうパッと店が明るくなる。」
「ええ仕事してはるな~。自分でしてるんか?」
『ありがとうございます。いいえ、親父としてます』
「ええお父さん持ったな。ほんまにええ仕事や!感謝せんとな。」
『はい!いい仕事です。ありがとうございます。』と間髪いれずに返してました。
・・・こんな言葉を口にしたのは、はじめてです。
心の底から、花屋でよかったって思えた瞬間でした。
残念ながら、今はその店には行ってないんですが、その代りに
学園前で花を入れさせて頂いています。

奈良の学園前は高級住宅街で、いつも緊張しながら入れてるんですが
有難い事に、花を入れるようになってから、お客さんと会話が増えたと
本当に喜んで頂いております。
母の日や何か事あるごとに、お客さんにお花を贈ってくださる
えんのおかみさんには、いつもいつも頭が下がります。
正直、この不景気な世の中に、毎週花を入れるなんて、贅沢なことかもしれません。
それにも関わらず、文句ひとつも言わずに、入れさせていただいてることに
今はただただ感謝するしかないです。
この場をお借りしまして、えんの皆様にありがとうございます。と
お礼をさせていただきます。

長くなり、ちょっとセンチメンタルになってしまってすみません。
さて、気を取り直して使った花をご紹介いたします。
ハブ茶・稲・ポケットビスケット・セダム・ストレチア・サンタンカです。

それでは、また明日に続きです。

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