大学だけじゃない… 親を入社式へ招く企業の理由とは
産経新聞 5月3日(木)12時0分配信
新1年生が真新しいスーツに身を包み親と一緒に記念撮影。小学校ではなく、大学の入学式の光景だ。入学式に参加する親の数が増え、大学は入場制限を行うなどの対策を行っている。だが、最近は入社式に親を招待する企業も出始めている。大学の入学式では「過保護」との議論もされたが、入社式に親を招待する企業側の狙いはどこにあるのか。
明治大学では、全学部合同で入学式を行っていたが、平成19年の入学式では保護者が多数来場し、会場に入りきれず急きょ入場制限を実施した。このため、翌20年の入学式からは学部を分けて午前と午後の2部制を導入。さらに学生1人につき2人まで出席できる保護者入場券を送り、入場を制限した。
東京大学でも同様に1学生につき2人までの入場券を入学式の案内に同封して入場制限を行うなど、入場制限はマンモス校の主流となりつつある。慶應義塾大学では入場制限はしていないが、22年までは1部制で、保護者は全員、入学式会場と別の会場でモニターを見ていた。昨年から2部制を導入。親と一緒に入学式に参加できるようになり、今年の新入生6656人に対し、来場した保護者の数は約8千人に達した。
大学の入学式ではここ数年、学生よりも保護者の出席者数が上回るようになってきている。20年の東大の入学式では建築家の安藤忠雄さんが保護者に「子離れしてほしい」と訴えたことから、インターネットの質問サイトでも「大学の入学式に親が行ってもいいものか」との投稿がみられる。そうした中、入社式に親を招待する企業も現れている。静岡銀行グループでは20年から新入社員の親を招待。今年の入社式には222人の新入社員に対し、親は150人が出席した。
入社式前には親だけを集めて、頭取自らが業界を取り巻く環境や勤務内容について説明。静岡銀行広報室では「社会に出れば不安もあり、生活も大きく変わる。新入社員は研修で社会人として成長していくが、銀行業務を保護者にも理解してもらい、サポートしてもらいたい。親から推薦されるような会社でありたい」と、採用やその後の社会人生活で親を味方につけることで、ブランド力を高めることが狙いだ。
今年から親を入社式に招待する企業も。佐賀県を中心に調剤薬局などを展開するミズグループ(本社・佐賀市)では、32人の新入社員に対し39人の親が入社式に参加した。同社では、以前から初任給が出た日に両親への手紙を直筆で書くようにするなど新人研修では「親への感謝」を教えてきた。昨年の入社式では、事前に会社が新入社員の家族などから手紙を預かり、先輩社員が手紙を代読して新入社員に伝えることを行った。この企画が社員の心を打ち、今回からは感謝の気持ちを直接、両親に伝えようと親を招待することを決めた。
今年の入社式では、両親の間に新入社員が座って手をつなぎ、目を閉じてこれまでの人生を振り返らせたうえで、両親への感謝の気持ちを、手を強く握り返すことで伝えてほしいとお願いした。同社では「親に感謝することは、社会人として第一歩を踏み出すときの最も大切な精神」としている。親と一緒の入社式は新しい流れになるのか。
やはり、親に感謝しょうとの…狙い!?
社会人としての第一歩、生きているうちに親に感謝の気持ちを…
hanacafeは、父の告別式で…
棺に向かい…最後、父にありがとうと言っても…
hanacafeのバナ-です。