しばらく、昔っこをさぼっていました。文字数が多くて読むことも大変かしら~と。
自分も文字の入力をぱぱっと出来なくて(;^_^A
★鶴ヶ池に住む美しい姫と、黒沼に住む凛々しい若者。
愛し合う二人は、たとえ仲を引き裂かれ 会えなくなっても、合いたい一念で軌跡を起こしました。
ふたつの池にまつわる美しいお話です。
昔、岩瀬の鶴ヶ池に 鶴間姫という美しい姫が住んでいました。蒼い水底でいつも機をを織ってました。
小さな魚たちは水にゆらめく姫の黒髪にたわむれ、いつも楽しく遊んでいました。
姫が織上げた布は魚の鱗のように透き通り、日の光をあびて7色にきらめいていました。
それは、三岡に住む らんば山王にささげられました。
姫は時々、機織りに疲れると水面に浮かんで 日の光を楽しみました。そんな時、姫の白い肌は
まぶしく輝き、歌声は豊かに響き渡りました。ある日美しい若者が池のほとりに現れました。
鶴ヶ池から少し離れた。黒沼に住む太郎と言う凛々しい若者です。
黒沼まで響いてきた姫のうたごえに 魅了されブナの森を超えて、鶴ヶ池にたどりついたのでした。
この日も姫は陽の光を楽しんで、青草の上に横たわっていました。
太郎の姿に姫は驚きましたが、凛々しいその姿にたちまち吸い寄せられました。
ふたりは愛し合い、蒼い水底で、青草の上で、月の光の陰でいつも一緒に過ごしました。
姫は、機織りを忘れてしまいました。怒ったのはらんば山王です。激しい山鳴りを響かせ
雷をおこし、太郎を黒沼に縛りつけ、鶴ヶ池の水を飲みほしてしまいました。
姫は悲しみ、怒りました。そして夜になると、指先で池の底を掘り続けました。
昼になり、姫がぐったりしていると、魚や、小鳥や、貝たちが傷を治して疲れを癒してくれました。
次の夜も、その次の夜も、姫はらんば山王の目を盗んで 池の底を掘り続けました。
「太郎の元へ。黒沼へ」 そしてある夜、水の音を聞きました。最後のひと掘りに岩は崩れ、
鶴が池の底から、黒沼へと通じたのです。 姫は「太郎!」と叫び、大きな岩にくくりつけられている
太郎を抱きしめました。熱い涙はふたつの池に流れ、鶴ヶ池にはたちまち水が満ちました。
姫と太郎は、池の底をくぐってお互いに通い合い、いまも幸せにくらしているそうな。
(参考資料・瀬川拓男・松谷みよこ編・日本の民話10 秋田の民話より)
横手市山内 HPより
【新観光秋田30景に選ばれており、池のほとりを散策すると四季の花々が楽しめます。
鶴ヶ池には「『つう』という娘が、想いを寄せていた『黒太郎』という若者へ別れを告げようとした際に滝のような涙を流し、それが大雨と一緒になって野原一面を大きな池にしてしまった」という民話も残っています。
所在地秋田県横手市山内土渕字鶴ヶ池地内】
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