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宇宙飛行士の採用基準

2015-01-04 17:42:08 | books
宇宙飛行士の採用基準 例えばリーダーシップは「測れる」のか /山口孝夫  角川oneテーマ21


なんともそそられるタイトル。
実際に宇宙飛行士の選抜と訓練に携わっているJAXA現役職員が書いているというのも魅力。

「ドキュメント 宇宙飛行士選抜試験 /大鐘 良一・小原 健右(光文社新書)」もおもしろかったのだけど,
宇宙飛行士ものというのは強く惹かれる。
きっと一番自分から遠い存在だから,それこそ星のように輝いて見えるのかも。

自分とは全く関係の無い宇宙飛行士の選抜や訓練だが,
教育現場に置き換えられるところも多々有り,知らない間にそういう視点で読んでいた。

例えば
『「測るべき能力」と「測り方」がきちんと対応していることが大切。』
これはそのまま評価の問題ではないか。

例えば
『「褒めない」組織はもろい』
授業も学級経営もほめることが大前提。
どれだけほめられるかがプロとアマの違いと言っても過言でないかも。

例えば
『注意すべき時,それはいつ,どんな言葉か』
筆者によれば
「注意すべき時は,相手がミスに気づいていないことが確定的である場合に限られる」
そうで,その言葉も
「何やってんだお前!」ではなくて
「今,ミスしたよね?一緒にリカバリーしようか」が望ましいそうだ。

生徒指導面で強く思い当たるふしがある。
そのまま学校現場で使えなくても,その原理原則は活かせそうだ。


「セレクト・イン」「セレクト・アウト」という方法も興味深かった。

一定の評価基準を満たす適格者を集団から選ぶのが「セレクト・イン」。

求める基準を満たしていない者を除外していくのが「セレクト・アウト」。

JAXAの第5回の宇宙飛行士選考試験では

1次審査(書類選考)約900人 「セレクト・アウト」
 ↓
2次審査(面接試験)48人 「セレクト・アウト」
 ↓
3次審査(閉鎖試験)10人 ここでようやく「セレクト・イン」
 ↓
宇宙飛行士候補者として採用3人(大西・油井・金井)

そんな中めでたく宇宙飛行士候補者になれたとしても,
全員が宇宙飛行士として宇宙に飛び立てるわけではない。
だから,宇宙飛行士どころか,
アジア人初の国際宇宙ステーションの船長にまでなった若田光一さんは,それこそ,天文学的に凄い!

え?若田さんって国民栄誉賞もらってないの?
だったら一日も早く授与させていただくべきです。



ところでこの本を読んでいる同じ時期に映画「ゼロ・グラビティ」を見た。

映像がとっても良くできていて,中身もおもしろく,すっかり引きこまれた。
でもこれを見たら「絶対宇宙飛行士になんかならない!」と強く思える。

























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