ブログhitorigoto

ガーガー,グーグー,ひとりごと。

単位ものさし

2014-01-24 20:14:49 | 算数
「単位ものさし」を作って算数の時間に子どもに配った。



最初は意味がわからなかった子どもたちもその使い方がわかり,
慣れ出すとその便利さに「すげ~!」といたく感激された。

単位の換算はいつの時代も難敵なのだ。
1ヘクタールは何平方メートルなんて,大人でもパッと答えられない。
少なくても僕は。


「単位ものさし」は昔からあるが,今回バージョンアップした点は

・水1立方メートルは重さ1トン,と等しいところを線で結んだ点

・dag「デカグラム」という聞き慣れない単位を追加。
 教科書に載っているんだけど,そんなの聞いたことある?

・指導要領にあわせてリットル表記をLに。
 デシリットルは小文字の筆記体でなくて「dL」になる。変な感じ。


これ実際の定規みたいに,
プラスチックみたいなものに印字して,
ものさし状態にして売り出すとバカ売れするんじゃないかなあ。


変わり方を調べて(2) 2時間目

2013-11-14 22:09:29 | 算数
4校時算数「変わり方を調べて(2)」第2時(2時間扱い)

1個70円のりんごと1個30円のみかんをあわせて40個買いました。
りんご代のほうが,みかん代よりも1300円多かったそうです。
りんごとみかんを,それぞれ何個買いましたか。


今日も面積図も教えようとしたのだけど,これが難しい。
情けないかな,いくら考えてもわからない。
インターネットで検索してようやくわかった。

自分自身がちょっと不安なまま説明していたら,不思議と理解できた。
本当はよくないけど,
教えることで分かるということ,たまにあります。



①問題の関係を図に表す。

みかんがオレンジ色でりんごが赤色です。あわせて40個。


②りんご代がみかん代より1300円高い

りんご代がみかん代より1300円高いということは
みかん代とりんご代を重ねると,このはみ出た部分が1300円ということです。
(この時点でぽかーんとしている子が過半数)


③もし40個全部りんごを買ったとしたら

出ました。もし~だったとしたら。
70円×40個=2800円でこの大きな四角が2800円ですね。
(何人かはここで元気を取り戻し復活)


④ということは

この部分(黄色で囲った部分)は
2800円-1300円=1500円ですね。


⑤ここでウルトラC!
Aの部分を移動!

           ↓

するとこんな長方形が登場します。。
(ここで多くの子は戦意喪失。僕もなんで動かすのかよくわかっていない)

⑥みかんの個数

長方形の縦はりんご代の70円とみかん代の30円をあわせた長さと同じになるから100円になります。
つまり
100円×□=1500円
     □=1500÷100
     □=15 
みかんは15個

⑦答

40-15=25でりんごは25個。
確かめ。
(70円×25個)-(30円×15個)1300円でビンゴ!


教室中に?マークがとびかっていたが,
この後の練習問題,自力で面積図で解けた子が10人。

この子らは間違いなく面積図のとりこになっていた。



変わり方を調べて(2) 1時間目

2013-11-13 20:54:16 | 算数
1時間目算数「変わり方を調べて(2)」第1時

「1冊120円のノートと1冊100円のノートが,あわせて50冊売れました。
ノート50冊の売上高は5300円でした。
120円のノートと100円のノートは,それぞれ何冊売れましたか。」



ここでは問題文から表をかいて,
変わり方のきまりを見つけて,
式をたてて答えを導き出す。

教科書通りの方法で解いた後,
「これも面積図でも解けます。でも分からない人は無理しなくていいよ。」
と言って面積図を説明する。
当然,普段より集中して聞く。


①まず問題の関係を面積図で表す。

120円のノート(青四角)が何冊かと,100円のノート(黄四角)を何冊か売れて,とにかく全部で50冊売れました。



②もし50冊全部120円のノートだったとしたら。
 (面積図では「もし~だったとしたら」の考えを図に表すことが重要なポイント。)

売り上げは縦120,横50の大きな四角になりますね。


③問題よりオーバーする部分を求める。

120×50=6000円だけど,問題には売上高が5300円とあるから,6000-5300=700円分オーバー。
オーバーしたのは実際には売れてないこの部分(赤四角)ですね。


④赤四角の縦,横を求める。

赤四角の縦は120円と100円の差だから20円,横は何冊か分からないから□冊。
でも面積は700だから,
20×□=700
   □=700÷20
   □=35
つまり100円のノートは35冊。


⑤答

100円のノートが35冊と分かったから
50-35=15で120円のノートは15冊。
(120×15)+(100×35)=5300円でビンゴ。


このあと練習問題。
まずは教科書通りの方法でやらせてもってこさせる。
正答した子は「面積図でやってごらん」。
ほとんどの子が面積図までできていた。



比例

2013-09-25 22:13:46 | 算数
4時間目算数 比例と反比例

子どもに教えていて「こんなところにつまづくのか!」と驚くことがある。
そんな時は驚きと共に,うまく教えられない原因のしっぽをつかんだようで喜びでもある。

今日の算数でもそんなことがあった。
この問題。


比例のグラフの書き方を習ったあとでの練習問題。
普段なら自力で軽くグラフを書かして次に進むところ。

今日は試しに
「この様子を図や絵で表しなさい」
「書けたら持ってきなさい」
と指示を出した。

ほとんどの子が簡単に書けるだろうと思っていた。

すぐに3人が持ってきた。
この子らは算数が得意でどんな発問でもすぐに持ってきて正解する子ら。
算数への意欲も高い。

ところが3人中2人が同じ間違い。



これは正三角形と正方形の単純なうっかり間違い。
これは,まあわかる。
わかるけど算数の得意な子が同じうっかり間違いをしているのが興味深い。

問題はその後。
次々と迷回答,珍回答が続く。
正解者が滅多に出ない。

多かった間違い。


三角形の中身(面積?)をYと考えている。


一辺がXで残り二辺がYと考えている。

なんでこう考えるのかわからない。
わからないけど大勢の子が同じように考えている。

その後何度も間違いを繰り返したり,正解者のをチラ見したりして,
ようやくほぼ全員が正解になった。

図に書かせてみてよかった。
どれだけわかっていないかがよくわかった。

正解はいろいろある。
よく考えた子は,XとYの示す部分の色を変えたり,Xは直線Yは波線にしたりして工夫して表していた。

最後に僕が示した例解はこれ。



「おお~」という声が少し起きた。








補充学習

2013-01-29 21:44:56 | 算数
放課後,算数の苦手な子の補充学習を行っている。

そのなかで自分で決めていることは次の二つ。

1.1日15分以内。
  勉強が嫌いなのだから,6時間の授業だけでも精一杯。
  そのうえ勉強するというのだから,とにかく短時間で終わらせる。

2.「できた」を繰り返す。
  算数の苦手な子は「わからない,できない,おもしろくない」の繰り返しでここまできている。
  5年生ともなればそのマイナス意識はもう地層のように分厚くて強固で頑丈。
  だから決してあせらずに,十分簡単なところから初めて,「できた」を繰り返すようにしている。
 
1,2を守ることで
とにかく笑顔で帰ってもらうことを目標にしている。



さて,そのように算数嫌いの子とじっくり組み合っていると,いろいろ発見がある。

例えば九九。

5×3=15(ごさん十五)
5×4=20(ごし二十)
5×5=25(ごご二十五)
  ・
  ・
  ・
と普通なら難なく進んでいくが

苦手な子はひとつひとつに時間がかかる。

5×3=・・・・・・・・15(ごさん・・・・・十五)

とようやく15が言えたときには
何の答えが15だったかぼやっとしてしまっている。

それで5×3=15の次に
6×3=20や
5×4=25が出てきたりする。

5の段の九九なら
5×1,2,3,4,…の答えを覚えればいいだけと思いがちだが,

その前に
かけられる数(5)は変わらずに
かける数(×1,2,3…)は1ずつ順々に増えていかなければいけない。

九九が言えるとは,ここのところがぶれずに進んでいくという大前提があったのだ。

だからノートに丁寧に
5×1=5
5×2=10
5×3=15
と順に書かせていけば時間はかかったが間違いは激減した。     

2年生の先生は当然そうやって教えているのだろうけど,
高学年ばかり担任している間に,
そのへんのことが雑になって「できて当然」で進んでいたことに気づかせてくれた。

いつもできない子が先生の先生なのだ。


 
   

  

割合

2012-01-13 18:08:08 | 算数
5時間目算数「割合」第3時。

3学期から小学校算数の最難関と言われる「割合」を学習している。
ここでも全編面積図でチャレンジ中。

2学期の「単位量あたり」で初めて面積図に取り組ませたのだが,
テストの点はよかった。
「よくわからないけど言われるままにしていたら,テストの点はよかった。」
という感じだろう。
実際教えていてもそんな感じだ。

面積図の学習で大事なのは「同じパターンで徹底して繰り返す」ことだと感じている。
「習うより慣れろ」でやっているうちに効率も正解率もよくなる。
今日は1時間で2時間分をすることができた。
同じパターンの繰り返しだから1問にかかる時間もどんどん短縮されてくる。

まだ僕自身が使いこなせていない面積図だが,
例年どよ~んとなる割合の学習の空気も,割合いい。












単位量あたり

2011-12-12 23:16:40 | 算数
4時間目算数「単位量あたりの大きさ」第1時。

今日から「単位量あたり」の学習に入った。
僕が子どものとき,この「単位量あたり」がまるで理解できなかった。

それまで算数は好きじゃなかったけど「まるでわからない」ということはなかった。
それがこの「単位量あたり」は「まるでわからない」だった。

何がわからないではなくて何が何だかまるでわからなかった。
そのときのショックは今でも覚えている。
そしてこのときを境に「わからない」がどんどん現れてきた。

「単位量あたり」の概念がははーんなるほど,
と実感を伴って持てたのは中学校ぐらいではないのだろうか。

今思えばこの「単位量あたり」というネーミングもどうかと思う。
「単位量」も「あたり」もわかりにくい。
せめて「1あたり」や「1につき」の方がまだよかった。

とにかくそんな怨念,無念,後悔,傷心,遺憾の念が交錯する「単位量あたり」の学習に入った。
そして今年はこれを「面積図」で教えることに挑戦。

面積図についてはその便利さ,万能さ,重宝さについて
いろいろな人や本から教えられてきた。
興味も大きかった。

が,自分がそれを使ってきた経験がないものだから,今ひとつその良さが実感を伴っていない。
また大人となった今でも十分使いこなせない。
なので教えることに躊躇してきた。

そんな僕が扱っていいものかどうか,不安もあるのだけど,
それほどみんなが言うのなら良いことに間違いはないのだろう,
今年は「エイヤ!」と面積図で教えることに決めた。

今日はその第1時。
これがよかったのかどうなのか,まだよくわからない。
子どもの反応も今は微妙。

とにかく僕自身が「面積図」についてしっかり勉強することだ。






















ひし形の面積

2011-11-22 23:44:04 | 算数
2時間目 算数 ひし形の面積


子どもの字でうめつくされたような板書が好きだ。
(ま,僕の字も子どものようなものだけど)

計算され尽くされた板書というのもそれはそれで大切なのだが,
予定調和のような感じであまり好きでない。

子どもが発表した後,すぐその言葉が「はいこれね」というような感じで
毛筆書きされた短冊画用紙で貼られるなんてもってのほかだ。

この板書は好きな板書になるので写真でパチリ。

授業の大まかな流れ。

①ひし形の求積方法を自分で考える。

②ノートに図や式で書く。

③前に持ってきて○をもらう。

④違う種類の考え方を板書させる。
 (全部で5つ出た。黒板の真ん中から下。)

⑤前に並んだ考え方(図と式)をじっくりながめさせる。

⑥自分が理解できた方法をお隣さんに口頭で伝えさせる。

⑦お隣さんは説明がわからなければ質問させる。

⑧⑥と⑦を繰り返す。

⑨板書された考え方を前で説明させる。
 (書いた人とは違う人)

⑩自分がよく理解できたどれかひとつを選んで,ノートに図と式を書き写す。

⑪その考え方を文でノートに書かせる。
 (「まず」,「次に」,「すると」,「だから」,「答えは」などを取捨選択して使わせる。)

⑫書けた子から持ってきて板書。
 (黒板の真ん中から上)

⑬書いた子が読み,全員で読む。

⑭ひし形の面積を求める公式を教科書で確認しノートに書く。

⑮覚える。

⑯練習問題。

⑰計算スキル。
 

算数でも言語活動を重要視している。
大きな流れは
「考える→わかる→言える→書ける」だ。

言語活動と言うと「話す,聞く」活動がメインに考えられがちだが,
現行のテスト(入試や学力テストも)を考えると
最後にはそれが文で書けないと評価されないので,文で書く活動も大切にしている。










参観授業

2011-06-14 23:04:10 | 算数
5時間目 参観授業 算数「小数÷小数」

今日は全くいつも通りの授業を参観してもらった。
1百玉そろばん
2中身(余りのある小数の割り算)
3計算スキル
本当にいつも通り。
たまにはこんな参観授業もいいと思う。

しかし全員列指名3回,挙手9~10回,
ノートを持ってくる場面1回,お隣同士の話し合い1回,
板書4人,起立して音読2回,
と我が子の活動をくまなく見るのには最適だったかも知れない。

「小数÷小数で商と余りを出す」という
小学校では難易度最高ランクの計算。
一番間違えるのは
余りの小数点の位置はわられる数のもとの小数点と同じところということ。

筆算で書くと,小数点を真下に落とすようになるので
毎年これを「鼻くそポトン」と教えている。
(ちなみに小数点をあげる場合,「鼻くそピン!」)
小数点の移動が小文字の「r」のようになるので
「余りがアール」と教えている。

自ら開発した定着率抜群の方法なのだが,
かなり品がない。
でもいつも子どもらは喜んで乗ってくるのに,
今日は参観授業のため乗ってくれなかった。

担任一人がはしゃいで
「鼻くそピン!」とか「鼻くそポトン」とか「余りがアール」とか。
馬鹿みたい。
って家で会話しているかな。








分数

2010-12-06 23:16:13 | 算数
5時間目算数「分数(たしかめ道場)」

今日は分数のまとめ。
後はテストだけになった。

これまで5年生の分数は同分母の加減までだったのだが,
今年から6年生からの移行で異分母の加減も加わった。
当然,約分,通分も扱うことになり,することは飛躍的に増えてしまった。

今日は練習問題をさせたが,間違いの多いのは次の4つぐらいだった。

①「帯分数を仮分数に正しく直せない」
 これは4年生の学習。
 まだ不十分な子がけっこういる。

②「通分が正しくできない」
 分母を最小公倍数で揃えるところまではできるのだが,
 その後分子をあわせる段階で間違う子がいる。
 例えば3/4を6/12のようにしてしまう。


③「式の途中で引き算が足し算になる」
 帯分数を仮分数に直し,通分し,さあ計算というときに
 引き算が足し算になってしまっている子が意外と目立った。
 これをプラス思考とは言えない。
 
 不思議と足し算が引き算になる子はいなかった。
 もともと足し算が人間の感情にあっているのか。
 それとも1年生からずっと足し算,引き算の順で学習してきたためか。

④「いちばん簡単な分数に約分できない」
 長い道のりを終えて計算したあげく6/10とかで終えてしまうパターン。
 これが一番多い。
 「あ,約分できる」「約分できそう」と気づくかどうか。
 これはやはり練習量が必要。 
 
 6/10のような偶数同士ならまだしも
 6/9のような偶数と奇数のパターン
 28/35のような数の大きなパターンなどは見逃しやすい。

今年の算数は補充教材が多くてどの学年も苦労している。
5年生はこのあともさらに,移行措置で「体積」を学習しなければ冬休みは来ない。
進むだけならまだしも,これを習得・定着させるのがまた大変。
いや,大変なのは子どもの方なのだけど。