世事雑感

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さ(血?)迷えるNHK 5 ”経営委員”はもっと本質把握を。

2006-12-26 16:22:40 | NHK関連

NHKの言う「民事手続き・不公平感解消」とは?
 ~国民の真意は別のところにある。


第1028回NHK経営委員会(平成18年9月26日開催) で橋本会長は「民事手続きについては、公平感の確保です。」と答えた。 
小林理事も「受信料不払いは、”不公平感”を理由とするものが増加、これがさらに不払いを増やすといった悪循環をもたらしてる。平成15年度末の契約率は80%を確保していたが、現在では約7割まで落ち込んでいる。その最も多い理由が”不公平感”です。この状況を早期に改善し、悪循環を回避しなければなりません。」と答えた。

NHKは真実を隠している。
本当に多くの国民が抱いているNHKへの不満は
「受信料に関する”不公平感”」ではない。

NHKは、「お客さまのご意向に沿ったよりよい放送」と「お客さまの視点での業務運営」を行うためにH17年4月から、すべての部局・放送局に「CS(お客さま満足)向上委員会」を新設し、皆さんからいただいた声をもとに、着実に改革・改善を進めて、信頼ある公共放送を実現していきたい」と述べている。
(CS向上委員会責任者:永井多恵子NHK副会長談)
CS向上委員会が「みなさんの声にお応えして~視聴者サービス報告書(H18年5月)」と言うレポートを公表している。これはH17年9月20日に発表された「NHK新生プラン」に対する視聴者からの声(H17/9/20~12/20受付分)をまとめたものである。
寄せられた意見の内容はで、「受信料の公平負担と民事手続き」に関するものが圧倒的に多い。
★受信料の公平負担と民事手続きについて………22,021件
★放送サービスについて………7,287件
★経営姿勢と組織の構造改革について………7,002件
★その他(新生プランに直接関係のないご意見など)………6,189件
など。
このうち、受信料の公平負担と民事手続きについて( 22,021件)の内訳は次のようになっている。
   ①公平負担の努力や民事手続きを支持するご意見=2,036件
    ①公平負担、民事手続きに賛成・・2,036件=11.6%
   ②民事手続きよりも体質改善、改革が先=4,469件
   ③民事手続きよりも未契約者の対策が先=1,903件
   ④民事手続きは公共放送にふさわしくない=1,441件
   ⑤民事手続きや訴訟に関わる費用負担に反対=358件
    ②~⑤民事手続きに反対・・8,171件=46.5%
   ⑥スクランブル方式を導入するべき=3,645件
   ⑦民営化(CM導入)するべき=1,423件
   ⑧国営化するべき=350件
     ⑥~⑧これまでとは異なる形態・・5,418=30.8%
   ⑨割引や料金値下げなどに関するご意見=1,282件
   ⑩支払い者の優遇に関するご意見=667件
     ⑨~⑩その他の意見・・1,949件=11.1% 
     など。
これを見ると、民事手続きに賛成の意見は、わずか12%しかない。
これに対し、民事手続きに反対の意見は、47%。
NHKのあり方を変えるべきだという意見まで含めると77%の意見が民事手続きに賛成していない。

然るに第1028回NHK経営委員会で小林理事は「受信料支払者、未払い者、未契約者によって意見のボリュームが違いますけれども、例えばこの9月に衛星契約者にお伺いしたところ、10対1の比率で、大半の方が『不公平だ』、『民事手続きをなぜ早くやらないのか』と逆にお叱りを受けています。」と述べている。 小林理事の答弁は衛星契約者だけに聞けばという但書きをつけて全体像を隠した詭弁に過ぎない。CS向上委員会に寄せられた国民の声とは全く反対のことを言っている。
経営委員は上記『視聴者の声』の結果は99%知らないと思う。小林理事の話だけ聞いて不公平感が大きいと理解したのではないか。その結果、民事手続きに移行する方向性を認可した」と理事会で承認した本当に国民の声を聞いている理事が何人いるのだろうか? 理事の人は、みな自分の本業に忙しく、NHK経営委員の職は"名誉職”程度にしか考えていない方が殆どであろう。そのような委員は、いとも簡単に小林理事の話に丸め込まれてしまう。
自分の半分の時間をNHKの経営に使っている委員は皆無なのではなかろうか。
そんなにも”NHK経営委員の仕事は軽い”のか? 
もっと真剣に考えて欲しい。
このようなNHKのやり方に反発するから、昨日も"異議申し立て者”が3名増えた。昨日も触れたが小林理事は「未契約者も含めて全部に民事手続きを広げていく」と言う。裁判費用は誰が負担するのか? 裁判費用まで受信料に上乗せされたのでは、ますますNHKへの不信感は増大するだろう。

また、CS委員会は、せめて半年に1度は、上記のような国民の声をまとめて報告して欲しい。
それが本当に”国民に開かれた公共放送”の在るべき姿ではないか。
今のNHKの”CS”は”Consumer Satisfaction"ではなく、”Cabinet Satisfaction”ではなかろうか。



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