学生の時
1年間程
京都三条にある町屋に
女3人で暮らしておりました。
姉と姉の幼馴染が一緒に住んでいるところに転がりこんだカタチだった
と記憶しております。
M姉は
小さい頃から本当にご迷惑ばかりおかけしているのですが
私は第2の姉とお慕い申し上げています。
そんなM姉が
先日、
ひとり旅の船上から
オーロラの写真を送って来てくださいました。
オーロラ・・・
いいなあ・・
ホントに見れるんだー
なんて
思いながら
M姉達との3人暮らしの思い出の1つがよみがえりました。
彼女たちがお仕事で不在中、
1人、居間で物思いに耽っていた私は
ふと
と思いたちました。
“人拓”
そう、“魚拓”の人版です。
墨と刷毛と新聞紙と大きな紙を用意して
即実行。
歴史深い京都三条の町屋の居間で
初夏の昼下がり、
すっぽんぽんの私は前半身に墨を塗りたくり
(※お豆情報:夏でも墨を身体に塗ると冷やっこいです)
芸大生だから持っていたんであろう大きな紙の上に
身を委ねました。
しばらく
イモ判と化した私は
きっと影のような自身が白紙に写しだされるのだろうと、
わくわくしながら
身体を起こしました。
先程まで白くピンと張った大判用紙は
重みで皺が寄り
そして
予想とはかけ離れた
ただの墨のシミを
私に見せつけたのです。
・・・・・・ゴミ?
・・・・取りあえず
シミの部位をご説明致しますと
なんだか
下腹部だけしっかりカタチが出てて
妙な卑猥さがありました・・・
まあ
よく考えたら
そらそうなるわな、ってわかるのですが、
2Dと3Dの世界を体当たりで経験したって感じです。
ちゃんと
人のカタチを“人拓”したいなら
逆なんですよね。
墨塗って
仰向けになって
上に紙をかぶせて
人になでていただく。
そしたらキチンとヒトガタになるんですよね。
やってみたいのですが
まあくすぐったくて途中棄権の可能性大です。
で、
あの後
私は墨を落とし
しょんぼりと
数時間前自分がしでかした結果と爪の間に入って取れない墨を眺めていました。
すると
お仕事から帰って来た姉達が、
肩を落とした私を見つけ
「どしたん!!?」
と駆け寄ってきたのですが
一部始終を説明したら
笑い転げてました。
オーロラみたいに淡い思い出です