十長生文
同行して初めて韓国へやってきた後輩がホテルのテーブルに敷いてある大きな紙クロス模様を十長生文と説明すると…日本で言う縁起のいいものの模様を見せていい食事を…と考えたんですか?と訊ねた。
ヨン様ブームで韓国を訪れた方はどこかでこの模様を見てるはずである。
景福宮内の正殿、勤政殿(クンチォンチォン)は太祖、李成桂が創建したが、壬辰倭乱で焼失したまま、風水地理説で二百七十三年間も再建されなかったのを興宣大院君がここを王の正殿として建造された。王坐の後背に、十長生文が描かれてるのを観光の代表コースだから見学してると思う。
韓国の土産品、特に螺鈿細工にこの模様をあしらったものが多い。 これは古く中国の道教思想を具体的に模様化したもの。神仙思想による、太陽、山、水、鶴、亀、不老草、松、鹿、雲、大地、の十を言うが古来韓国人の自然回帰の根本である天地に動物を配したアニミズム信仰も加わり、今日に伝承してきたものである。
かって村々の入り口に長生柱(チャンスン)が立っていた。
その顔を見たヨン様旅のオバサマはかならず吹き出すであろう。 エッ!どこに?そう、水原の民俗村にはいくつも立っているよ。 高さ三米ほどの木柱に出っ歯を剥きだし、ぎょろりと垂れ下がった眼の顔がオバサマ逹に…善人ヨ!どうぞ村にと微笑んでくれる筈 胴には『地下女将軍』と書いてある。
…あらっ!女将軍だって…Oさん来てたらよろこぶわねぇ!…ヨン様逹の感覚はとても面白い。別に『東方青帝大将軍』もあって顔の横に突き出た木はかっての両班帽をあらわしたもの。巫俗信仰による村々の入り口から魔の侵入をふせぐためのもの。
顔のユーモラスさはヨン様のオバサマならずとも誰がみても吹き出す顔、李朝時代の庶民逹がいかに天心爛漫の気質だったか、と私は思った。
同行して初めて韓国へやってきた後輩がホテルのテーブルに敷いてある大きな紙クロス模様を十長生文と説明すると…日本で言う縁起のいいものの模様を見せていい食事を…と考えたんですか?と訊ねた。
ヨン様ブームで韓国を訪れた方はどこかでこの模様を見てるはずである。
景福宮内の正殿、勤政殿(クンチォンチォン)は太祖、李成桂が創建したが、壬辰倭乱で焼失したまま、風水地理説で二百七十三年間も再建されなかったのを興宣大院君がここを王の正殿として建造された。王坐の後背に、十長生文が描かれてるのを観光の代表コースだから見学してると思う。
韓国の土産品、特に螺鈿細工にこの模様をあしらったものが多い。 これは古く中国の道教思想を具体的に模様化したもの。神仙思想による、太陽、山、水、鶴、亀、不老草、松、鹿、雲、大地、の十を言うが古来韓国人の自然回帰の根本である天地に動物を配したアニミズム信仰も加わり、今日に伝承してきたものである。
かって村々の入り口に長生柱(チャンスン)が立っていた。
その顔を見たヨン様旅のオバサマはかならず吹き出すであろう。 エッ!どこに?そう、水原の民俗村にはいくつも立っているよ。 高さ三米ほどの木柱に出っ歯を剥きだし、ぎょろりと垂れ下がった眼の顔がオバサマ逹に…善人ヨ!どうぞ村にと微笑んでくれる筈 胴には『地下女将軍』と書いてある。
…あらっ!女将軍だって…Oさん来てたらよろこぶわねぇ!…ヨン様逹の感覚はとても面白い。別に『東方青帝大将軍』もあって顔の横に突き出た木はかっての両班帽をあらわしたもの。巫俗信仰による村々の入り口から魔の侵入をふせぐためのもの。
顔のユーモラスさはヨン様のオバサマならずとも誰がみても吹き出す顔、李朝時代の庶民逹がいかに天心爛漫の気質だったか、と私は思った。