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柿本人麻呂と「フィネガンス・フェイク」

2011-06-26 17:03:55 | Weblog
柿本人麻呂という歌人は現代のいまでもその世界では偉人であるらしく、江戸時代まではそれこそ詩聖とたたえられているほどの歌人であるが、その歌にはいくつのも意味がくみ取れるようで、歌の解釈にいくつかの説がある。それは時代が遠く離れていること、口承されたもので使われている文字がいまの文字使いとは異なることでなお一層難しくしている。たとえで彼の歌を引く、その万葉集に
柿本朝臣人麻呂の吉野の宮に幸す時に作った歌の反歌
山川も依りて仕ふる神ながらたぎつ河内にへ舟出せすかも
がある。
通釈は山の神も川の神も帰伏奉仕する神(天皇)は吉野川の激流の中に船出なさることよ、との意味。
「舟出」とは舟遊びとも国見に伴う視察とも解釈するように1つの言葉にいくつもの解釈があることは現代小説の最先端といってよいであろう「フィエガンス・フェイク」と通じるというのは乱暴であろうか。
「フィネガンス・フェイク」はまさに1つの言葉は同じ時間を共有する者であり同じ体験をするものでも言葉の意味あいが異なることを文学として表現した作品である。
この言葉の持つ意味の多層性ということで1500年を得て柿本人麻呂と「フィネガンス・フェイク」は紙の表裏の関係にあるという感想をもった。
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