「健康がすべて」みたいな人生でいいんですか（講演）

ある会場で、“「健康がすべて」みたいな人生でいいんですか”と題して講演がありました。

時計台メディカルクリニック（武蔵野市）院長の市川直哉先生のお話です。

 

 

 

 

やはりお医者さんだけあって、静かな物腰で語り始めました。

わかりやすいパワーポイントの表題と、動画も入れての内容です。

 

私も常々、健康って何だろうと思っていました。

本当に不老不死を望んでいるのだろうかと・・・。

 

 

 

 

今回の定期健康診断で、測定の結果メタボラインを１ｃｍオーバーしました。

メタボの仲間入りです。

理由は山ほどありますし、自分でも現状は理解しています。

 

先生の表題で「いくつかの質問と推測？」が映し出されました。

 

●　太るとわかっているのに、なぜ食べ過ぎるのだろうか？

●　運動や食事制限はどうしてうまくいかないのだろうか？

●　一日中歩き回って獲物を探していた時代（大昔）は、おそらくメタボはなかった。

 

そう言えば、昔は大人も子どもも、お爺ちゃん、お婆ちゃんがそれぞれの役割を持って働いていました。

そうしなければ食べていけませんでしたね。

 

 

 

 

次に「進化から見た現在の状況」に入りました。

 

●　食べ物がすぐに手に入る社会を実現させた代わりに、運動不足と高カロリー食による弊害を出現させた。

●　「できればごろごろとして楽をしたい」というのは、無駄なエネルギーを消費しないという合理的な行動である。

●　食事から得られたカロリーを身体に蓄えることは当然である。

 

そうか、「できればごろごろとして楽したい」は、人間の摂理・本能なんだ。

ごろごろしてエネルギーを蓄え、時には腹を空かして獲物を追いかけるためなんだ。

 

 

 

 「進化的な説明」

 

●　なぜ病気になるのかは、環境に適応するために支払うべきコストなのだと思われる。

●　ヒトはもともと楽をしたいように出来ている。獲物を捕りに行かずに食物が手に入る状態が最もリスクが低く、生存の確立を高くする。

 

なるほどねぇ～。

増え続ける人口を抑制するために、ウイルスの発生などがあるのかぁ～。

コストとリスク。うむぅ～。

 

 

 

 「それぞれの時代（年齢）の病気」

 

●　細菌、ウイルスは生後から老人まで

●　癌は４０～７０歳、遺伝子の異常と考えられている。

　　ー　早期発見、早期治療で不治の病ではなくなったー

●　認知症は７０歳～でタンパク質の異常？と考えられている。

　　ー　治療方法がまだ見つからない

 

しかし・・・

 

 

 

 「認知症」

 

●　癌は以前ほど悲惨な病気ではなくなった。

　今では７０歳～の人は、自分が認知症になるかもしれないと恐れている。

●　２０年後の７０歳は認知症を恐れなくても良いかもしれない。

 

そうかぁ～、医学の発達で認知症は回復しないと言われていたが、２０年後くらいでは、薬で治す？治る？時代になるのかも知れないとのこと・・・。

 

 

 　

 「それぞれのゴール」

 

●　長生きは目的にならないのかもしれない。

●　人生にどれだけ喜びを見つけられるか？

●　その喜びを他人にどれだけ分けることができるか？ 

 

このように結んでいました。

 

健康をないがしろにしてはなりませんが、健康であることが目的でなく、健康によって人生にどれだけ喜びを見つけられるか、そして、その喜びを他人にどれだけ分けることができるかなんですね。

 

何かにかこつけて、ストレス発散のために、食べる・酒を飲む・・・・と言う自分がいました。

ウォーキングシューズを買っただけで、健康気分になった自分がいました。

 

 

 

 「アルツハイマー型認知症」の説明画像です。

 

人類の発達・環境の変化と医学の関わりの講演でした。

いろいろと考えさせられました・・・。

 

もう一度、健康とは何か。生きる喜び。他人に分ける喜びを考えてみたいと思います。

 

yuki-G