通訳案内士のブログ

相輪【過去ブログより】

"Sorin is a vertical shaft which tops a Japanese pagoda.  It is usually made of bronze and divided in several sections possessing a symblic meaning.  As a whole, in turn itself represents a pagoda."
※ウィキペディアより参照



先日浅草寺境内にて五重塔を説明していたらお客様の一人より「タワーの上の金色のアンテナみたいなのは何?」と聞かれました。答えに自信がなく「アンテナ全体はブロンズ製。インドのストゥーパがオリジナルで一つ一つのパーツにも意味がある(らしい)」とたどたどしく答えて忙しいフリをして逃げました。



浅草寺の五重塔。上の金色の部分が「相輪」です。上から「宝珠」「竜車」「水煙」「九輪」「受花」「伏鉢」「露盤」の7つパーツから成り立っています。それぞれ意味があります。相輪そのものは"pagoda"全体を表しているそう。浅草寺五重塔の「宝珠」は重さ100kgもあるそうで東日本大震災の時には落下したとのことです。





帰宅後簡単に調べてみました。一番上の丸い「宝珠」は本来仏舎利を収めるための物。インドは気温が高いので仏舎利を守るため風通しがいい(?)一番高い部分に保管していたそう。浅草寺の五重塔では宝珠内ではなく塔の最上層にスリランカから贈られた仏舎利”The ashes from Buddha”が納められています。



「九輪」は9つ輪。それぞれ仏を意味するそう。9つとは
普賢(ふげん)菩薩
文殊(もんじゅ)菩薩
弥勒(みろく)菩薩
観音菩薩
の4菩薩と

五智如来という
大日如来
阿閦(あしゅく)如来
宝生(ほうしょう)如来
阿弥陀如来
不空成就(ふくうじょうじゅ)如来
の5つの如来を指すということです。とても勉強になりました。



一次試験を勉強している時にこうした仏教に関するたくさんのことを学んだはずなのですが今ではほとんど忘れています。少人数を相手にじっくりガイディングするFIT(個人旅行客)ツアーと違い私は毎日大人数(20~50人)を一度にお相手しているため各ガイディングスポットでそれほど細かなこと喋る必要がないのです。必要がないというより時間が限られている上、様々な国、地域からいろんな方々が参加していますので誰にでも分かりやすい概要的な、悪く言えば大雑把なことを説明せざるを得ません。



私は少人数のFITは苦手です。まず英語が苦手で下手、コミュニケーション能力も乏しい上に知識が浅い。掘り下げられて質問されれば必ずボロが出る自信があります。なので毎日同じ所に行き同じことを喋る定期観光バスツアーガイドがまだ合っています。でもそれに甘えてずっと勉強を疎かにしてきました。お客様に質問されてその都度勉強するのはそれはそれでよいことですが矢張り通訳ガイドとして恥ずかしい。日々勉強ですね。



*****

昨晩のラグビー日本代表の南アフリカ戦、結果は残念でしたが南アフリカ代表チームの凄さに圧倒されテレビに釘付けでした。いくらボールを回しても強固なディフェンスが立ちはだかりじりじりラインを下げられ、焦って不用意に出したパスを狙ったかのようにインターセプトされる。よくあんなチームに4年前勝利しましたよね。大差で敗れましたがサッカーの代表戦と違い、負けても悔しい気持ちにならないのはまだそれほどラグビーに親しんでないから?それかよく言われるようにそれがラグビーというスポーツだからでしょうか?



もし昨日の試合で南アフリカに勝っていたら、または接戦にもつれこむ試合をしたら本番に向けおおいに弾みになったと思いますが、私は昨日の日本代表の大敗を見てますますラグビーワールドカップが楽しみになりました。日本代表だけでなく、世界のトップチーム同士の試合を是非この目で見てみたいと思いました。




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