GreeneryPark日記

-おとなし おっと@管理人の日々のつれづれ-

人形浄瑠璃『生写朝顔話』

2006-10-02 | 演劇鑑賞
 
 昨日の続きで人形浄瑠璃の話。
『生写朝顔話(しょううつしあさがおばなし) 宿屋より大井川』。
こちらは全く予備知識なしで観た。

○あらすじ
 駒沢と岩代が宿の夕べの席に朝顔という女を呼んだ。
朝顔は盲目の琴引きで、見た目とは違い素晴らしい腕前だった。
琴の演奏の後、二人は朝顔の身の上話を聞くことに。
朝顔は西方の生まれで恋人と一緒に明石から船に乗ろうとしていたが、強風により船が出て生き別れてしまう。
実家から意に染まぬ結婚を勧められた朝顔は、お家の大事で関東へと旅立った恋人を追い、東へと旅に出た。
道中、あまりに泣いたために目が見えなくなってしまったという。
 駒沢は朝顔が自分の恋人深雪であったことに気づくが、岩代(敵対関係にある)に知られるとまずいため、扇と金と薬を宿屋の主人に託して出立する。
朝顔は駒沢が恋人であったことを知り、宿屋の主人が泊めるのも聞かず、雨の中を追いかける。
だが、朝顔がたどり着いた時には、大雨のため、大井川は川止めになっていた。
嘆き悲しんだ朝顔は川に飛び込んで自殺しようとする。
なんとか助かった朝顔は、駒沢の残した薬を飲んで目が見えるようになる。

○感想
 前半部分と後半部分の太夫が違い、正直、前半はわかりにくかった。
男性の声は上手かったのだが、朝顔の歌う歌が聞き取りにくく、別れた事情がさっぱりわからなかった。
長い話の一部だけを見ているせいかもしれない。
てっきり乗った船が難破したのかと思っていたが、あらすじを検索でチェックしたらそうでもないようだ。
 後半の太夫の朝顔の嘆き声が非常に上手く、途中、客席で泣いている人を見かけた。
そこまで感情移入できるほど話が理解できなかったのが残念だ。
 ラストは大元の話と少し違ったようだ。
助けに入るはずの宿屋の主人が出てこず簡易化されていた。
そのため、私は朝顔が助かって目が見えるようになったことがわからず、朝顔の気が触れて踊りまくっているのかと思った。
母にいたっては、「朝顔が大蛇にでも化けて川を渡っていくのかと思って、わくわくしながら見ていた」そうである。
それはすごい話だな……。

写真:朝顔(左)と駒沢(右)。(拡大表示あり)

 晴れ 25℃
 PCゲーム『ハリマオ』→旅の途中。町が無駄に広いなあ。キュアン、キャラチップも金髪にしてくれればいいのに。


2 Comments

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楽しそう~ (KEY)
2006-10-04 18:08:48
お母様のコメント相変わらずすばらしいですね(大笑)

でも目が見えるようになって終わりですか?

なんかこう、アレですよね。中途半端?
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中途半端 (おっと)
2006-10-04 20:16:16
怪奇物を期待していたみたいですね。

確かに鬼のような形相になる人形もあるから、そういう話もあるとは思うけど。

本当は助けに入った宿屋の主人が朝顔の家に恩義のある人で、自害して自分の血(薬になる)を朝顔に与えて目が見えるようになるというある意味凄惨なラストだったらしいです。
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