今永７回途中４失点も誠也特大５０号の援護弾～カブス劇的逆転サヨナラ

カブス今永昇太（30）がメジャー20試合目の登板。

相手は侍ジャパンで共闘したヌートバー所属のカージナルス。
前回カードでは7回1失点で7勝目をマークしている。

カージナルス１０００００３００＝４
　　　カブス０１０００１００３＝５

初回22年ＭＶＰの3番ポール・ゴールドシュミット（36）にバックスクリーンへ17号（通算357号）を叩きこまれた。

今永は3試合連続15発目の被弾。
その後６回まで７被安打ながら毎回三振。

本塁打の1失点でしのぐ。

今季10勝（通算108勝）178センチ右腕ソニー・グレー（34）とがっぷり。
味方打線は2回に援護。
30歳同級生の7番スワンソンが1死一、三塁から同点タイムリー。

6回には鈴木誠也（29）が左中間へ勝ち越しの16号の援護弾。

5戦ぶりの１４０メートル特大アーチは通算50号。
３試合連続のマルチ安打だ。

直後の7回1死一塁、今永は痛恨の84球目。
22歳2年目の1番メイシン・ウィン に左越え7号逆転被弾。
なおもゴールドシュミットに3安打目となる右中間二塁打を打たれ降板。
7回途中2発含む10安打4失点。

2ケタ安打を浴びたのは6試合ぶり。

要所を締めたが痛恨の2発に天を仰いだ。

それでもカブスは9回に猛反撃。
リーグ1位３３セーブの剛腕守護神ライアン・ヘルズリー を攻め立てる。

誠也の一邪飛後、4番ベリンジャーが反撃の11号。

1点差になって2死後、盗塁をからめ2長短で追いつく。
流れは一気にカブスへ。

走者二塁で代打トークマンが左中間へサヨナラ二塁打。
一挙に3点を奪い、ひっくり返す劇的勝利。
今永の３敗目が消えた。

対策されていた

▼今永昇太「すごく対策されていた。カージナルスは前回と違うアプローチだった。６回までは何とか対抗出来た。3安打されたゴールドシュミットは素晴らしい選手。（１打席目に）まっすぐ、スプリット、スローボールをことごとく打たれた。投げる球がなくなった。僕が技術を上回れなかった」

僕のパワーに驚いた

▼鈴木誠也「ホームランは、僕にそんなパワーがあったのかと思った。試合は諦めていない姿勢が伝わった。今日の勝利は本当に大きいと思う」
【カブス鈴木誠也きょうの成績】

▼５－４カージナルスダ（８・１＝シカゴ）
【３番右翼】４打数２安打1打点1三振1得点
三振、中前安、左中16号、一邪飛

85試合　打率.２７３　本16　打点５３　盗塁１０
３３０打数９０安打１０２三振32四3死球47得点

【カブス今永昇太２０２４成績】
▼５－０ロッキーズ（４・２＝シカゴ）

◎６回（75球）０失点２安打９三振０四球

▼８－１ドジャース（４・８＝シカゴ）

◆大谷初対決（降雨交代）４回（44球）０失点２安打３三振０四球

▼４－１マリナーズ（４・１４＝シアトル）

◎５回１/3（90球）１失点（責０）５安打４三振２四球

▼５－３マーリンズ（４・２１＝シカゴ）

６回（92球）３失点（責２）５安打（本１）５三振０四球

▼５－３マーリンズ（４・２１＝シカゴ）
◎６回（92球）３失点（責２）５安打（本１）5三振０四球

▼７－１レッドソックス（４・２７＝ボストン）

◎６回１/3（88球）1失点5安打（本1）7三振1四球
▼１－０メッツ（５・２＝ＮＹ）
◎７回（87球）０失点３安打７三振１四球
▼３－２パドレス（５・８＝シカゴ）
７回０/3（102球）2失点7安打（本１）８三振1四球
▼０－２ブレーブス（５・１４＝アトランタ）
５回（98球）０失点７安打８三振３四球
▼１－０パイレーツ（５・１９＝シカゴ）
７回（88球）０失点４安打７三振１四球
▼６－１０ブルワーズ（５・３０＝ミルウォーキー）
✕４回１/3（81球）７失点８安打（本２）１三振１四球

▼７－６Ｗソックス（６・５＝シカゴ）

４回１/3（69球）５失点（責１）７安打(本１)６三振０四球

▼４－２レッズ（６・１０＝シンシナティ）

◎６回2/3（94球）２失点５安打（本１）７三振１四球

▼５－１カージナルス（６・１６＝シカゴ）

◎７回（103球）１失点４安打６三振１死球

▼１－１１メッツ（６・２２＝シカゴ）
✕３回0/3（74球）1０失点11安打（本3）３三振１四球

▼５－３ジャイアンツ（６・２８＝ＳＦ）
６回（93球）３失点5安打３三振２四球

▼３－５フィリーズ（７・４＝シカゴ）
６回（86球）３失点6安打(本2)８三振1四球

▼４－０オリオールズ（７・11＝ボルチモア）
◎６回（100球）０失点６安打６三振１四球

▼２－１ダイヤモンドバックス（７・２２＝シカゴ）
7回（90球）1失点2安打(本1)1０三振1四１死球

▼９－４ロイヤルズ(７・２８＝カンザス)

5回2/3(87球)3失点6安打(本1)３三振１死球

▼５－４カージナルス(８・２＝シカゴ)

6回2/3（91球）４失点10安打（本２）７三振0四球

２０試合８勝２敗　防御率３・０９　１１８三振
１１６回１/３　46失点（責40）110安打（本16）17四3死球

奇跡ならず号泣！平野美宇０－３絶対絶命から３連取の死闘も力尽きる

ピンポンはしたが卓球競技の経験はない。
愛ちゃんの幼い頃に卓球取材をした。

卓球選手の動体視力は驚くばかりだ。
手に汗握る1時間20分の死闘を見た。
絶体絶命の０－３から３連取。

野球でいえば最終回10点差の2死からの同点劇か？

女子卓球シングルス準々決勝で最終第7ゲームにもつれ込んだ。
平野美宇（24）が奇跡の大逆転を目前にして涙した。
固唾を呑む試合会場。
平野は２度のマッチポイント。

劇的勝利はすぐそこにあった。
最期の1点が遠かった。
最期で決めきれず卓球台の下に崩れ落ち号泣。

勝利した韓国シン・ユビン（20）も涙があふれた。
会場に感動の渦が広がり包み込んだ。

平野はユビンにゲームカウント3ー4で惜敗。

メダルに届かなかった。

世界13位の平野と世界8位のユビン。

国際大会過去1勝1敗の五分だった。

しかし、平野は序盤から苦しんだ。

上のスコアで見るように連続3ゲームを圧倒された。
東京五輪の悔しい思いをラケットに込めた。
歯を食いしばって3ゲームを取り返し、最終7ゲームに持ち込んだ。
ここで平野は2度のマッチポイントを握る。
しかし、シンが粘り、いずれもジュース。
最期に11ー13で落とす。
結局３－４で競り負けてしまった。

女性アスリートの号泣シーンを再び見ることになってしまった。
泣けばいい。
思いっ切り泣けばいい。
人生の全てをラケットに注いだのだから。

追いつけたが悔しい

▼平野美宇「ふだんの自分だったら、流れのまま負けてしまうところだった。きょうの自分は、勝てるかもしれないところまで追いつけた。チャンスがあったのに最後はあと1点がとれず、 殻を破れなかった。東京も含め、この8年間頑張ってきて、後悔のない試合は出来たが、メダルが取れなくて・・・シングルスは最初で最後と思うので悔しい」

【パリ五輪トピックス】

▼20歳アッパレ金メダル　男子体操個人総合でチーム最年少の岡慎太郎が制覇。内村航平2連覇、橋本大輝に続くニッポン体操4連覇。連覇を逃した橋本は6位。岡は団体と2冠。２、3位は中国勢（張博恒と肖若騰）。

認知症研究のレジェンドが認知症になった～切実な友の反応

うだる猛暑酷暑熱暑。
まるでサウナの夏は体力劣化のリハビリ老人にはきつい。

栃木・佐野市で41.0度など全国６都市で40度超え報道エブリデー。

なんせ体温以上の気温って、どんだけ～！
なので外出好きを返上している。
入院中、録画してあった番組を順次見ている。

中で2つの番組が心にしみた。
ＮＨＫスペシャル「認知症の第一人者が認知症になった 」と山田太一ドラマ「冬構え」（８５年制作）。

つい最近、70代の友人から告白され驚いた。

「女房が還暦超えた頃から認知症が徐々に進行していた。朝昼晩の３食は俺が作ってるよ」

若くても患うのかもしれない。

友人はこうも、いう。
「我々は死に行く存在。だんだん弱っていくのは定め。覚悟という言葉の意味が重くなってきた」

NHKスペシャルは4年前の再放送番組。
ついつい見入ってしまった。

「こういう類の番組は見たくない！」

認知症になる以前の亡き母が拒絶、えらい怒られたことを思い出した。

なぜ、そんなに怒るのか？
身近に迫る恐怖だったのかもしれない。

そんな影響で私も敢えて見ることも無かった。

番組は密着ドキュメント。
認知症研究のレジェンド精神科医とその家族を５００日追った。

長谷川和夫（享年９２）。

「長谷川式」早期診断の検査指標を開発、

「痴呆」を「認知症」に変えた。
まさに、そのジャンルのレジェンドといっていい。

そのレジェンド自身が８７歳で認知症になった。

そして自ら公表した。

担当ディレクターは、まだ健康だった博士と１６年前に逢っていた。

長谷川の講演会だった。
認知症になれば不確かな状態がずっと続くわけではない。
正常な状態もある。

言葉が分からなくなって話せないのではない。

自信がなくなり殻に閉じこもる。
長谷川は「自分の中の“確かさ”が揺らぐ」といった。
何度も同じことを話したり、質問したりする。
『確かなこと』が失われる不安なのだ。
繰り返し尋ね、何度も確認するのは自身への不安感という。

「これから言う三つの言葉を言ってみてください。桜、猫、電車」

「１００から７を順番に引いてください」

認知機能検査は「長谷川式スケール」といわれる。

人生１００年時代。

ドラマ「冬構え」は４０年も前に終活を扱っている。

主演は笠智衆。

定年後、妻をなくし旅に出る。

貯めたお金を贅沢に使い尽くし死にたい。
東北の旅に出る。

駅前で拾ったタクシー運転手に告げる。
「一番高い旅館へ行ってくれ」
旅館でチップに2万、3万と弾む。
それでも使い切れない、死にきれない、ままならぬ。

孤独になった老人同士が愚痴をこぼす。

「生きて行くのは難しい。死ぬのはなお難しい」

誰もが老いていく。

長生きすれば可能性のある認知症。

ストレス満載の時代。

悲しいけれど、誰もが可能性のある病なのだ。

◆長谷川和夫（はせがわ・かずお）１９２９年２月５日ー２０２１年１１月１３日、愛知・春日井市生まれ。享年９２。東京慈恵会医大ー米留学などを経て７３年に聖マリアンナ医大教授 、９６年同医大学長。７４年、「長谷川式簡易知能評価スケール」を開発 。０４年、「痴ほう」から「認知症」へ 提言。８８歳で自らの認知症公表。著書『ボクはやっと認知症のことがわかった』絵本『だいじょうぶだよ ぼくのおばあちゃん』など。  

去りゆく昭和・・・「３人娘」園まり「東映城のお姫さま」丘さとみ逝く

東京都内の病院で園まりが７月26日、急性心不全で亡くなっていた。
日本歌手協会 が1日、発表した。
享年８０。

団塊世代にとっての３人娘は、中尾ミエ（78）、伊東ゆかり（77）と園まりだった。

昭和30年代、海外のヒット曲を園らが和製ポップスとして唄った。

中尾が「可愛いベイビー」伊東が「ジョニー・エンジェル」園が「花はどこへ行った」などなど。

ザ・ピーナツの後継者として売り出された。

テレビ草創期。
クレージ・キャッツらとのバラエティー「シャボン玉ホリデー」は我が少年時代の記憶に残るＴＶ番組。

後に園は「夢は夜ひらく」や「逢いたくて逢いたくて」などがヒット。
囁くような色っぽい唄声で魅了した。

３人娘の中では一番可愛いくて、映画やドラマでも主演。
当時のブロマイド（マルベル堂）売り上げ女性歌手で園は２年連続1位。

08年、乳がん手術、19年に再発。

闘病の合間に3人娘としてコンサート。

４月入院後は自宅マンションを売却。

大事にしていたアクセサリーや小物を中尾と伊東に処分を頼んだ。

きっちり生前整理を断行。 

生涯独身だったが噂は絶えなかった。

片思いだったのは映画で共演した渡哲也。
平尾昌晃（故人）や某大物政治家の愛人とも噂されていた。

【歴代の主な3人娘】

美空ひばり、江利チエミ、雪村いずみ

中尾ミエ、伊東ゆかり、園まり

吉永小百合、和泉雅子、松原智恵子

山口百恵、桜田淳子、森昌子

◆　　　　◆　　　　◆

映画黄金期のスター女優が逝った。
「東映城のお姫さま」丘さとみが亡くなっていた。
米国カリフォルニア州の自宅で4月24日、心疾患のため死去。
享年88。

時代劇好きの祖父によく連れて行ってもらった。

そこらじゅうにあった近所の映画館で見た。

時代劇と言えば東映。
片岡千恵蔵、市川右太衛門、大川橋蔵、萬屋錦之介、大友柳太郎ら剣劇スターの相手役が丘だった。

生涯出演150本、というから我が幼年時代の記憶に残っているはずだ。

62年からフリーでホームドラマ「ただいま11人」などで活躍。

65年、在米日系2世と結婚、引退。

10年連れ添ったが75年に離婚。

見事だった最期

▼中尾ミエ「ついにこの時が来た。長い付き合いだった。嫌々組んだ３人娘だったが、結局これが運命だった。人生”終わり良ければ、全て良し”というけれどあなたの最期は見事だった。身の周りを全て整理した。最後にゆかりと私で残ったアクセサリーや小物を整理。その足で病院で報告。まりちゃんも喜んでくれた。私も最期は、彼女のように悔いのない穏やかな最後を迎えたい。まりちゃん、お疲れ様」

心の友、親友でした
▼伊東ゆかり「凄く寂しい、淋しい。お見舞いに行った時、追悼コメントを考えてねって…考えられる訳ないじゃない。６０年以上の付き合い。思い出がありすぎ。歌手仲間というより、心の友、親友でした。もう逢えないのね…。薗部毯子様　お疲れ様でした…」 

◆園まり（その・まり＝本名・薗部毬子）。1944年4月12日ー2024年7月26日。急性心不全。享年80。横浜市保土ヶ谷生まれ。東洋音楽学校高等部ー渡辺プロ。 61年、渡辺プロ入り。12歳の56年、童謡歌手デビュー。62年「鍛冶屋のルンバ」でレコードデビュー。中尾ミエ、伊東ゆかりと「スパーク3人娘」を結成。「シャボン玉ホリデー」などでブレーク。代表曲は「逢いたくて逢いたくて」「夢は夜ひらく」「愛は惜しみなく」など。NHK紅白歌合戦は63年～6回連続出場。独身。血液型Ａ。159センチ。

◆丘さとみ（おか ・さとみ＝本名・菱田美恵子）１９３５年９月１５日 ー２０２４年４月２４日）兵庫・宝塚市出身。市立尼崎高ーRKOラヂオ映画社日本支社秘書ー東映ニューフェイス第2期生（５５～６５年）。出演映画「旗本退屈男」「鞍馬天狗」「紫頭巾」「大菩薩峠」など１５０本。同期に高倉健ら。６５年、３０歳で在米日系2世結婚、引退。子供は３人。７５年離婚。