同じ年頃の相棒と、猫との暮しです。 今のところ自立して生きて80代に入りました。

好きなこと。花や野菜を育てる、時々ウォーキングとスケッチ。
読書は好き。もっぱら寝る前と、夜中に目が覚めたときです。

リンゴをむく人

2011年10月30日 | 孫のこと

今日は週に一度、孫のあかりを預かる日。この日は学童保育は休んで学校から
直接ばあちゃんの家に帰ってくる。6時間授業を終えて帰ると午後3時40分ごろ。
ほっとして猫と遊びおやつを食べているとそろそろプールの時間が迫っている。
水着に着替えプールバックを点検しプールに連れて行く。10分もかからない近
距離だが踏切があるので神経を使う。1時間のレッスン中ばあちゃんは本を読み
ながら待つ。帰ってくると塩素を洗い流すために直ぐ風呂に入れて髪も洗ってや
る。中耳炎で鼓膜を開けてあるので耳栓が欠かせない。とても神経を使う。

夕食を食べてやれやれ。デザートにりんごをむいて出した。
「ばあちゃんちのりんごはおいしい。こんなふうにりんごを切ってくれたらお
いしいのに・・」「え?あかりのうちはりんごをどう切るの?」「あのね、ご
つごつとここんところを切るのよ」「え、よく分からないけどそんなにりんご
の切り方は幾通りもあったっけ?」「お父さんはいつもそんな切り方をするよ。
ねえ、ばあちゃん、今度お父さんにりんごのむき方を教えてあげて!」
「そうか、お父さんがりんごをむいてくれるのね。いいよ教えてあげるわね。
は・は・は(笑)」
「その日をちゃんと決めて。何月何日に何時頃お父さんに教えてあげるか」
これは又・・ずいぶんと熱心だこと!!
「お母さんはどんな風にむいてくれるの」
「お母さんはむいてくれない。いつもお父さんがむいてくれるの」
「え!!どうして?お父さんがむいている時、お母さんは何してるの?」
「新聞読んだりしているよ」
「何、なに、あかりにりんごもむいてくれないで新聞読んでいるなんて」

「ばあちゃん、お母さんは社会の先生なの。いつも新聞を読んで勉強しておかな
いと直ぐに授業がわからなくなるじゃないの。ばあちゃんそんなことぐらい分かる
でしょう」
フーム、なるほどね。しかし忙しい教育者でもリンゴぐらい普通にむいて欲しい
よ。これは母親でもある私の思い。

ホームレス歌人のいた冬

2011年10月27日 | 読書

「ホームレス歌人のいた冬」
著者は元朝日新聞記者、三山喬さん。
朝日新聞の『朝日歌壇」には水準の高い短歌が4人の歌人に厳選されて掲載
されますがその年、彗星のように登場したのが「公田耕一」と名乗り住所は
ホームレスと記された人物です。
2008年の暮れ、都心の公園に年越しテント村が作られ「ハケン」と呼ばれた若
い失業者たちが路上に溢れ出たあの年。
そう、リーマンショックが世界を震撼させた年でした。

住所がホームレスと記された公田耕一を名乗る人物の歌はそれからも難関を
潜り抜けて入選を重ねる。難関とは朝日歌壇の場合、全投稿の98%は没になる
という難関中の難関です。
2008年12月8日「(柔らかい時計)を持ちて炊き出しのカレーの列に2時間並ぶ」
この第1回の入選作以来、2009年9月7日の「瓢箪の鉢植えを売る店先に軽風立
てば瓢箪揺れる」の歌を最後に公田耕一の名前はぷっつりと途絶えます。

公田耕一現象とでも呼ぶブームまで起きて歌を作る人からは共感や励まし、名
乗り出て欲しいという呼びかけ、公田耕一への応援歌は社会現象にまでなった。
そして元記者の作者が横浜のドヤ街で公田耕一を探し続ける。まるで終盤にか
けてミステリーを読んでいるような気がしました。

私は短歌を作れませんが読むのは好きです。
毎週月曜日の短歌、俳句欄を楽しみにしています。
五七五七七という短いフレーズの中に凝縮された情景や人生や思念がつまった
言葉を読むと心の奥底を深く揺さぶられます。五七五の俳句とちがい七七と続
く言葉で寂寥が表現されるような気がします。

江戸時代、10ヶ月の活動のあと突然消息を絶った写楽のように謎につつまれた
ままぽっかりと穴が空いてしまった朝日歌壇のホームレス歌人は何処に。


ヴェランダの種まきとパソコンと

2011年10月20日 | ヴェランダ農園

 穏やかな秋晴れが続きます。ゴーヤとヘチマの棚を取り払ったヴェランダ
はバンマツリ、デュランダの枝葉を思い切って刈り込んで、植木市で買った
プレクトランサス、カリーの紫系、コスモスの3色、膨らんできた欄の幾鉢か、
戴き物のハイビスカスだけになりました。

 10月中旬まで土作りをしてきましたが、上記の種を蒔きました。北風の吹
きすさぶ季節に希望をもたらしてくれるように、花より団子ならぬ、食べら
れる種子を優先しました。
 そうそうブロッコリの苗も植えました。変った苗で小枝で収穫する種類。
 本当はもっと欲張って作りたいのだけれど我が家の空間はこれくらいが
適当でしょう。
 花は好きなアネモネ、上下逆に植えてしまい気がついて、翌朝植え直しま
した。ヤクルトを買ったら付いてきた矢車草の種。

 商店街のパン屋さんのおばちゃんから貰った姫りんご。ミニキャロットは
去年思いがけないほど収穫した種の残り。菊次郎という菊菜の種。これも去年
の残りものの種。つるなし豌豆とサラダ菜は今年購入した種です。
 これで冬から春にかけての小さな希望の芽が灯りました。

 話は変りますが
パソコンの調子が悪くカーソルが途中で行方不明になる事件が夏ごろから多発
していました。詳しい方に見てもらったり、マウスを持っていって診断して貰
ったりしましたが改善の気配無く、ずっと頭を痛めていました。
 バッファローのコードレスマウスも買いましたが早々に故障してしまいました。
 これはいよいよ修理に出すか、パソコンを購入するか二者択一しかないか。

 ソフマップの修理担当のお兄さんと2度目の相談をしていて今度はコードあ
りのマウスと、マウスパットを買って帰りました。別の会社の安いもの。
 何と憑き物が落ちたようにすっきりと直りました。親切に相談にのってくれ
たソフマップの修理担当さん有難う。無駄な買い物をしないで済みました。



過酷なハイキング

2011年10月12日 | ハイキング

 暑くなく寒くない優しい季節がつづいています。ハイキング日和です。
 体育の日、山之辺を歩こうということで一致して出かけました。巻向から
歩き出しました。何年か前、絵を描く仲間たちと幾度も訪れた景色を横目で
見ながら三輪山から桧原神社を通り過ぎました。柳本方面に向かう予定でした。
 ふと傍らに道路標識が目に付きました。<笠山荒神まで3.5km>
 
 以前画友のkさんから蕎麦の花がとてもきれい、是非行って見るといい、とわ
ざわざ電話を貰っていた場所。
 去年巻向から一人で上るつもりで地元の人に止められた場所。色々な意味で
危ない!歩いてなど無理と。でも3.5kなら十分歩いて帰ってくる余力はある。
 「行こうか?」と相棒。「行こう」と即決する。
 さて、それからが大変でした。走り去るのは車ばかり。変り映えのしない林道を
1時間以上歩いても人っ子一人会わない。坂道はどんどん急坂になってヘアピンカ
ーブもある。
 「3.5kなんてとっくに過ぎたよね?」「???・・」その時、一人の紳士が乗
った車が止まってくれました。「これからもっと急坂になって歩いていたら1時間
じゃ無理、無理」
 荒神さまの信者で週に一度はお参りに来て山上の野菜市を覗いて帰る地元の方で
した。
 ろくにお礼も言わず、お名前も聞かず別れて心残りでした。有名な笠蕎麦は祝日と
あって長い行列が出来ていましたがさすがおいしかったです。
 帰りは下り一方なので順調に歩きました。
 帰ってネットで調べたところ巻向から8kという地図もあり桜井市の観光課にメール。

「早速道路標識を確認、距離を測り直したところ6kでした。正しい距離に修正します」
と返事がありました。私の歩数計は23900歩を指して昨日からフトモモとお尻の筋肉が
悲鳴を上げている。

アメンボのいる池

2011年10月04日 | 絵を描く

 杭全公園の横、神社の境内に生まれ変わった池がある。これまであった
古い池を浚ってたまっていたヘドロを掻き出し土や石を埋め何ヶ月もかか
っての大工事だった。そこに冒頭の写真、アメンボが群れて泳いでいる。

 <水の表面張力を利用し6本の脚を使って水面の上を滑るように移動す
る。石鹸などの界面活性剤が入り込むと表面張力が弱まり、浮くことが出
来ずおぼれ死ぬ>という。亀も鯉も青サギも来る池を見つめる人間の顔つ
きも穏やかだ。

 区役所主催のスケッチ会もあった。雨の後のすがすがしい一日を大勢の
みなさんが集まってきて緑の境内の中で絵を描いた。日向をものともせず
この池に挑戦した方もいた。
 描いた絵は集められ区役所のロビーに展示されるという。