ペンパは今年15歳、10年前我が家に引き取られた時から眠るのが大好きな猫です。
朝5時ごろ枕もとで「起きろ起きろ、朝だよ」とけたたましく啼きわめきます。
「まだ5時だよ、あと1時間。ねんねしなさい」と私が声をかけるまで啼き続けま
す。まるで私ががこのまま起きてこないんじゃないかと心配していたかのように
声を聞くまで啼き続けます。私の声を聴くと納得したかのように啼きやんでソフ
ァーの上の定位置に丸くなります。座布団の上にフリースの布を重ねて敷いて作
られたペンパ専用の寝床です。
10年も一緒に暮らしてきてお布団の中に入れたりしたことはありません。猫の毛、
涙、よだれなどが我慢できない私だから猫を飼う資格はないのかもしれませんね。
それなのに私のことを何にもまして頼りにしている様子が見える。とても愛しく
思うことがたびたびあります。
6時に起きて床暖房を切ってストーブのスイッチを入れると「待ってました」と
ばかりストーブの前に座ります。寒かったんでしょう。
まず固形餌の入れ物に新鮮な餌を入れ、水入れを点検してきれいな水に。ちらっ
とそれを見ているだけですからお腹が空いて啼いたのではないことは明白です。
ラジオ体操をし、朝食を済ませた頃にはもう朝の眠りの態勢に入っていますが学
童のあかりちゃんがランドセルをしょってやってくるのでそうは問屋がおろしま
せん。ぶら下げ抱っこをされたり、追い掛け回されたり、時には毛のブラッシン
グをしてもらったりあかりちゃんが「行ってきます」と学校に出かけるまで45分
間が賑やかです。
「さあ、今日のスケジュールは?」ばあちゃんが思案するころには,じっと私の
動静を観察していてちょっと目があうとたいへん。ひたと私の目を見つめて「ニ
ャーニャー」と迫ってくるのです。
「なんやの。うるさいなあ」「ニャーニャー」
「ああそうか、抱っこか」「ニャーニャー」「ハイ分かったよう、抱っこやね」
「ニャーニャー、そうだそうだ」
ストーブの前に軽量机、ノートパソコンを持ってきて椅子に座り、膝の上にはフリ
ースの猫ベッドを広げてスタンバイ。
「さあ、いいよ、おいで」と膝の上をたたくと待ってましたあ、とばかりに膝の
上に飛び上がってくる。
パソコンを立ち上げてしばらく一緒に画面を観ているがそのうち気持ちよさそう
にゴロゴロ言っている。
それっと風呂敷で包むようにくるんでそうっとソファーの寝床に移してあげる。
これが大体8時半から9時ころ。私が買い物や図書館から帰る昼ごろにはまだ眠っ
ている。
時には2時か3時頃まで眠りこけていることがある。
ネコの名前ペンパというのはチベット語で土曜日という意味だそうです。チベッ
ト旅行から帰った娘が間もなく拾った子猫なのでこんな変な名前になりました。