「近つ飛鳥博物館で最新の歴史発掘について講演会があるから行こう」
と連れ合いが前からいいますが気が進みません。
歴史は苦手です。
安藤忠雄氏設計の博物館が建つ前の古い博物館に、一度出土品を観に
来たことがあります。でも朝起きたら今日もいい天気です。出かけました。
講演会は1時半からなのでそれまでの間、午前中は風土記の丘に登ることにしました。
「近つ飛鳥」という呼び名は昔、何とか天皇が参向の途中、近い方をチカツ、遠い方をトオツと
言ったので付いた名前だとか。かなりいいかげん?
大阪南部に位置する「近つ飛鳥」は日本でも有数の古墳群がある地らしいです。
「一須賀古墳群」を保存し親しむ史跡公園として風土記の丘はあります。
登りだして後悔しました。とてもきれいに整備された山道ですがスロープはきつい。
階段は高い。歩いている人影も無い。どこまで行ったら頂上へ出るのかわからない。
それでも休みながらジイサンとバアサン二人でフーフー言いつつ登り下ります。
第一展望台、第2展望台まで登り、あまりのすばらしさにスケッチブックを取り出しました。
私も連れ合いのスケッチブックをはずしてもらい1枚描きました。
あちらこちらに豪族の石室があります。石舞台みたいなのが沢山あります。
こんなに大きな石を山の上に積み上げて一族の墓を作った人たちがいたんです。
ここから覗き込むと墓の内部が俯瞰できるように橋が掛けられています。
地図を見てもこの丘の中だけで無数に、このような石墓があります。
百済系、新羅系、中国系、など渡来系の氏族が居住していた国際色豊かな地でもあったとか。
地図を見るともうちょっとで踏破できそうでしたが帰りのきつさを考えて下りました。
期待して行ったのではないけれど麓は梅林が今盛りでいい匂いに包まれていました。
梅の下で昼ごはんを食べて講演会の前に展示品を見ようと展示室に入った時です。
突然の停電で真っ暗になりました。
初めてのことらしく結局、自家発電の場所以外は通電しませんでした。
仕方なくうす暗がりの中で200名近い人が」博物館館長の講演を聴きました。
それなりに新しい知識を吸収するのは心弾むことでした。
幾つになっても知ることは嬉しいです。直ぐに忘れるかもしれませんが何かは残るでしょう。
外は暖かい梅日和でしたがコンクリート打ち放しの地下は冷えました。
耳が遠くなった連れ合いで会話も思うようにままならないこのごろですがたまには
2人で出かけてもいいかなと思った春の一日でした。