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山の恵み里の恵み

キノコ・山菜・野草・野菜の採取記録

ハイイロシメジ

2005-11-15 11:48:01 | 山の恵み(保存版)
 採取場所:長野市芋井たたら(鑢)の道路脇。 採取日時:2005年11月7日。 見分け方:図鑑などで見ても、シロシメジとそっくりで、外見上は「ズバリここが違う」という点が分かりません。いつもながら、図鑑類の解説は学者でなく、各地のキノコ名人にでも頼んで、分かり易い言葉で書いてくれないものか、とつくずく思います。そこでズバリ言えば、ポイントは「におい」にあります。シロのほうは「良いにおい」だそうですが、昔一度見たことはあるのですがにおいの記憶がありません。ハイイロのほうは、強烈なにおいがします。このあたりで「ひなくさい」というにおいです。干草のようなにおい、とでも言うところでしょうか。これを「良いにおい」という向きと、「嫌なにおい」という向きと、好き嫌いが分かれるようです。ちなみに、「日本のきのこ」に載っている写真は「我が山」頼朝山で撮影されたものです。
 【英語名:Clouded Funnel-cap funnelはじょうご、cloudedは濁った灰色ぐらいの意味でしょう】


 初雪でも来そうな頃、道路脇の草地や神社の境内や山林に、白くてずんぐりむっくりしたシメジが、時には数十個も群れて生えているのが毎年見られます。茎も太く、傘も厚く、肉質もしっかりしていて、いかにも「シメジシメジした」美味しそうなキノコが、しかも沢山生えているので、つい嬉しくなって採り集め始めるのですが、「どうしてこれほどのシメジが誰にも採られず、人家近くに残っているのか」とふと考え、においを嗅いでみると「例のにおい」がします。ずっと以前、大量に持ち帰って、カレー粉をまぶすやら、胡椒を振り掛けるやら、醤油をきつくするやら、何とかにおいを消そうと奮闘したことがあります。結局、加熱すればするほど、におがきつくなるようで、家じゅう「ひなくさく」なってしまい、あきらめて全部捨ててしまいました。
 どの図鑑にも要注意のマークがついているキノコですが、大量に採れるから値段も安いし、においが気にならない人もいるらしく、八百屋の店頭に並んでいるのを見たこともあります。確かに、においさえ気にしなければ、美味しい意シメジなのでしょう。このにおいに関して、アメリカの図鑑に面白い話が載っていました。ヨーロッパではこのキノコの「芳香(aroma)」が大変人気があり、アメリカでは「悪臭(odor)」が嫌われて食べる人がいない、のだそうです。これよりずっと強烈なにおい(芳香?悪臭?)を発するスッポンタケやアンズタケもフランスでは「超高価」だそうですし、そう言えば物凄いにおいがする何とかチーズを好むのもあちらさんでしたなあ。それにしては、日本人の多く(筆者は除く)が「良いにおい」と感じているらしいマツタケに、ガイジンが顔をしかめるらしい(真偽不明)のはどうしてなんでしょう。

 

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