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山の恵み里の恵み

キノコ・山菜・野草・野菜の採取記録

早くもフキノトウ

2011-12-19 16:46:31 | 里の恵み

 早くもフキノトウの季節。畑の隅に点々と生えています。きのう大き目のを10個ほど採ってきて、さっそくフキミソに。多少苦味が強いが、早くも春の味覚。あー、やはりキノコの季節は終わったんだ、先日のカンタケが打ち止めだったんだ。
 雪がチートモ降らない、降っても積もらない。だからフキノトウの顔が見える。ホントは雪ノ下でじっくり、ゆっくり太ってくれたほうが、黄色みがかって、柔らかで、苦味の少ないのが採れる。寒風にさらされると、どうしても固くしまって、苦味も凝縮される。
 フキッタマチャンたちが歌ってる。雪、雪、降れ、降れ、もっと降れ、春までゆっくり眠らせてくれ。

さー、いよいよ冬だぞ!

2011-12-02 10:37:27 | 里の恵み

 庭の千草も 虫の音も かれてさみしく なりにけり(文部省唱歌)

 冬になれば すがこもはって どじょっこだの ふなっこだの
            てんじょこはったと おもうべな
(秋田民謡)
 Vot Zima!(Pushkin)  

 あなた変わりはないですか 日毎寒さがつのります(阿久 悠)
 
 秋のきのこも冬のきのこもシーズン終焉。実に実に不作のシーズンだったなあ。紅葉も冴えず、山々は変に黒ずんだだけで終り。天候不順、気象異変、さてはゲンパツ事故の影響か...なーんて、ひとの尻馬に乗ってふざけちゃいけない。実は我が菜園、まあまあの出来でした。
 雪が来る前にと、ネギと煮物用の大根を暖かい場所に埋め直し、白菜とキャベツを蔵に収納し、ジャガイモを(凍結防止のため)室内に移し、エンドウの苗に風除けの蔽いをかけ...と、冬を迎える準備を急いで終えました。野沢菜と沢庵用の大根は、漬ける準備待ちで、もうしばらく畑に残留。雪菜と野沢菜とホーレンソーなどの葉物の一部も、冬から春にかけ少しずつ摘み取るため残留。あとに残されたタマネギの苗だけが寒さにふるえていますが、これは仕方がない。
 残る仕事はケヤキの葉が落ちきるのを待って、堆肥用に積み込むだけ。それが済めば、あとはじっとじっと家に閉じこもり。あー、いつになったら暖かくなるのか...なんてガラじゃない。炬燵もない家になんか、じっとしちゃいられない。伊豆あたりへワンダーフォーゲルと洒落ようかな。

銀茸(?)

2011-11-10 16:47:22 | 里の恵み

 きのこの命は短くて苦しきことのみ多かりき(林芙美子もどき)

 昼過ぎのNHK。チャンネルを回していたら、たまたま「幻の高級きのこ」とか何とか言って、あーだこーだ騒いでいた。『ギンタケ(銀茸)』って何のことだべと思って、つい見続けていたら、なんてこたーねえ、シモフリ(シメジ)のことでした。東北のどこか(聞き漏らした)の「きのこ名人」が出ていて、「今年は一本も採れねーんだ、市場にも全然出て来ねえ」と嘆いていた。キノコ採取が禁止されているらしい福島県はさておき、「山菜きのこの宝庫」でさえ不作と聞いて、ほっとするやら悲しいやら。
 ホント、不作の秋でした。あまりに物足りなかったので、きのう(9日)ちょっと補給に行ってきました。小田切湯山、倒木がごろごろしているところを覗いたら、前回はぎっしり付いていたカタハが綺麗さっぱり採られたあと。それでも僅かな採り残しをいただき、15分ほどで退散。帰宅したら出入りの不動産屋さんが来合わせていて、半分ほどお分けしたら、大喜び。あー、ひとさまのためになるって嬉しいなあ。
 きのこが駄目なので、心を入れ換えて本業(?)に立ち帰り、タマネギの定植。お隣さんのネギとくらべてかなり細いので、心配しながら植えていたら、通りがかりのおばさんが「なーに、細いほうがいいのよ。去年かなり大きくなったのを植えたお宅じゃ、春になって薹(とう)が立っちゃって困っていたよ」と親切なご教授。
 「大玉タマネギ」の苗がたんとできたので、もったいないからと、200本も植えたけど、食べきれるかなあ。ま、タマネギはひとさまにくれても喜ばれる。多いにこしたことはないか。

菜園だより・・・秋じゃ、秋じゃ

2011-09-15 15:09:55 | 里の恵み

 草木茂盛 行不見前人
 
 いきなり漢字を並べた意図は、もちろん、ひとを驚かせようって魂胆。雨無しの猛暑続きで、朝の9時から夕方5時までは、日陰(つまり屋内)でグダッテいるだけ。恐らく「右や左の旦那様」がたもご同様だと思い、ここはひとつショックを与えようってわけ。
 『魏志倭人傳』中、魏の使者が帯方郡→釜山→対馬→壱岐と来て、最初に九州に上陸したのが、今の唐津市付近にあったという末盧國(まつろこく)。道の両側から蔽いかぶさるように枝葉が茂り、ひとの背丈よりも高い草(芒か薄か葦か蘆か)。すぐ前を行く人(案内者?)の姿さえ隠れてしまう。まさにこりゃジャングルだね。
 末盧國ほどじゃないけど、我が菜園、ほんの1週間放っておいただけで、一面草茫々。「背丈ほど」はチト大袈裟、せいぜい膝が隠れるほどとは言え、見る人の魂を奪うにはじゅうぶん。おとといやっと草退治が終わったところです。
 周囲の畑では、秋の種蒔きや植付けがとうに始まっているのに、こちらは土起しさえしてない。あせったな、もう。それでも、ガートラのお蔭で、秋作の予定地のうち、この2日で半分の始末がつき、ひと息ついたところです。野沢菜・大根・雪菜・蕪・タマネギ・ネギ・白菜の種を蒔き終わり、キャベツの苗を植付けるところまで漕ぎつけました。残るはニンジン・ホウレンソウ・絹莢エンドウなど。
 キューリとトマトは終了、ナスも終盤。サツマイモは順次掘り上げ中。今畑に残っているのは、ピーマンとオクラとネギだけ。夏が終わり、いよいよ秋ですなあ。冷風が吹き、雨が来れば、そう、キノコの季節。待ち遠しいなあ。

雨降らず、いかんすべき

2011-08-13 15:47:06 | 里の恵み

 ちから山を抜き 気は世を蓋(おほ)ふ
 時に利あらず 雨降らず
 雨降らず いかんすべき
 虞(ぐ)や虞や 汝をいかんせん

 昭和30年代初め、数学が幾何と代数に分かれ、国語が現代文と古典と漢文に分かれていた時代に高校で漢文を学んだひとには懐かしい(かどうか、ひとによっては苦々しい)んじゃないかな。夏目漱石の小説を読んで「虞美人草」の名前の由来を調べ、この詩を知ったひともいるかも。漢楚の興亡、項羽と劉邦の覇権争い、やがて長江の水際まで追い詰められた項羽が、ヤケノヤンパチ、虞美人を前にして、遺言がわりに歌ったんだとか。スケールが大きいねえ、関が原なんかメじゃないよ。
 紀元前202年。垓下(がいか)での最終戦にやぶれ、雨不足で揚子江(長江)が渇水、数十万の兵士を運ぶ舟が出せない。四面楚歌。秦を滅ぼした英雄も、敵に屍を晒すよりはと、ついには単騎敵陣に突っ込み、華々しく散ってみせたんだとさ。
 「あれ、この話、どこか変だぞ」と直感したひとは鋭い。どこが変か、指摘できるひとは(かつての)優等生。正調(?)に直せるひとは学がある。
 長々とお耳(お目)を汚したすえ、何をお伝えしたかったかというと、ただひとつ、雨がチートモ降らなくて、茄子がほとんど枯れてしまい、往生してまっせ、ということだけ。ハイ、お粗末さま。
 (声あり)「なにがオソマツサマだ!こんなちっぽけな繰言に、蓋世の英雄を持ち出すなんて、歴史をないがしろにするにも程がある。ハンセーしろ!」

ホントの夏じゃない

2011-08-04 16:25:50 | 里の恵み

 智恵子は東京に空が無いといふ、
 ほんとの空が見たいといふ。
 (中略)
 阿多多羅山の山の上に
 毎日出てゐる青い空が
 智恵子のほんとの空だといふ。
(『智恵子抄』)

 東京ばかりじゃない、長野にも「ほんとの空」が無い。あの抜けるような青が見られない。あのもくもくと湧き上がる入道雲が、今年はまだ一度も菅平の上に聳え立っていない。あんなのはほんとの夏空じゃない。あー、ほんとの空が見たい。
 5月27日に梅雨入り、7月9日に梅雨明けしたと発表されたけれど、「明け」以来一ヶ月たつのに、むしむしと暑い日が続くばかり。6月初めから7月初めの一ヶ月は「梅雨っぽい雨」の日が続いたものの、以来一ヶ月、夕立さえこない。トマトは腐るし、モロコシもカボチャも太らない。ナスだけはなぜか豊作だけれど、ひょっとして、梅雨はまだ明けちゃあいないんじゃないか、明けないまま秋になっちゃうんじゃないか。心配だなあ。各国各地の「豪雨」が羨ましいよ。

夏野菜の準備完了

2011-05-07 16:56:28 | 里の恵み

 楽しみの季節が始まりました。
 トマト(7);ミニトマト(1);長ナス(4);丸ナス(4);ピーマン(2);甘トウガラシ(1);キューリ(4);オクラ(2)。いずれも苗を買ってきて、定植を終えました。残すはサツマイモのみ。
 既に種を蒔いてあるカボチャとジマメ、芽が出始めたジャガイモ・ニンジン・モロコシ・大豆(枝豆)・カブ・ネギ(春蒔き)、ぐんぐん大きくなりつつあるネギ・タマネギ・絹ザヤエンドウ・大根、採りごろ(食べごろ)を迎えたウド・フキ・ノビロ・アサツキ・ニラ。菜食主義者の楽園。
 残念なのは山菜。ほんの5年ほど前までは里山にも奥山にも豊富にあったものが、今やほとんどが絶滅危惧種。ワラビ・ゼンマイ・モミジガサ・ウドブキ・エラ・ギョウジャニンニク・タラノメ・コシアブラなどなど。みんなみんな何処へ行ーったー?(食べたきゃ八百屋やスーパーや道の駅へ行け、だってさ)。
 「山の恵み」も「山の幸」も、山にはもう無い。侘しいと言うか、寂しいと言うか、味気ないと言うか。あー、つまんないなあ!(さっきは「楽しみの季節」と言ったくせに、いったいどっちなんだ?) 

おめでた

2011-04-27 18:02:25 | 里の恵み

 ナヌ?その年でオメデタ?勘弁ならねえ!とカッカするのは早とちりと言うもの。出た、出た、芽が出た、ジャガイモの芽が出た、と言うだけの話です。大いにメデタイので「オ」をかぶせただけ(オソマツさま)。
 それにしても待ち遠しかったなあ。種芋を埋め込んだのが4月1日だから、オメデタまでに4週間近くかかった。何はともあれメデタイ。稲作農家なら「揃った、出揃った、早苗が揃った」とはしゃぐところか。今後1845年のアイルランドのようなことさえ起きなければ、7月には数百個の芋が採れる。採れれば、以後8ヶ月は生き延びられる。
 「米どころ」宮城・福島、今後数年間は生産量激減必至。さすれば米価高騰必至。「ビンボーニンは麦を食え」と言われたって、その麦が作付けされなくなっている。『18きっぷ』で3月に旅行をしていて、裏作をしないままの田畑が年々ふえ、遂に今年の春に至って、下関から岡山・大阪・米原・岐阜・名古屋から木曽路・松本平・善光寺平と辿るうち、麦畑がほとんど無くなってしまっているのに恐怖を覚えた。あー、危ういかな、日本人の胃袋!
 それにつけても不思議なのは、かの宮沢賢治農学者。「一日に玄米4合と味噌と少しの野菜」があればいい、と言いながら、実際は花巻あたりでは、数年おきの凶作で、その玄米さえ穫れなく「寒さの夏はおろおろ歩き」まわったらしい。なんで、どーして、なして、ジャガイモを作付けしなかったのか。もちろん、それなりの理由があったのだろうが、ひとごとながら口惜しい。なんで「米」なんかに拘ったのか。古代以来の「稲作信仰」の根強さ。
 司馬遼太郎は東北について語るごとに、歯噛みするような口調で、稲作が強迫観念のようになってしまったこの民族の悲劇を嘆いている。「信ずるものは強い」というより「信ずるものは危うい」というべきじゃないかなあ。

おらが春

2011-04-16 06:09:55 | 里の恵み

 「いはばしるたるみの上のさわらびのもえいづる春」。例によって学のある(実は無い)ところをご披露申し上げれば、「垂水」とは「たぎつ瀬」つまり滝、勢い良く流れくだる渓流。流れに沿って萌え出た早蕨。暖かい陽の光。温かくぬるんだ水。柔らかくてうまそうなワラビ。あー、嬉しい嬉しい春が始まったなあ。
 万葉の歌人に共感して、素直に鑑賞していれば良いものを、上の解釈にイチャモンをつける人(誰だったか忘れた)がいてね。曰く「ワラビは水辺(湿地)には生えない。歌われているのはゼンマイだろう」だってさ。言われてみれば確かにその通りで、「山菜採り」を業としているひとりとして、不明を恥じざるを得ない。
 不明を恥じると言えば、このたびの『平成三陸大津波』。つい先日(1月14・15)、正にあのあたりを汽車で通ったおり、津波のことなんかゼーンゼン念頭に浮かばなかった。かすかな知識として無かったわけでもないのに、浦々の風光にばかり気をとられていた。正に想像力の欠如と言うしかない。
 悪いのは俺だけじゃねえ。本当のワルはあいつらだ。トーデンだ、ガクシャだ、センモンカだ、セージカだ、「勘弁ならねえ」(林不忘『釘抜藤吉捕物覚書』にご出演の勘弁勘吉の口癖)・・・なーんて後智恵であれこれ言い募るのは、かえって恥の上塗りってものさ。だいいち、今はソードコジャネー。泥縄と言われようと、アホだ、バカだ、チョンだと言われようと、とにかく皆さんが懸命に努力なさっていらっしゃるんだから。
 さて、やっと本日の本題。梅が咲き、桜が咲き、杏が咲いて、北信濃もようやく春本番。初春の里の恵みも出揃い始めました。ノビロの玉がふくらみ、ニラが伸び、ウドが顔を出し、ホーレンソーや野沢菜や雪菜が緑を増し、中でもこの時期最大の楽しみ味噌玉が『酢や亀』さんの店頭に並び、我が家の食卓は今や百花繚乱。一汁八菜、一汁十菜、これぞ「おらが春」。でもよくよく眺めると、「さい」ばっかり、動物性食品ゼロ。これぞまさしく菜食主義の極致。ベジタリアン協会あたりからヒョーショージョーがもらえるかな。それとも、殺生戒を守ったことで、御釈迦様にほめられるかな。 

時は春

2011-04-09 10:48:31 | 里の恵み

 時は春 春は朝あした 朝は7時

 北国にも遅い春が来て、今は梅が満開。杏は開き始め、桜はまだ。
 備蓄野菜(ジャガイモ・サツマイモ・カボチャ・大根・里芋・ネギ・白菜・タマネギ)が、ネギ10本ほどを残して、すべて尽き果てました。代わって野沢菜と雪菜の花茎が伸びてきて、つぼみがブロッコリ状になったところを摘んだり、フキノトウの薹とうが20センチぐらい立ち上がったのを、つぼみと葉をむしり取り、蕗の葉柄と同じように甘醤油で煮付けたり、野沢菜の蕪を油味噌にしたりして、早春のほろ苦い味を楽しんでいます。
 今朝畑を見回っていたら、ウドが顔をのぞかせ始め、ノビロの球がふくらみかけ、ニラもかなり大きくなってきました。久しぶりに春雨にも恵まれ、小川の水もぬるみ、いよいよ春です。ただ残念ながら、冬が長引いたせいで、大根の芽が出遅れたり、ホーレンソウの成長が遅れたりしていますが、それも時間の問題。皆さん、自給自足につとめましょう。停電や節電(懐かしい言葉、敗戦前後の数年間を思い出しますよ)の心配がないところへ移住しましょう。一刻も早く難民収容所から脱走しましょう。「窓をあけて見よ、世界は広いぞ!」(またまたお言葉を勝手に使わせていただき、佐吉っつぁん、スイマセーン!)。