関西ミドル 雑記帳
不動産賃貸業 元ゼネコン勤務
 



大阪・階数偽装の是正始まる
2008/11/17
2棟取り壊し1棟減築、

 
「階数偽装」が発覚した大阪市のマンションで、是正工事が始まった。
市建築指導部の勧告を受け、所有者のユービー(大阪市)が9月ごろから開始した。
鉄骨造の2棟を取り壊し、鉄筋コンクリート造の1棟を減築する。
この3棟は、建築基準法違反が確認でき、入居者が全員退去した建物。
取り壊す建物は、容積率、建ぺい率の違反が著しく、是正が不可能という。

大阪市北区の「UB21梅田」
建築確認申請上は鉄骨造8階建てだったが、1層増やした9階建てで完成。
完成後の部屋は28室で、申請段階より4室多かった。
容積率は許容限度の1.95倍、建ぺい率は1.3倍。
申請では吹き抜けのはずだった部分を部屋にするなど、違反内容が単に1層足しただけではない。
このため市は「是正の見込みがない」と判断した。


UB21西梅田(大阪市北区)
申請上は鉄筋コンクリート造5階建てだったが、6階建てとして完成。
完成後の部屋は24室で、4室多い。
事件発覚時、この建物の上部には巨大な看板が取り付けられていたが、すでに外された。この建物では最上階を撤去する。
容積率は許容限度の1.9倍 ケンペイ率は適法。
最上階を撤去し、さらに建物内部を是正すれば、適法化できる見込。


「UB21中津」(大阪市北区)
退去は完了。
取り壊し。
申請上は鉄骨造8階建。
9階建てとして完成。
完成後の部屋は30室で、5室多い。
容積率は許容限度の2.98倍。
建ぺい率は適法。
容積率違反の度合いが大き過ぎ、是正工事では済まないと判断された。

大阪市建築指導部
この3棟では耐震性に関する違反事実はなかった。
ユービーに再計算書を提出させ、妥当性を確認した。
市はユービーが所有する47棟のマンションのうち、11棟で階数偽装などの法違反を確認、2008年6月に是正を勧告した。
取り壊しなどが始まったのは3棟、残る8棟は是正の見通しが立っていない。

「ユービーに対しては、残る違反建築についても住民の全員退去と、再計算した構造計算書の提出を求めている。最終的に取り壊すことになろうとも、再計算書の提出は必要」(建築企画担当課長)との姿勢を示している。
ユービーからは“再計算せずに取り壊したい”という意向が示されたこともあったが、「法違反の事実確認が必要」(高橋課長)として許していない。

ユービー関係者
11棟の中には施工図の残っていない建物もある。


耐震診断のように実測を行ってでも再計算書は提出すべきとの姿勢を崩さない。
法違反による罰則適用について、違反事実がすべて判明した後でなければならないとする。
「不十分ではあるが、ユービーは是正勧告に対応はしており、不誠実だとまでは考えていない。今後も適切に是正が進むよう、推移を見守っている」



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