ロイド=ジョージ首相が行った選挙は「クーポン選挙」と呼ばれたそうです。 「クーポン」とは党の公認詔書で、首相を支持する候補者にどんどん配ったといいます。 対決型選挙を演出することで、選挙を最高の「見せ物」としてショーアップして、政治的関心が低い層にも、格闘技を見に行く気分で投票させるという戦術をとったのです。 しかし、クーポン選挙から4年後の1922年、ロイド=ジョージ首相自身が自らがクーポンを与えた陣笠代議士達の大反乱によって、あっけなく政権から追い出された。 クーポン選挙」は、安易なポピュリズムに迎合して英国議会史にカオスをもたらしたとして、イギリスの政治史の汚点と総括されているそうです。 今回の選挙が、日本の政治史の汚点にならないように、小泉政権にはしっかりと政策運営をしてほしいものです。
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転じて,大衆迎合主義。
(国民受けする政策を行い、選挙を有利にしようという政治姿勢。)
ポピュリズムは功罪を持ち合わせている両義的な概念である。
庶民大衆が素朴な正義感や健全な判断力を発揮するならば、ポピュリズムは健全な民主政治を動かしていく可能性がある。
実際に、19世紀末から20世紀初頭のアメリカでは、ポピュリズムのエネルギーによって大企業の独占に対する規制など平等や攻勢を志向する政策が実現された。
しかし、庶民大衆の実感が偏見や因習にとらわれたものであれば、自由や民主主義を破壊する方向に向かっていく危険性もある。
その場合、ポピュリズムはデマゴーグと結びつく。