関西ミドル 雑記帳
不動産賃貸業 元ゼネコン勤務
 



三洋電機、管理職約400人をグループ外企業に出向へ
2005年 11月 11日 金曜日
 [東京 11日 ロイター] 三洋電機<6764.T>は、国内グループ企業に約4000人いる管理職(役職者)のうち、1割に相当する約400人をグループ外企業に出向させる方針を明らかにした。同社の広報担当者が、ロイター通信に述べた。
 同社は、事業再建に向けて来年1月末までに社員を1万人削減する計画を打ち出しており、その一環という。出向先の条件が良ければ、転籍になるという。


三洋電機に新たな試練、「中央青山監査」で中間決算発表大幅遅れ

2005年11月02日 00時00分

経営再建を目指す三洋電機の迷走ぶりが、また1つ浮き彫りになった。10月19日、中間決算の発表日を例年より2週間以上遅い11月18日にすると発表。1999年からほかの電機大手と同様、10月下旬に発表してきただけに、極めて異例の事態となった。


中央青山の監査厳格化が影響


三洋は不採算事業からの撤退や、来年1月末までに約1万人を削減することなどを柱とした構造改革に取り組んでいる。一連のリストラに伴う損失の計上などで、2006年3月期は1400億円の連結最終赤字が見込まれ、株主資本比率が5%程度まで落ち込む可能性がある。 いわば、債務超過も懸念される瀬戸際に追い込まれた中での決算発表の遅れだけに、様々な憶測を市場関係者の間にかき立てる。


三洋が決算発表を遅らせなければならない背景にあるのは、今回の局面だけではない。市場から「不信の目」で見られてきた苦い過去があるのだ。


実は三洋は2004年3月期、2005年3月期と連続して決算発表後に数字を大幅に修正している。いずれも、決算発表後に米国会計基準を厳格に適用したことで、繰り延べ税金資産を評価し直す必要が生じたことが主な理由だ。これにより2005年3月期は連結最終赤字幅が1371億円から1715億円に拡大した。


ある外資系証券アナリストは、「発表後の修正は、通常ではあり得ない。そもそも、三洋は業績見通しも甘すぎる」と指摘する。構造改革を迅速に進めなければならない今期も再び発表後の修正ともなれば、市場からの信頼を完全に失いかねない。


会計監査を担当しているのが中央青山監査法人であることも、決算発表の遅れに微妙な影響を及ぼしている。


カネボウの粉飾決算で逮捕者まで出した中央青山は、信頼回復のために組織を挙げて監査業務の厳格化に取り組んでいる。中央青山のある幹部は、「(三洋が)どこまでしっかり処理をしているのか、実態を見極める必要がある。そう簡単に結論を出せる状況ではない」と打ち明ける。中央青山は破綻した足利銀行やカネボウの監査で「繰り延べ税金資産に甘い」体質が露呈、批判が集中しており、三洋に対しては組織のメンツがかかった監査となる。


CFO(最高財務責任者)だった古瀬洋一郎副社長が10月7日に突如辞任したことも、構造改革の先行きと市場からの信頼回復に影を落としている。


井植前会長の強気と弱気


井植敏・前会長は「私が一番信頼して、一番手足になって動いてもらおうと思っていた人が、直接私に辞表を持ってきた。古瀬君は(他の経営陣との意見の相違に)我慢できなくなったのでしょう。覚悟を決めている古瀬君に『残りなさい』とは言えない」と、苦しい胸のうちを吐露する。


古瀬氏は、事業売却などの経営方針を巡って、野中ともよ会長や井植敏雅社長と亀裂を深めていた。このことが、構造改革の足かせになっていたことは否めない。実際、三洋電機クレジットの売却では、三井物産など複数の売却先を模索したが、いまだに実現していない。「(当初計画の)9月末までに決着しなかったことが問題であって、それで(三洋の)信用をまた失ってしまった」(井植前会長)。


古瀬氏の辞任を悔やむ井植前会長だが、新体制の今後について聞かれると「社内に動揺なんて何もない。古瀬君がリストラ派で、(野中会長など)ほかの経営陣が守りに入っていると言われるが、そんなのは全く逆。野中さんは、期待以上の仕事をしてくれている」と一転、強気の構えを見せる。


ある証券アナリストは「古瀬さんは三洋の中で唯一、株式市場の声に耳を傾けてくれていた。この先、誰と話せばよいのか」と当惑を隠さない。野中会長、井植社長、古瀬副社長のトロイカ体制の一角が崩れた後の危機をどう乗り切るのか──。残された経営陣は早くも正念場を迎えた。(大竹 剛)



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