暮れも暮れに肖像画ご依頼のお写真が・・・新年早々忙しくなりますが、これも感謝の一言につきます。
思い起こせば1998年から肖像画の仕事に関わる事に、2002年に肖像画家藤田東光先生との運命的な出会いがあり、肖像画に本格的に傾倒。肖像画家という得体のしれない職業を生活の糧にすることになり、来年で12年目に入ります。長かったようで過ぎればあっという間という感じが正直なところでしょうか。肖像画家業という自由業、法人にはなっていますが自営業みたいなもの。通勤時間もなく、退社時間もなく、残業手当もつかず、給料日といったものもなく、もちろんボーナスもなし、横に同僚もなく、休日もあるようでないようで、とにかく曖昧な時間帯を浮遊しています。かといって対極的な以前の仕事もいまさら無理でしょう。やはり、今の画家業をどれだけ仕事として掘りさげられるかにつきますかな。これは天職と、無理やり思っていないとやっていけません。
本業でやるということは趣味や、仕事の傍らで肖像画を描いている方とは一線を隔したものがあります。だから理論を語る方には魅力を感じません。現実は厳しいからに他なりません。会社の経営ひとつとっても経営者(以前は社員もいた会社経営をしておりました)と従業員(たとえNO.2といわれる方でも)では格段の責任の差があることは、やってみた人にしかわからないものがあります。だからでしょうか、同じ肖像画家の方でも本業一筋でやっている方は無条件で尊敬してしまうのです。
肖像画家を本業にするということは、ドライブしているようなもので、その時々の状況判断でアクセルを入れたり、エンジンブレーキをかけたり、追い越したり、車線変更したりで、シートに座わりステアリングを握れば自然に神経が反応するものです。絵を描くいという際も、筆をもてばそれなりに反応し体が動き出します。技術的な面は別にしますが、几帳面過ぎても、神経質過ぎても務まりません。自分で自
分の迂回路を塞いでしまいます。仕事に行き詰り自殺する芸能界や業界の人のニュースを耳にするにつけ、いい加減だったら良かったのにと思ってしまいます。忙しい時には考えなくてもいい事を、仕事の空いた時期に不安という魔物に取りつかれてしまい、精神が過労状態になるのでしょう。重度のうつ状態になってからでは遅いのです。私のように日頃から、来るものは拒まず去るものは追わずの精神で、流れに沿って浮遊していることが大切でしょうか。自分で忙しくしていることが一番疲れないのです。
ここでひとつ名言、かの松下幸之助氏が残したいわ
ば成功哲学。”成功するにはどうしたらいいか?その答えは、成功するまでやることだ。”これは目的を達成するまで、あきらめずやり通すという単純明快なお話。継続することの大切さを噛みしめさせられます。来年も厳しい状況に変わりはないと思いますが、多くの頑張っておられる皆さん同様に、負けずにコツコツと目の前のできることからチャレンジしていきたと思います。
今年お世話になったお客様、肖像画教室の皆様、関係各位の皆々様本当にありがとうございました。虫のいい話ですが、来年も何卒よろしくお願い致します。(夕方からはお酒が入っていることでしょうから、これにて今年最後のブログということで失礼致します。)