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バーボングラス片手のロックな毎日

吉岡里帆って必要?時効警察

2019-10-12 18:49:58 | MUSIC/TV/MOVIE

時効警察が帰ってきた。

無趣味を返上するため、時効になった事件を調べることにしたオダギリジョー。毎回独特のノリでゆるーく事件の真相を解明し、最後に誰にも言いませんよカードを渡す。ハラハラもドキドキも手に汗握ることもなく、抱腹絶倒することもない。しかし毎回中毒のように見てしまうこのドラマが復活した。12年ぶりだ。いや、13年ぶり?

 

あの頃、深夜枠は充実してた。と言っても当時は録画中心で観てたから(リアルタイムで見れる時間に家に帰れることなどほぼなかった)どれが何時に放送してるかはあんまり関係なかったんだけどね。仲間由紀恵の出世作【TRICK】、本上まなみの【嫉妬の香り】、高橋克典の【特命係長 只野仁】、そしてこのオダギリジョーの【時効警察】。その後も岡田准一の【SP】や堂本剛の【33分探偵】など、ゆる〜い脱力系からシリアス、アクションまでいろいろ。特徴はキャストが意外と豪華、なのに金はかかってない、それでいて面白いってとこ。

これが不思議なもので、好評だと深夜枠からゴールデンやプライム枠に昇格(?)したりする。TRICKもそうだったが、すると、不思議なことに全然面白くないのだ。キャストはさらに豪華になり予算もふんだんにあり、ロケやセットも凝ったりする。なのに面白くない。不思議だ。深夜だからバカバカしくてもゆるくてもはたまたエグくても、ハマってしまうのかもしれない。ナチュラルハイってやつか。嵐の【Dの嵐】や関ジャニ∞の【ほんじゃに】なんかも全然予算使われてなくCHEAPだったけどめっちゃ面白かった。

 

さて、そんな時効警察。なぜ今回のタイトルが【時効警察はじめました】なのかよくわからん。2007年に放送された第二シリーズのタイトルが【帰ってきた時効警察】だったのに。町の中華屋さんの「冷やし中華はじめました」と同じようなノリなのかな。あぁ、今年もそんな季節になったなぁって風物詩のようにするつもりか。たぶん違うだろう。

まぁそれはさておき、本編が始まる前(9/29)に【時効警察・復活スペシャル】が放送された。観て安心した。オダギリジョーはもちろん、麻生久美子、ふせえり、岩松了、江口のりこ・・・。ほとんど誰も変わってないのだ。姿形だけでなく、テンポもノリも前のまま。これはすごいことだ。麻生久美子なんて全然変わらない。以前より可愛いくらいだ。前方宙返りまでするからビックリ。

 

さらにスペシャルでは武田真治が71歳にして40代の肉体と容姿を保つ男として登場。美魔女ならぬ美魔王。これが時効警察メンバーの変わらなさをより強調してた。しかし、すごいな演技の振り幅。メイクや衣装ってのもあるけど40代に見える70だけでなく、高校生からチンピラ、最後には老人まで演じわけてた。坂口健太郎主演の【イノセンス 冤罪弁護士】の最終話でも最後の方まで犯人役が武田真治とわからなかったくらいだものね。話はそれるが、麦わら帽子をかぶった武田真治を見るとカールおじさん実写版を思い出してしまうな。あの時も武田真治とわかるまで時間がかかった。

 

さて、そんな変わらない時効警察。主要メンバーの変わらなさに安堵するのだが、だからこそすごく違和感を感じるメンバーが気になってしまう。鑑識の光石研の部下として新しく入った磯村勇斗では無い。彼は控えめに、まるで以前からいたかのように違和感なく溶け込んでる。(設定ではふせえりの息子)

 

違和感の正体は、吉岡里帆だ。

これ要る?

 

ひどい書きようだが、なぜ彼女を起用したのか、メンバーに入れようと思ったのかわからない。これだけの並み居る脚本陣と演出陣がなぜ彼女を使おうと思ったのか?

演技が下手だとか、棒読みだとかでは無い。そんなものはスルーできる。オーバーリアクションも、「頑張ります」のポージングも邪魔なだけだがまだ我慢できる。ただ、根本的に違和感。はっきり言って浮いてる。メンバーのドタバタノリに合わせて行動はしてるのだがなんか合ってないのだ。豊原功補と緋田康人の刑事コンビ独特のノリにも合ってない。そう、全く時効警察の世界感に合ってないのだ。

 

時効警察の醍醐味と言えばなんやカンやもやっとした関係の麻生久美子とオダギリジョー。麻生久美子が助手的な立場でサポートするも、オダギリジョーは気づいているのかスルーしてるのかそれとも鈍感なのかって感じ。その二人の絶妙なバランスを壊す吉岡里帆。これ、その後恋に落ちるとか、麻生久美子にライバル宣言するとか、伏線でもなんでもないんだったらとっとと殉職か転勤かさせてしまう方がいい。邪魔なだけだ。「なぜお前がしゃしゃり出てくる!」としか思わない。

時効警察とほぼ同じメンバーに松重豊を加えた【熱海の捜査官】で、栗山千明がノリについていけずドラマ自体が大コケしたように、吉岡里帆も「コレジャナイ感」振りまきすぎだ。とても危険。

 

一番厄介なのは、本人がそれでも真面目に一生懸命やってるところ。だから余計に空回りしてるように見えてしまうのかも。前作【帰ってきた時効警察】から登場した小出早織は不思議な感じのキャラだったが、違和感なくすぐさまメンバーに溶け込んでたのにな。(スペシャルでもちょこっと登場してた)

吉岡里帆にもタバコの紙袋持たせるか、なんかキャラを確立してあげたほうがいいのかも。【カルテット】の頃の不思議ちゃん吉岡里帆だったらまだマシだったのかもしれないが・・・。時効警察のシュールなコメディが彼女一人で台無しになってると思うのは俺だけか。

 

吉岡里帆ファンに怒られそうだがね。でもはっきり言おう。彼女には時効警察入りはちょっと無理があったのではないか。12年経ってメンバーが全員年を重ねてるから「若いキャストも使って若い視聴者層も取り込もう」って狙いもあるのだろうけどさ。やっぱり、要るか?って思ってしまうのよ。

 

まぁそれは一旦おいといて、第一回の小雪をはじめ、今後豪華ゲストが目白押しだ。次回は向井理、その後は樹里、染谷翔太、檀れい、寺島しのぶ、中山美穂、二階堂ふみ、別所哲也、松重豊、そして柳葉敏郎。それぞれが演じる時効警察の世界観。楽しみだ。

 

時効警察の楽しみは細々した演出や小道具。これを見つけるのがまた楽しい。今回も小ネタ満載なんだろうな。

来週が待ち遠しい。

 ほんのちょっと映るスナックの看板でさえこの懲りよう

 



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