GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

熊本震災 報道とSNS

2016-04-15 17:08:03 | Talk is Cheap
昨夜熊本で大きな地震があった。
震度7。
阪神大震災をリアル経験した身だから、かなりの揺れが想像できる。

阪神淡路大震災の後すぐ、支店の応援で神戸入りした俺が、被災地で見たのは倒れた家と歪んだ街並み。
ブルーシートと瓦礫。サイレン鳴らした車がひっきりなしに駆け抜ける。
被災者に出来たのは携帯電話を貸してあげる事くらいだ。あの頃の携帯電話普及率は15%くらいだ。

次々と安否の確認や報告をしている。
無事を確認して喜ぶ人。連絡が出来て安堵の人。ほっとした表情で礼を言う人。
電話の向こうに笑顔が見えればよかったって思う。
泣く人。戸惑う人。心配そうにしてる人。コール音だけが無情に鳴り続けてるのか不安な表情の人。
かける言葉も出ず、何もできない自分の無力さに憤る。自然の脅威を呪う。

あれから、携帯電話の普及はあっという間に進み、今はスマホが全盛だ。
新潟や東北の震災を経て、災害速報や情報、安否確認のコンテンツなども充実。
SNSなどもフルに活用し、情報が飛び交う。
今回の熊本地震ではTVは完全に遅れてしまった。

もちろんTVはどこも緊急ニュース。
最初は定点カメラからの揺れる街並みや、防犯カメラの映像。
そのうちヘリコプターからの映像が届くが、停電になってるのか暗くてよくわからない。
被災地入りしたTVクルーもどこを撮って、何をどう報道すればいいのか戸惑ってる。
被災者にレポートしてるが、被害状況がまだ混沌としてて把握できてない様子。

仕方がない。夜9時半ごろに発生した地震だから、現地のテレビ局は現地に行ける人員をかき集め、それで伝えるしかない。
メインカメラマンじゃない人の撮影した映像は、ホームビデオで撮影された子供の運動会のように、ズームや角度がしょっちゅう変わる。
レポーターや記者じゃない人の現地取材は、不安と興奮が入り混じった被災者の声をたどたどしく拾う。
仕方がない。それでも報道しなければ。自分たちも被災者なのに責任感で動いてる。

誰だ、このたどたどしい報道に文句を言うのは。こんな時にそんなこと言ってる場合か?

朝になってようやくキー局、各局からクルーが現地入りする。
明るくなったからヘリや手持ちカメラの映像もくっきり。
被害の街並み、道路の亀裂、潰れた家、倒れた塀。
夜から座り込んで避難してた人は。阪神大震災の時に見た表情だ。

誰だ、この非常時にデマをSNSでアップして喜んでる馬鹿は。わきまえろ。

熊本には月に2回ほど行ってた時がある。だから行ったことがある場所の被災映像は哀しい。
アーケード商店街。神戸みたいに上が落ちなくてよかった。
熊本城。加藤清正が作った名城。
瓦が落ちたり石垣が崩れたりしてたが、石垣はのちに修復増築されたところらしい。
城は揺れたとき建物を守るため、重たい瓦は屋根から落とすように作られてるらしい。
それなら被害は最小限だったのかな?

誰だマンションに亀裂が入ってる、欠陥だって騒いでるのは。
エキスパンションジョイントという構造。
建物が巨大とか、重さがある、形がいびつなどの場合、建物を複数に分割し揺れに強くするのだ。
ちゃんと機能を果たしてるだけだ。どこかの杭の数が足りないメンションと同じにしないでくれ。

熊本は知り合いが多い。以前勤めていた会社が年に30人くらい熊本の学校から新入社員を採用してた。
みんな無事か?身内は無事だったか?家はどうだ?今どこにいる?
SNSやFB、メールで無事が確認できる。便利になったなぁ。

誰だ、県庁や警察本部のツイッターが更新されてないのを騒ぐやつは。
つぶやいてる暇がないほど大変なのだ。
くまモンもSNS更新してないが、安否を心配せず、逃げたなって言うような人間にはなりたくないな。

今日のTVは番宣などは自粛。各地でのイベントも自粛。
報道番組では、被害状況と現地からのレポートが次々と届く。
気象庁や政府、自治体の対応なども報道されてる。
専門家はプレートがとか、メカニズムなどを説明してくれる。
その時に使用される図解のボードやCGを作る人のすごさに改めて感心する。

政府は早速対策本部を作って対応してる。
頼むぞ、自民党。なぜか今まで大災害の時は政権じゃなかった。
阪神淡路大震災の時は社会党。
自衛隊嫌いだから出動要請なかなかしなかった。
パイプを持っていないから情報も錯乱、対応のまずさは被害を大きくしただけだった。
東北大震災の時は民主党。
省庁いじめのような予算カットや認可のダメ出しばかりしてたから、省庁への要請が遅れる。
情報を官邸に集中させたが、逆に対応が遅れて見当違いの指示を出したりした。

一致団結、協力して動かなければいけない時に何やってるんだ?
民進党は自民党のデマ批判。
公式ツイッターの担当職員が、独自の判断と見解で勝手にUPしたと後で弁明。
共産党議員は川内原発を停止せよと批判。
安全稼働が確認されてる今、言うことか?反対運動は後からゆっくりやってくれ。

北海道と京都の選挙が近いから必死なんだろうが、今目の前にある災害を見てくれ。考えてくれ。動いてくれ。

熊本の皆さん、ごめん、俺は何もできなくて。
新幹線が脱線してる。乗客が乗ってる車両じゃなく回送車でよかった。
道路には亀裂や段差が出来てるから、車での移動も気をつけて。
ヘリコプターでも持ってたら、俺も現地に飛ぶのに。

軽々と口にする気はないが、熊本の皆さん頑張ってくれ。

いじめが無くならないのはマスコミのせい?

2016-04-15 03:18:38 | Talk is Cheap
いじめを無くそう、なんて無理。
どこかの学校で自殺とかいじめが発覚した時だけ、いじめ問題が論じられるが、根本的に無理。

TVでは「なぜ気づいてあげられなかったのか?」「子供のSOSは何故届かなかったのか?」なんて、神妙な顔してコメンテーターが話してたりする。
マスコミは「誰の責任だ?」「どうして?」って責め立て、校長先生とかが頭をさげる写真を載っけて、さらには知らなくていいようなことまで暴き立てる。そしてその一般人はさらに煽り、責め続ける。

断言しよう。いじめはなくならない。
だってマスコミが率先していじめをしてる集団だもの。
そして一般人がそのいじめを喜び、また、いじめと認識せずにいじめをしてるんだもの。
謝罪しようが罪を償おうが処分されようが、存在自体を否定。いなくなるまで終わらない。

例1,バトミントンの田児賢一選手と桃田賢斗選手の件。
NTT東日本は田児を解雇、桃田は出勤停止30日の懲戒処分。バドミントン協会はオリンピックは出場見送り。
謝罪会見もした、処分も受けた。それなのにまだマスコミは、桃田がスナックのママとキスした写真を出してきて「こんな破廉恥なやつです」。
周りの証言集めてきて「出来心みたいに言ってたけど、実はこんなに出入りしてたんです」。
恩師は恩師で「ギャンブルを止めろと言っても止めなかったんです」。

これを学校に置き換えてくればよくわかる。
ある学校のバトミントン部のT先輩とM君。インターハイや国体でT先輩は過去に優勝し、M君は今年出場予定で優勝候補。しかもイケメンだから女子生徒にも人気がある。学校の期待も高かったが、ある日パチンコ屋や雀荘に出入りしてたことがバレた、どうもチンピラのちくり(密告)らしい。学校は早速事情聴取。涙で全校生徒の前で謝罪説明をした。
現行犯じゃないので補導や捕まったりしないが、T先輩は退学処分、M君は停学1ヶ月。インターハイは辞退。

それなのに校内新聞は、今度はM君のキス写真(プリクラとかスマホの写真)とかをスクープだって掲示板に貼り出す。
他にも色々な友人からの情報をホームページやでバラす。それに便乗して生徒たちも「あぁあいつって結構チャラチャラ遊んでたよ」「よくパチンコ屋で見かけたよ」「女癖悪かったなぁ」ってSNSでつぶやく。拡散。
そしてバトミントン部の顧問が言います。まるで俺には監督責任がなかったと逃れるように。「俺は何度も行くな、真剣に練習しろって言ってたんですけどね」。学校も「全く気が付かなかった。今後このようなことがないように指導を徹底します」
さて、M君は学校に戻れるでしょうか?T先輩はこの後どうするのでしょう。

例2,ベッキーと川谷絵音の不倫騒動

これを学校に置き換えてみよう。
Bさんはハーフの帰国子女で学校の人気者の三年生。いろんなイベントで司会とかしてて引っ張りだこ。何故か男と付き合ってる噂は出たことがない。
K君は新入生。軽音楽部でバンドを組んでてこれまた人気が出てきた。中学時代からつきあってる彼女Aさんがいる。でも、どうも最近彼女ほったらかしでBさんと遊びに行ったりしてるみたい。Bさんの方が夢中みたい。K君は「彼女とは別れる」って言ってるという噂。
ある日K君とBさんのLINEのやり取りが流出。2ショットの写真も流出。多分彼女Aさんが、危機感から校内新聞に持ち込んだみたいだ。どうやってK君のスマホからLINEや写真を抜き取れたのかは不明。

学校じゅう大騒ぎ。Bさんはみんなを集めて釈明会見。
でもみんなは言う。「あれって謝ってないよね」「あれで私たちが納得するとでも?」「Aさんがかわいそう」「Aさんに謝れよ」
Bさんはその後予定されてた文化祭や体育祭各種イベントの司会は辞退。今は学校も長期欠席。
K君もしばらく学校を休んでいたが、学祭で体育祭でのライブにバンドで出演。観客はそれでもKくんのバンドのファンの子らが集まった。開始前に客に深々と無言で頭を下げライブは盛り上がって終了。新聞部は体育館に入れず。
他の生徒は相変わらずツイッターやラインで、「Kは私たちに謝ってないよな」「KはAさんに謝るべき」「Bは実はずっとムカつくやつだった」「ずっと休んでろ」

K君は自分のブログでつい呟いた。「いったい誰に謝れと」そのあと慌てて「いえいえ、ファンの人や学校関係者に言ったんじゃないですよ」
さて、Bさんは学校に復帰できるでしょうか?

例3,宮崎元議員の件

これは公立高校の教師に例えた方がわかりやすいか。
イケメンと人気のある教師M。彼は同じ教師のKさんと結婚してる。
K先生は妊娠してて出産予定。産休からこのまま育休をとるみたいだ。M先生もなぜか育休をとるって言ってる。教頭は反対したりしてるが「教師もサラリーマンと同じく育児休暇を取らないとこれからの少子化がどうたらこうたら」と独自の見解を語ってる。私たち生徒のことはどうするんだろう?

もうすぐK先生が出産って時期に新聞部がスクープ。
K先生をほったらかしにして、M先生は愛人と旅行や食事に行ってたって。まぁ不潔!汚らわしい。親も生徒も一気にSNSで拡散炎上。
M先生は数日欠勤して行方不明だったけど、教育委員会や全校生徒の前で謝罪。退職するって。
「よかったなこれでずっと育児できるやん」「泣いてんの、いい大人のくせに」「K先生に謝れ」「前々から色々な女と噂があったみたいよ」又も炎上。

数ヶ月後、K先生が復帰。育児かMがしてるからね。
校内新聞は育児に勤しむMの姿を写真入りで載っけた。すっかりイメチェンしてる。髭生やしてメガネをかけて、こんな行動してたって。
さて、一般人に戻ったMに肖像権やプライベート侵害はないのでしょうか?

例4,矢口真里の件

これは大学くらいに置き換えよう。
Yさんは学内ででも人気のダンス部の創設メンバーで、今は脱退して一人で活動してる。意外と馬鹿なのがわかって余計親しみが出たのか、いろんなイベントで引っ張りだこ。背の低いYさんと対照的な身長の高いN君と付き合ってるらしい。
ある日新聞部がスクープ。YさんはモデルのU君と浮気してたって。しかも二人がイチィちゃしてたのはNくんの家らしい。
その後Yさんは自主休学。最近また復学してなんとか頑張ってる。最近は自虐ネタで笑わせてる。またちょろちょろっとイベントに呼ばれてるみたいだ。
でもYさんが未だに許せない人が多いらしく、Yさんが何を言っても何を言ってもLINEやSNSが炎上してる。

学校がPRビデオを作った。テーマは「若い世代にエール」。生徒を集めるためにいろんなところに配るらしい。
Yさんも自虐ネタで「二兎を追う者一兎も得ず」と語る役で出演。他にも生物部の重鎮Hさんや最近コミケにはまってる声楽科のKさん、そして音楽コースのAさん。Aさんは耳が不自由なS君の曲を代わりに作曲してあげてた。それが発覚して一躍有名になった人だが、PRビデオでは二人羽織でピアノを弾くという自虐ネタを披露したらしい。

「なんでこんなビデオを作ったんだ」「Yを許したわけじゃない」「Yのした行為やAの虚偽行為を認めるのか」
いつまでたっても許してくれはしない。


さぁ、これはいじめではないのか?
ムカつく、だるい、そう思わない?
あいつ、いなくなってくれたらいいのに、あなたも嫌いよね。私は間違ってないよね。
チヤホヤされてたからいい気味だ。
謝って済むとでも思ってるのかね。私は許さない。
れっきとしたいじめだろ?

されには教育評論家とやらでさえ追い打ちをかけるように責める。
「許せません」「期待してたのにがっかりしました」「子供たちを失望させた」「どれだけの人に迷惑かけたんでしょう」
そう尾木ママってやつですね。
あの自称教育評論家(実際に教壇に立ってる人だ)でさえこれだ。自分の言ってることがいじめなんて認識していない。これが怖い。

どんだけ謝っても、口では更生などと言っても、徹底的に叩く。
罪を憎んで人を憎まずどころか、坊主憎けりゃ袈裟まで憎い状態。

多分これを読んだ人は言うかもしれない。「学校と一般社会は違う」と。
いや違うね。学生という親の庇護のもとで生活してて、学校と言う小さな閉鎖社会でできないんだから、一般社会でなら自己責任とかでもっとできない。
社会人で鬱になったりする人が多いのは、パワハラとかセクハラだけじゃない。いじめだ。

今の子供は大変。
過剰なモンスターペアレンツ。何でもかんでも学校のせい。家での教育はほったらかし。自由にのびのびと育ててます。って勘違いしてるよ。
すっかり萎縮して権威がなくなった先生。体罰どころか正座もダメ。強く言ってもダメ。走り回る、騒ぐ子供らを注意することさえできない。
いじめの相談?やめてくれよ。できるだけ話し合って解決してね。とかしか言えないわな。
自由とか自主性なんて言葉で、問題が起こらないようにだけ必死の学校。いじめ問題なんか発覚したら死活問題。できるだけ穏便に。できればいじめられてる子が自主休学してくれたらなぁって思ってるかもよ。
理想論だけで方針や指針を伝えてくる教育委員会。偏差値教育の次はゆとりだ。ゆとりはそろそろやめよう次は世界に負けない学校を。

そんな人たちによって、学校ってどんどんつまらなくなる。
競争はダメだ、みんな仲良くゴールイン。桃太郎が8人いてもいいよ。白雪姫も7人、シンデレラは10人だ。みんなが主役。優劣なんかつけないよ。
そんなことばっかりやってるから、「俺はあいつより優れてる」「俺の方が知ってる」「私の方が先に知ってたのに」「私を見て」「俺を見て」
そんな風に燻る火種がどの子にもある。何かのきっかけでそのはけ口が弱い子に向く。誰も止めない。止めれない。
下手に手出ししたり、庇ったら、次は私だ、俺だ、あいつだ。
謝れ。説明しろ。許すな。謝っても許すな。こんなこともしてるぞ。あんなことも言ってたぞ。暴け、晒せ。

いじめは決してなくならない。
いじめを無くそうなんて無理。
最近つくづくそう思う。

福山雅治 ラブソング

2016-04-15 00:03:11 | MUSIC/TV/MOVIE
春の新番組、勝手に論評第二弾。
福山雅治主演の「ラブソング」

※注 このブログの内容はかなりネタバレをしますので、まだ1回目を観てない人は読んではいけません。

これってオリジナル脚本だよねぇ。最近のドラマにしては、めっちゃわかりにくいひねった演出。
見ていくうちに徐々にわかる演出ってのは好きなのだが、かなり目を凝らして集中してないとわかりづらいぞ。
番宣やテレビガイドでも見てりゃ、わかってるのかもしれないが、予備知識がないとわかりにくいドラマってどうなのかな?小説や漫画が原作のものばかりつくってる(ドラマ化してる)のに慣れてすぎてる人には難しくないか?

またそれならそれで、最終回までに徐々に色々わかってくるような脚本、演出にすりゃいいのに、何を焦ってるんだか。
第一回目で次々と明かしていく。展開が早すぎるからストーリー的にちょっと無理がある。
何が何だかよくわからん一回目だった。

主人公の福山雅治は女たらしのようだ?ずっと女の家を転々としてるのか?
結婚する前の福山なら適役だったかな?それに白衣のせいかな?ガリレオとかぶってしまった。科学や物理に興味はあるが、女性には全く興味がない福山のイメージが強いからか。

転がり込んだ家の住民(水野美紀)は、亡くなった恋人の妹かな?最初は実の妹か?と思ってたが違うみたいだな。
その亡くなった恋人はバンドのメンバーだった?それが原因で福山はギターを持たなくなった?その割には女の家を追い出された時もギター持ってたぞ。

追悼の飲み会?いきなりマイクを持って叫ぶシーンがあるが、マイクが常にonになってることはない。もしそうならハウリングでえらいことだ。
元メンバーがステージに上がってのセッション。フュージョンバンド?呼ばれても参加しない福山の代わりに、オーナー(?)の宇崎竜童が。スライドギターはさすがです。

主人公の女の子、藤原さくらは新人とのことだが素人?ミュージシャン?演技はちょっと・・・ってくらい。今はまだダメだな。
吃音のせいで周りとコミュニケーションがうまく取れない、って役なんだろうけど、こういった障害を持つ人を演じるのは、かなり演技力を必要とする。難しいけど、かなり観察力がいるし、どこまでなりきるかが求められる。
知らない人が見たら「この人は本当に障害を持つ人?」とか「障害を持つ人をそのまま役に使ってるの?」って思わせなきゃ。新人の方が視聴者が先入観ないからね、そう思わせやすいんだから頑張れ。
「レインマン」のダスティン・ホフマンや、「レナードの朝」のロバート・デ・ニーロは別格だが、「ギルバート・グレイプ」のレオナルド・ディカプリオや「未成年」の香取慎吾は、新人(無名)時代に知的障害者役を見事に演じたよ。ぜひ見てみてくれ。

吃音を気にして仕事場では喋らず、ランチの際でもみんなの会話を笑って聞くだけ。ここは良かった。
そしてルームメイト(夏帆)と一緒にいる時は、普段の鬱憤を晴らすかのようにトークしてる。これもいい。これくらいだけであとは駄目。

吃音、いわゆるどもり。
学生時代にも社会人になってからも、俺の身の回りにもいたけど、ちょっと違う。
番組内でも描かれてたが興奮したりすると、その時だけどもりが治るのはある。普段はどもりなのに、喧嘩の際に「普段は演技か?」ってくらい流暢に罵ってた時にはびっくりした記憶がある。
歌を歌う時にはどもらないのもわかる。普段は吃音があるのに。カラオケではどもらないスタッフがいた。(他にも英語でしゃべるとどもらないって奴もいたな)
この脚本家は、これらを最初の一回目で全部出してた。今後はどうする。何を焦ってる?

今はあまりリアルに演出しすぎると、クレームが入るから、それを怖がって遠慮してるのか?大丈夫だほっとけ。
その前に「喫煙シーンが多すぎる」とか、「ビールや酒を飲むシーンが多く、アルコールを推奨してる」言う馬鹿が出てくるから。
いや、イライラした主人公がバイクをジャックナイフして停めるシーンや、チャリンコを将棋倒するシーンのほうがつけこまれやすい。
電車が近づいてる踏切、遮断機をくぐらせずに福山が
気にするな。どうせクレーム入れる奴は、どんなシーンにだってヤクザのような因縁つけてケチをつけてくる。

主人公が働く仕事場が、夏帆の彼氏の紹介で入社ってのをセリフで入れる必要はなかった。しかも彼の「僕の紹介です」と夏帆の「彼の紹介で入った仕事場なのに」は要らない。それは見てればわかる。
しかも主人公の藤原、ルームメイトの夏帆、幼なじみの菅田将暉が、全員広島出身っていうのは、回想シーンでわざわざ「何年広島」って書かれてた。これこそ無駄で無意味。藤原と夏帆が喧嘩した際に広島弁になってるんだから、わざわざ説明しなくても。なぜ書いた?東京人は広島弁とわからないでしょ?って思いやりか?
ただ、この広島での子どもの頃回想シーンでのパチキ(大阪弁で頭突きのこと)はいいね。これが後で菅田将暉が勘違いして福山雅治にパチキを入れるところに繋がるから。こういう演出は「いいね」って思う。

一番気になったのはやはり歌うシーン。
どうも亡くなった恋人のような声を持つとか、才能がある、彼女の吃音を治す治療と共に、福山ももう一度音楽に戻るってストーリーか?
この歌うシーンとか、彼女には才能があるってのを表現するのは難しい。
ドラマでこれをうまく表現してたのは「のだめカンタービレ」の上野樹里くらいだ。あのドラマの演出は二ノ宮知子の原作があってこそだ。この脚本で大丈夫か?
彼女が水野美紀の診療所で歌い始め、それに合わせて福山がギターを引っ張り出してきて、音を拾って合わせて弾く。
福山のギターの合わせ方はお見事。さすがミュージシャン。
コードを幾つか弾いて、歌声のキーコードを見つけるところなんてかなりリアルだ。芸大や音大出身、ピアニスト、バイオリニストのように絶対音感がある人からすりゃ、「そんなにすごいか?」って思うだろうけど、アマチュアギタリストでこれが簡単にできる人は少ないのよ。
さらに途切れ途切れの歌声に合わせての伴奏。ここもすごくいい。

でも、肝心の藤原の歌声は・・・。これから良くなるのかな?才能を見出したんじゃなくて、彼女と同じ声だから引こうと思ったのか?それとも歌おうとする気持ちに応えただけなのかな?よく分からん。いっその事「BECK」実写版の佐藤健の歌声のように無音にするか?
他にも、水野美紀はなぜオルガンで合わせなかった?とか、福山が引っ張り出してきたギターは、診療所のものみたい(落書きあり)だがチューニングをしないで弾ける状態になぜあったのか?とか、臨床心理士と言語聴覚士の説明を一瞬でされてもねぇとか。
突っ込みどころはいっぱいあるが、どうなんだろう。次回二回目に期待。

でも、月9は視聴率って絶対言われるからなぁ。
質の高いドラマより、視聴率が高いドラマが望まれてるのはちょっと大変ね。