大分弁と私８

フブキさんが言いました。

「こわい」

フブキさんには不思議なセンサーがあります。

「やっぱりこわい」

世の中には他の人よりも”敏感”な人ってのがいるわけで
フブキさんもおそらくその一人なのでしょう。

「ねぇ、こわくない？・・・」

前からそのセンサー話は本人から聞いていて
慣れたつもりだったのですが
晩ご飯の団欒の中で突然言われると
少し驚きます。

フブキさんには不思議なセンサーがあります。

ひどい時には”ソレ”を見てしまうと
悲鳴を上げて、部屋を飛び出す事もあります。

「こわいね・・」

また出たのかと思いました。

ゴキブリが！！（ドギャーーーン）

フブキさんはゴキブリが大の大の苦手でして
部屋の中に何人いてもダントツ１位で発見し
猛ダッシュで逃げます。

オラは全然平気なので
やっつけてやろうかとも思ったりで
あたりをキョロキョロと探したのですが
どこにもいません。

フブキ「こわいなぁ・・・」

ゴア「えーどこ？」

フブキ「やっぱりこわいよね、この鳥粥。」

え・・お粥の中に、じゃないよね・・・
てことはゴキブリじゃない・・・
まさかついに・・・

フブキ「もっと長く火にかければよかったね。」

ゴア「フブキさん一体なにが・・・」

フブキ「ちょっと芯が残ってるよね米粒に。
　　　　　　こわいよーほんと。ごめんねぇ～」

ゴア「へ？？？こわいって？？？へ？？？」

フブキ「大分弁で”固い”を”こわい”って言うんだよ」


なんだゴキブリじゃなかったのか・・・
そうだったのか・・・かなりのギャフンでした。
じゃあ落語の「まんじゅうこわい」は普通の会話になっちゃうね。

でも、「こわい」は食べる物以外には使わないっぽくて
「鉄がこわい」とか「あのビルこわい」とかは使わないっぽいです。

鳥粥はこわかったけど美味しかったので二人でニコニコしながら
こわいこわい言いながらそのままペロリと完食しました。