Semantic High!

グルコースの中の人のブログ

Permalinkに連れてって

2005-07-09 03:51:57 | RSS
ブログの普及がもたらした代表的な技術,というと何といってもRSSになると思うのですが,ほかにもいろいろとあります.中でも,1つのエントリー(記事)ごとに1つのページを作り,1つのURL(アドレス)をつけるPermalink(パーマリンクと読みます)の考え方は重要です.ちょうど,はてなのnaoyaさんが非常にわかりやすいPermalinkの話を書かれているので,ぜひ読んでみてください.

伊藤直也の「アルファギークのブックマーク」:部屋番号のないマンションとPermalinkの共通点

ブログで日々文章を書いていくと,トップページの内容はどんどん変わっていきます.過去の記事はどんどん下がっていき,ついには見えなくなります.そうすると,ある記事のことを説明するためにトップページをリンクしていた場合に,そのリンクは意味をなさなくなってしまいます.それを避けるために,ブログツールでは記事を書くごとに新たなページを1つ作って,その記事だけを載せておきます.そうしておいて,そのページにリンクしてもらえれば,その内容はずっと保証されるはず,というがPermalinkの基本的な考え方です.ブログでは,前に書いた記事の内容をわざわざ全面的に書き換えるようなことが少ないので,こういう単純な方法でうまくいくわけです.

さて,ブログツールは新たな記事=ページができると同時に,RSSにそのページへのリンク=Permalinkを書き込みます.このRSSを常にチェックしているRSSリーダーは,記事のリストに新着記事を表示して,ユーザーはそれをクリックするとPermalinkが指している新着記事のページに飛ぶことができます(goo RSSリーダーの場合.その他のRSSリーダーではRSSに含まれる本文情報をそのまま表示するだけのものもあります).

ここでポイントになるのは,RSSリーダーのユーザーは,トップページにアクセスすることなく最新記事のページにたどり着けるということです.しかも迅速に.これは何を意味するのでしょうか?サイト全体で考えたときの,閲覧者の動きが根本的に変わるのではないか,というのがぼくの答えです.これまで最も人通りが多かったトップページ,情報が一覧できるゆえに重宝されていたトップページが,RSSとPermalinkを利用することによってパスされて,さっさと最新情報に行ってしまうという状況はすでに生まれています.最新情報を伝えてくれるナビゲータだったはずのトップページは,どこにあるかがわかっている最新情報に行くためにわざわざ通らなければならない,邪魔なページになってしまっているのです(やや誇張した表現です.あしからず).

問題はブログのトップページだけにはとどまりません.情報をまとめて表示するという機能を提供しているサイトはすべて同じような扱いを受ける可能性があります.そして,Webを経済的に支えてきた広告はどうでしょうか.広告は人通りの多いところに立てるのが鉄則ですが,その人通りの多いところはいったいどこなのでしょうか.いろいろ考えていくと,変革の時期は意外と近いような気がしてきます.もちろん大ハズレするかもしれませんが….

というわけで,Permalinkと,そのPermalinkに迅速に連れていってくれるRSSの影響は計りしれないものがあるのではないかと,ぼくは考えています.そして,その時代に重要な役割を果たすのがRSSリーダーなのだ,という結論はいささか我田引水なところはありますが,そう思っているのは確かです.
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