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グルコースの中の人のブログ

PermaRSS その3 - ちょっと余談

2005-12-13 16:47:15 | RSS
前のエントリーに引き続き,PermaRSSの議論を進めていきます.

・linkのrelはmetaかalternateか

自分で書いてみてすごい小見出しだなあと思いました(笑).わかる人にしかわからない….さて,「Tociyuki::Diary - RSS 流用外部メタデータ文書」を拝見して,ああlinkのrel要素はmetaで書かないとなあ,と思っていたのですが,その次の「Tociyuki::Diary - RSS/Atom Auto-Discovery の rel="alternate" こそ誤用」での議論を読んで,これはRSSの根本問題につながっていくと確信しました.

で,プラクティカルな方から話を進めると,各RSSリーダーがAuto-Discoveryの実装をどうやってるのかなというのを知りたいなと.これはほんとに聞いて回りたいです(笑).あるHTMLが指し示す文書がRSSなのかAtomなのか,それとももっと別のものなのかを判別するのにrelを読んでるのか,titleだけで読んでるのか,それともURIの末尾の拡張子にあたる文字列か(これはないか).この部分で,rel="alternate"への依存が強いとすると,仕様を動かすことは難しいかもしれません.でも,よく考えてみるとFOAF Auto-Discoveryはrel="meta"で書くようになっているので,これを機に「誤用」を改めmetaとして定義してしまってもいいと思いました.おお.これで難しい話をしなくてよくなった,かというとさにあらず.

これだけだとあまり理論がなく,「他がそうだからうちもそう」みたいな話になってしまうので,もう一歩踏み込んで考えたいと思います.
前のエントリで、rel="meta" にしたのは、必ずしも content:encoded が含まれるとは限らず、メタデータだけかもしれないと考えたからです。(中略)一方、現在普及してしまっているサイトのフィードの Auto-Discovery に rel="alternate" を使うのは誤用です。link 要素が置かれている URI のコンテンツとは関係ないものが入っているからです。
「Tociyuki::Diary - RSS/Atom Auto-Discovery の rel="alternate" こそ誤用」より引用
でも、Atomだと話が違ってくるかなぁ。Atom SFってまんまHTMLのalternativeのような気がするので、Permalink(HTML)のalternativeとして(これ重要;metaではない)ほぼ同じ内容のatom:entryが返されるURLをlinkするってのはアリな気がする。
「Kickstart my heart: PermaRSSって必要?」より引用
どちらのエントリーでも,「meta」が意味するものと「alternate」が意味するものは明確に異なるという指摘がなされています.実のところ,不勉強につきXHTMLにおけるmetaとalternateの意味論(本来の定義)のソースを知らないのですが(神崎さんのページまでは遡れますが.あとhttp://purl.org/net/uriprofile/のキャッシュ),だいたいで言うとmetaはその情報を説明してくれるもの,alternateはその情報と等価なものという位置づけです.これらを比較して解釈してみると,alternateはもとのHTMLと同じ内容のXMLを指すものでないといけないのに対して,metaはもとのHTMLに対する「おまけ情報」であったり,あるいは不完全な情報であっても構わないということになります.

それで,現状のRSSやAtomを見ると,とてももとの情報と等価であるとは言えません.本文を示すことになっているdescriptionは途中で切られているものがほとんどで,すべてのRSS/Atomに全文が入る日というのは,現在のWebが広告モデルで成立していることを考えると,そう簡単には来ないでしょう.ちなみに,Atomだと全文が入っているという指摘もありますが,Atomの仕様を見てみると,ぼくの読み落としでなければatom:entryにはxhtmlを入れてよし,とあるだけで,それはそれで一歩前進ですが,全文が入っている保証はありません.

ではRSSにしろAtomにしろPermaRSSにしろ,いつまでもおまけ情報(meta)に留まるしかないのかというと,研究者としての理想を言えば,やはり完全に等価な内容を含んだ上で(=alternate),おまけ情報もある(=meta)ような「究極のデータ」になって欲しいと思っています.そうすればすべては解決で,1次情報(もとのHTML)・2次情報(メタデータ)の区別はなくなり,ただ究極のデータだけがWeb上にあるという状態を作りだすことができる,これが本当のWeb 2.0だ!というのは完全な余談ですが,PermaRSSを提案するにあたっての本音であり,そうなれるような可能性を残したフォーマットであればと考えています.

つい話が脱線してしまったので,次は仕様の話に戻ります…
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