鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

戦乱の月軌道会戦ー宇宙戦艦ヤマト2202第二話

2019-01-25 16:28:34 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作

ー戦乱の月軌道会戦ー
宇宙戦艦ヤマト2202外伝

第二話


「土方司令!ヤマト古代指揮官より、暗号電文!」

「うむ。読め!」



「ワレ。敵ガトランティスの前衛機動部隊と思われる300隻ヲ補足。」

「コレと交戦中。」

大蛇(オロチ)、通信オペレーターがヤマトから送られた暗号電文を読み上げる。
だか、土方は返信は無用と伝えると、情報収集艦:改・霧島を僅かに前進させ、ヤマトと交戦中のガトランティス艦艇のデータ収集を優先させた。



ー情報収集艦・霧島データ情報収集ブリッジー

「蒼龍雷撃隊と交戦中のガトランティス戦闘機、インターセプターか?」
1人のオペレーターが口を開いた。

「エースじゃないのか!?」
それに答える情報収集オペレーター。

「バカ言うな!140機以上もエースなんてあり得ない!」

改・霧島は三つのブリッジがある。
最上階のブリッジ(旧ブリッジ)は指揮ブリッジとされ、旧艦橋砲は撤去され戦闘ブリッジ(CIC)とされた。
そして艦底後部に装備された第三高圧砲を撤去し、新たに大型レーダー装備のデータ情報収集ブリッジへ改修した。
その情報収集ブリッジには、今回の敵であるガトランティス帝国軍の一部データとヤマトが持ち帰ったガミラス艦艇や空間データなど、様々なデータが蓄積されている。
今現在、特務戦隊と交戦中の艦艇、航空機のデータ収集が優先されている。
勿論、その中には武器、兵器のデータ収集も含まれている。
何故なら、その武器、兵器の対応策を見つけ出し、これを各艦艇、航空機にデータを送り対応させるためである。

「チッ!!発見された!!」
「どうやら偵察隊が潜んで居たようだ!!」
レーダー監視オペレーターから告げられた。

「全艦!!戦闘配置!!」
「艦首魚雷発射管、全門開け!!」
「機関一杯!後進!」
「空間魚雷、扇状に全門発射ーーーッ!!」
艦長から矢継ぎ早に下される命令。
土方は、連度の高いクルーとオペレーターを優先して、この改・霧島に配置していた。
その為、土方がもし座乗していたら納得の行く行動であろうと思える程、素早く正確であった。

艦首から放たれた六本の空間魚雷が扇状に拡がる中、逆進一杯で改・霧島は後退する。
後進しながら流星群をすり抜ける操艦は、正に匠のいや、神業である。

「航海長!急速回頭180度!」
「ワープ準備!」
「収集したデータを何としても持ち帰るぞ!」

「回頭180度。ヨーソロ!」
艦内に今までに体感した事の無いGの流れを感じていた。

全クルーの眉間にシワがよる。

回頭と同時に再び艦長の命令が矢継ぎ早に飛んだ。

「レーダーオペレーター!ガトランティス艦との正確な距離を逐一、報告!」

「砲雷オペレーター!ガトランティス艦の速度を読み間違えるなよ!」

「主砲!一番、二番、撃てぇーーーッ!!」

装備された第一(艦首上部甲板上)、第二主砲(艦底部艦首側)全6門の36cm陽電子ビームカノンが一斉に火を吹く。

宇宙戦艦ヤマトのデータを基に新開発された地球製波動エンジン。
オリジナルの波動エンジンとは異なるので、正確には波動エンジンとして呼べないのだが、便宜上、波動エンジンと呼ばれている。

主エネルギーをタキオン粒子とし、陽電子エネルギーと掛け合わせる事で、波動エンジン並みの高出力を得る事に成功。
その為、従来の高圧ビーム砲の威力を遥かに上回る艦首陽電子ショックカノンをはじめとする陽電子ビーム砲を標準装備する事が可能と成った。
データ上、ガミラス艦艇を一撃で沈める事が可能と成った。
が、しかし、ヤマトの48cm陽電子ショックカノンに比べると36cm無砲身では射程距離が短いと云うデメリットもまた、隠しようの無い事実である。



「隕石に化けてた奴(カラクルム)やっぱ、図体もデカけりゃ火力もデカイと来てるぜ!」
「霧島(こっち)のビーム砲じゃ、効き目がねぇ!」
砲雷オペレーターが告げて来る。

と同時に回頭しながらビーム砲を射つ霧島は、艦前方に直撃弾を喰らってしまう。
轟音と激しい揺れ、それと爆発が襲い掛かる。

「クッ!艦長!」
「ワープ準備が整った!」
ダメージコントロールの中、航海長から告げられた。

「ワーーープッ!!」
アステロイドベルトに潜んでいたカラクルム級が、気になる思いは有るものの、霧島は緊急ワープにて当宙域を離脱した。


◆◆◆◆




「艦首:魚雷発射管、全門開け!!」
「隊列から先行するあの二艦を叩く!」
古代の命令が下される。

南部砲雷長は艦首に装備された全6門の魚雷、発射を急がせた。
一番には音響魚雷を二番、三番には亜空間魚雷を装填、四番から六番まではホーミング魚雷を装填させた。

「ガトランティス艦との距離:3.000!!」

「二番、三番、亜空間魚雷発射!!」

「続いて一番、音響魚雷発射!!」

「奴等の耳を潰させて貰う!!」

ヤマトから初弾として発射された通常魚雷が、先行するガトランティス二艦にそれぞれ喰らいつく。
亜空間から突如、姿を表す亜空間魚雷。
レーダーに反応した時には既に遅しであった。

ガトランティス艦は、それぞれ一本づつ直撃を喰らう。
コスモレーダーだけでは、デブリが多く補足が困難な事から、古代は更に、亜空間ソノブイを投下、魚雷音を拾う策をとる。
ソノブイから魚雷の反響音を拾う相原。
魚雷との距離が縮むにつれ、「カン!カン!カン!」と反響音が大きく反応する。

ガトランティス艦との距離500で相原は自身の鼓膜を保護する為、一度、反響音を小さく絞った。
第二射目の音響魚雷が爆発、通常魚雷の約3倍の火薬量が爆発、耳を研ぎ澄ますガトランティス兵の鼓膜を轟音が襲う。
更に間髪入れずにホーミング魚雷が襲い掛かる。
ガトランティスの先行する二艦は宇宙の藻屑と消えた。

一方、蒼龍からな発艦した加藤率いる第一波雷撃機隊は先行ガトランティス機動部隊:直俺機隊:イーターⅡに苦戦を強いられていた。
コスモタイガーⅡの約2倍の速力を見せ付ける。

「チッ!!こいつら機体性能差を武器にやりたい放題かよ!!」

「ヤマトへ!此方、第一次雷撃隊:隊長:加藤!援軍を要請する!!」

宇宙戦艦ヤマトに飛び込む第一波雷撃隊:隊長:加藤の無線。
その要請に応えるべく、古代は動向する空母飛龍:雷撃隊発艦の要請を行うと同時に、ヤマト航空隊:山本 玲率いる直掩機隊を援軍へとシフトした。


「此方、玲。直掩機隊、了解した!」

「此方、山本直掩機隊!ガトランティス殲滅戦に参加したし!!」

「喰らえッ!!墜ちろッ!!」







「面舵30!!ヨーソロ!!」

「古代!このままじゃヤマトも空母も持たないぞ!!」
航海長:島の操艦技術を持ってしても、直撃を回避する事が難しくなっていた。
古代はこの状況に苦悩していた。
戦闘機隊の損耗率を考えれば、波動砲を使用して、一気に方を着けたい。
だか、大量破壊兵器である波動砲を使用してしは、この状況を打破出来ても味方の被害も甚大な事に成ってしまう。

「クソッ!!せめてガトランティスの直俺機さえ排除出来れば……」



「古代!こんな事もあろうかと、開発中ではあるが、良いものがある。」

古代の嘆きを聞いていた真田は、開発中で1度しか使えないが、また、テストも行っていない為、失敗する可能性が32パーセントもあるが、ここは一か八かの賭けを試す事を促した。

「良いもの!?」

「そうだ!ガミラスやガトランティスの兵器からヒントを得て、オレも開発してみたんだ!」

「エネルギー転送システムを!」

「詳しい説明は後だ!」

「一時的に航空隊を戦闘宙域から離脱させるんだ!!」

古代は真田が提案する1度限りの「波動ショットガン」を使用する事にした。
ヤマト艦首に波動防壁エネルギーを最大展開、主砲ショックカノンの陽電子エネルギーを集約、艦首に展開する波動防壁エネルギーでこれを包み込み目標物近くで散弾させる云わば拡散波動砲を小型化したものである。

古代の号令に合わせ、ヤマト両舷側に設置されている艦外作業船格納庫が開く。
開くと同時に競り出る物質転送システム基。
ヤマト航海科所属の太田が転送先をピンポイントで入力した。
約30発分のショックカノンエネルギーがヤマト艦首に展開する波動防壁エネルギー内に集約され臨界点を迎える。

古代は波動砲発射時の手順を踏み、波動ショットガンを発射した。
転送波が波動ショットガンエネルギー体を包み込む。
一瞬にしてエネルギー体は空間を跳躍、ガトランティス直俺機隊上空にその姿を表す。
歪む空間にプラズマ波が四方八方へと飛び散る中、球体エネルギーがスパーク、集約されたショックカノンエネルギーが散弾、更にその一つ一つのショックカノンエネルギーが散弾、四方八方へと飛び散る。
瞬く間にガトランティス直俺機隊=イーターⅡ140機を貫く。

直俺機隊の排除を確認した古代は、艦砲射撃に転じ、ガトランティス先見艦隊を殲滅させた。





「沖田よ。貴様の子供達は、かなり成長したようだ。」

「とかく古代の成長は大きい。」
連合艦隊司令:土方は心の中で旧友沖田に語っていた。

「通信オペレーター。古代に回線を繋げ。」

「古代、我が連合艦隊は月軌道上に集結を完了した。」
「当該宙域を離脱し、我が連合艦隊に合流せよ。」

「此方、古代。了解しました!」

艦隊戦へ移行した特務戦隊はヤマトは蒼龍、飛龍を従え、当該宙域を離脱、土方率いる地球・ガミラス連合艦隊の待つ、月軌道上へ舵を切った。

だが、この先行機動部隊の壊滅に怯むガトランティス軍ではなかった。
たかだか、機動部隊の一部隊が壊滅したに過ぎないと、ガトランティス艦隊総司令:バルゼーは、次の駒を送り出した。

バルゼー総提督は、自らも殲滅型:重航宙母艦:プレデターに座乗した。





第三話へ
つづく。


使用している画像はイメージです。
参考までにPS.版宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち及び一部、ネット上に出回っている画像を使用しています。

この物語りは、「ps版さらば宇宙戦艦ヤマト」をベースに私設定を混ぜた「宇宙戦艦ヤマト2202」外伝です。

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