鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

◇星の守護神◇宇宙戦艦ヤマト2199サイドストーリー第三話

2020-05-03 12:14:00 | 宇宙戦艦ヤマト2199外伝



◇星の守護神◇
宇宙戦艦ヤマト2199サイドストーリー

第三話

宮殿の地下に眠る先住民の置き土産"巨大人型浮遊機動兵器ニンギルス"
この兵器の特徴として、基本的にゴーストリンクシステムを用いる為、自身の思考を神経伝達的に伝える必要がある。
その為、全神経を電子信号に変換させる。
衣服などによる抵抗を極力減らしタイムラグを無くす為、全裸で電子プラグを全身に装着する事が望ましい。
ただ、全裸では電子プラグを接続出来ない。
そこで特殊な鎧(スーツ)を着用する。
コックピットは仰向けに寝そべって乗り込むタイプだ。
足を伸ばして入るバスタブのようなカプセルである。
そして、反物質エネルギーと融合して、はじめて機動する。
死を恐れる事もなく、目的を果たすまで動き続ける戦士、守護神である。

イシスは儀式をはじめた。
衣服を抜ぎ、聖なる溶岩石で造られた露天風呂に身を沈めた。
甘いアロマの香りをちりばめた石鹸泡がイシスの裸体を包み込む。
長い黒髪を洗い、つげの櫛を通してゆく。
湯けむりが天(そら)へ舞い上がり、水滴となりて墜ち、波紋が拡がってゆく。
聖なる溶岩石の上に仰向けに寝るイシス。
そのイシスに近づく一人の巫女。
巫女はイシスの前に立つと着物を脱ぎ、イシスに添い寝するように肌を重ね、呪札を下腹部にあてがい、その上から紋様を指でなぞり描き、座薬を入れた。
「ウウン。」と息を漏らし、下唇を噛むイシス。
イシスの呼吸は一時期、早く成るが直ぐに無呼吸に近いくらいに回数が減った。
身体が弓なりに成ると腰を「ガクガク」と数回振った。
弓なりは収まり、その場に意識を失い深い眠りについた。




すると呪札から金色に輝く球体が浮かび上がった。
浮かび上がった金色に輝く球体="コスモエナジー・ボール"を優しく包むように持ちエレメントカプセルに移した。



今度は下腹部にあてがわられた呪札が「すー」と浮かびがり、イシスの胸部のあたりまで広がると包み込む。
イシスの身体にフィットした鎧と化した。
0.001マイクロメートルくらい薄い液体形状記憶合金で出来た鎧だ。
巫女が呪文を唱えると、イシスは意識を取り戻したかのように起き上がると、再び露天風呂に身体を沈めた。
頭まですっぽりと湯に浸かると、そのままイシスは消えた。

バスタブのような操縦席に仰向けに寝るイシス。
そのイシスの髪の毛から足の指先まで幾つもの電子プラグが接続された。
カプセルの上部がスライドし、イシスの姿は完全に包まれた。
3秒後、イシスの瞳が紅く光を放つと同時にニンギルスの目も紅く光を輝かせた。
「ゴゴゴゴゴゴッ。」と地響きが鳴る。ニンギルスを固定する幾つものワイヤーが、うねりながら外れてゆく。
メインバーニアに火が入ったようだ。
土煙を舞い上がらせた。
「グォォォォォォォォォッ!」ニンギルスの口がゆっくりと開き、まるで雄叫びのような声を轟かせた。



「イシス様が融合なされた。」
「闘い終わるまで、誰にも止められない。」

「古の契約に基づき、捧げた生け贄の対価を今、支払うとき。我が剣となりて敵を滅ぼせ!!ハルマゲドン発動ォォォォォー!!」

戦(いくさ)の神。ニンギルス守護神降臨!」



アヌビスは呪札を天(そら)に投げ、祈りを捧げた。

小刻み揺れる大地。
大地に砂煙を舞い上がらせ、我が物顔で田畑を荒らし、進撃するメルバー隊は思わずその足を止めた。
同時に一群の飛行編隊を組むゼードラー隊は、発砲音に散らされた烏丸のように編隊を散らした。

「……なっ!?何だよアレ……。」

「…人……か?」

「何言ってんだよ!あんなバカデカい人間が要るがよ!」
「…伝説を聞いた事がある鬼神だ……。」
「アレは、鬼神だ!!」
メルバー部隊隊長は目を見開き、口を開き、唾を呑み込んだ。
「ゴクリ」と耳に届くのと同時に蛍光ピンクに輝く光弾が眼前に迫っていた。

「ああああああああーーーッ!!」

断末魔の叫びと同時に4両のメルバーが一瞬にして蒸発した。
ニンギルスの目は、地下シェルターの街頭モニタにもリンクされてた。
歓喜に沸く臣民たち。

「オオオッ!」
「古の守護神が降臨なされた!」

「アレは、あの守護神はイシス様である。」
「イシス様が我らをお守りして下さる!」

「皆は祈りを捧げよ!」アヌビスの言葉に臣民たちは耳を傾け、祈りを捧げた。

空に舞い上がるニンギルス。
再び目が紅く光を放つ。
脊髄部分に装備された6機の共振波動プラズマ波小型ポッドが、蜂の巣をつついたように四方八方へと飛び出した。
6基のポッドは一番手前を飛行するゼードラーを囲えるくらいの環を形成、ゼードラーを潜らせると共振波動プラズマ波を放出、飛行不能にさせると散開し、次のゼードラーに対しても同じ攻撃を仕掛け、墜落させた。


第四話へ
つづく。

この物語りは私設定が混ざった宇宙戦艦ヤマト2199第16話「未来への選択」のサイドストーリー(二次創作)です。

使用している画像はイメージです。
「宇宙戦艦ヤマト2199」から引用、使用しています。(一部の画像を除き)

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