鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト2202外伝ー第八番浮遊大陸戦線ー第二話

2019-11-02 22:48:00 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝





宇宙戦艦ヤマト2202外伝
ー第八番浮遊大陸戦線ー

第二話

第八番浮遊大陸を奪還し、囚われているガミラス兵、研究者らの救出に出撃した戦略・戦闘指揮艦 紀伊を旗艦とする地球初の無人艦隊は直接、主戦場である第八番浮遊大陸を目指した訳では無かった。
艦隊司令である土方は火星宙域アステロイドエリアを経由したのである。
これには土方なりの理由があった。

「艦長。進路を火星宙域アステロイドエリアへ。」
唐突に航路変更の指示を出す土方。

「アステロイドエリアですか?」

「そうだ。この艦隊は産声を上げたばかりだ。」
「テストも無いまま無人の艦(ふね)36隻をコントロールしてでの実戦では、指揮する我々に焦りが必ず出る。」
「テストしたからと言って、全く出ない訳ではないが、テストしただけの効果はある。」
「それに俺は卓上だけでのデーターは開発者には悪いが、鵜呑みに出来んのでな。」
「これより72時間のテスト航海を行う。」
「その後、連続ワープで主戦場を目指す。」

「了解。進路、火星宙域アステロイドエリアへ。」

「進路、火星宙域アステロイドエリア、ヨーソロ!」
艦長の指示を復唱する航海士。

こうして、予定航路より迂回する形で主戦場を目指す事と成った。


ー火星宙域アステロイドエリアー




土方率いる無人艦隊が火星宙域アステロイドエリアを目指す中、流星群に紛れ、ガトランティス第八番浮遊大陸占領部隊から派遣され、地球連邦防衛軍とガミラス駐留軍の動きを把握する為、偵察部隊が潜んでいた。
この部隊にはもう一つ、別の任務が課せられていた。
それは、大帝ズォーダーが興味を示した"地球人"その地球人に成り済ましたスパイを地球に紛れ込ますというものであった。

「しかし、偵察が任務の我々に、この幼生体を地球に潜伏させよ。って無茶が有りすぎでは?」
特務偵察隊ククルカン級ポランド副長サフォークが嘆くように口を開いた。

「仕方あるまい。ガイレーン様、直々に仰せ付けられたのでな。」
嘆くように口を開いたサフォークをなだめるように、ククルカン級ポランド艦長ポランドが応えた。

「……この幼生体。サーベラー様に似ておられる。」
西洋などで故人を埋葬する時に使われる棺程の大きさで作られた、半透明製の生体保存カプセルに保護されながら冷凍睡眠中の幼生体を覗きこんだポランドの頭に「ふと。」過った。

【ポランド】
ガトランティス第七バルゼー機動艦隊第747偵察隊所属。
特務偵察隊隊長で自身が座乗するククルカン級ポランド艦の艦長を兼任する。
女性型複製体。(クローン兵)
年齢は地球人に換算して22歳相当。
モスグリーンとシルバーの二色の髪色でロングヘアが特徴。
瞳はブルー。
※純粋体ではなく複製体サーベラーのD.N.Aを遺伝子組み換えを行い造られたクローン兵。


【サフォーク】
上官であるポランドと同部隊に所属。
乗艦するポランド艦の副長。
ポランド同様、女性型複製体である。
年齢は地球人に換算して22歳相当。
朱いロングヘア朱い瞳が特徴。
ポランド同様に複製体サーベラーのD.N.Aを遺伝子組み換えを行い造られたクローン兵。


「で、隊長。どうやってこの特務(さくせん)を遂行するんで?」

「この宙域に潜んで三日が経った。」
「ガミラスの艦艇が五隻、内一隻は旗艦クラス残り四隻が随行する護衛と云ったところだろう。」
「そして、地球の商船(ていきびん)が六時間置きに通過している。」
「ガミラスの艦艇は一度きりで、あとは通過していない。」
「商船を拿捕する。護衛も付いていないのでな。」

その言葉に「ニヤリ。」と左の口角を上げたサフォーク。

第三話へ
つづく。


※現在、架空宇宙戦艦ヤマトメカ戦略・戦闘指揮艦 紀伊を1/1000宇宙戦艦ヤマト2199ver.をベースに製作中。

この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
使用している画像はイメージです。また設定資料から引用。一部、拾い画を使用しています。

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