音速の葦

人間は一本の葦にすぎない。自然のなかでもっとも弱いものである。だが、それは考える葦である・・・

考えれば考えるほど、わからなくなる。

2006-02-13 01:23:09 | 人生について
最近はなかなか時間が無くて、このブログを更新することもできないのだが、それでも考えることはやめることができない。考えを休む暇も無いほど、近頃、わからないことが多い。

(逮捕された)ライブドアの堀江氏は何故、連日のようにテレビに出て、時代の寵児のようにもてはやされていたのだろうか。アメリカの大統領は何故ずっとブッシュなのか。そして、日本の小泉内閣の支持率は48%だそうだが、48%が『良い』の評価をする理由が見当たらない。細木数子の番組がいつまでも続き、自分の親と祖母が楽しみに見ている理由もわからない。

世界ガ君ノ望ムカタチデハナイダケダロウ - そうだ、その通りだ。

(話はややそれるが)最近よく思うことだが、『募金』というものの意味ももはや理解が困難になってきている。本来、子供でもわかるような単純な仕組みのはずなのに、多くの人のそれぞれの思惑のために、複雑化している。

私がこの世に生を受けてからずっと、この世界は我々に募金することを求め続けている。たとえ、直接的に募金をしていなくても、税金が各国へ支援のために流れている。私が払った税金が、アフリカの恵まれない地域や、戦争の絶えない中東や、アメリカの軍隊や、北朝鮮の金正日に流れている。

一向に世界中の戦争は終わらず、戦争孤児は常に大量生産され、そして募金や支援は常に必要とされている。

ただし、募金や支援も正しい使い方をされる保証が無く、『金は各国が支援してくれるものだ』と貧しい国の中枢は考えることをやめるかもしれない。貧しい国はくだらない戦争でさらに不幸を増やし続け、そして募金の金はそんなことの尻拭いで全て使い果たされているのかもしれない。

世界は少なくとも私が生きてきた30年間に平和になったといえるのだろうか。

世界中の慈善団体は『金を払え』と常に叫んでいるが、『ありがとう、あなたのおかげで全て、解決しました』などというのは聞いたことがない。

中国やアフリカの人口爆発は世界の貧困を加速することが目に見えているのに、さらに人口爆発が進み、やがて世界の食料を食べ尽くすほどになると専門家は警鐘を鳴らしている。

いつか困ることが目に見えて、それがみんなの力でなんとかできないのは、何故だろう。

人類ハソウイウモノダロウ? - だけど人類は進歩しなければならない。

この国の若者も夢や人生を大人達に奪われている。

社会は常に情報を大量に与え続け、『どうだい、君はくだらないだろう?それが嫌なら戦い続けなさい』とメッセージを送り続ける。

子供は家の中で『正しい教育の元で』大事に育てられ、理不尽が常に排除された『子供王国』の中にいる。だが、人生は常に不可解であり、理不尽だ。子供王国から外に出され、理不尽な状況に直面した子供達は、理不尽を理解することもできず、自らを殺すか、自分のわがままの通る小さな『子供王国』へ逃げ帰り、ニートとなる。

そしてそのまま『行けるところまで』子供であり続けようとする。しかしそんなのが死ぬまで続くわけも無い。彼らの末路を私は知らない。

親はそれを心配し、なんとかしようとするが、そもそも甘やかして育ててしまうような親だ。解決策も見つけられず、追い出すこともできず、ただオロオロとするだけだ。彼らは寝るところと食べるものに不自由していないから、理不尽な現実を見ようとしないのである。

暖カイ家ヲ焼キ払ッテシマエバイイ - 寒さに震え、飢えた彼らは真実を見つけるだろうか。

そっぽを向けば、全てどうでもいいことで、少なくとも五体満足で飢えることが無い私は、今のところ、そこそこ幸せと言えるのかもしれないが、それでも世界がそんな風で良いのかは、常にわからないままだ。

ソッポムイチマエヨ、オマエハソンナニ偉クナイ - そうだ。その通り。私が一番愚かであれる世界であれば、それこそ、私の気に入る世界だろう。

この人生の意味が何かが、未だわからないままでいる。

だが、死ぬまでに、何かが1つ良くなった、そんな現実を見たいと心から願う、今日この頃である。

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