音速の葦

人間は一本の葦にすぎない。自然のなかでもっとも弱いものである。だが、それは考える葦である・・・

ボクは一歩を踏み出さねばならないと毎日、考えている。

2007-09-07 20:56:42 | 人生について
日々見る夢がある。それは、ボクがこの世界で世界の役に立っているということ。そんな子供っぽい上に、ゴールも見えない、そんな夢だ。

私には、病気に負けて死んだ2人の友人が居る。一人は23歳、一人は27歳で亡くなった。だから他の人よりも、私がいつか死ぬであろう事を、少しはわかっているつもりだ。

明日死ぬとすれば今日にやらねばならないこと。

私はいわゆるIT企業に就職し、今はお客様の要求を受け、新しいシステムを設計・導入することを生業としている。ボクが今日やるべき事は、こんな仕事に没頭して、ビジネスのための手伝いをすることなのだろうか。

そんな事が、本当に”大事”なのだろうか。

多くの時間を費やして、ボクのこの手で紡ぎ出すそのイノチの軌跡は、この世界の役に立っているのだろうか。

生きるために燃やし続けるこのイノチの使い方はこれでいいのだろうか。

少なくとも、私が稼ぎ出す金は家族に、そして私が設計するシステムはお客様に、何らかの恩恵をもたらし得るであろうが。それでも、それは長い人生のスパンからすれば、いや、人類の歴史まで考えれば、仏の掌の上でただクルクルと回っているのに過ぎない、そんな風になってしまうのだろうか。

明日死ぬとすれば今日にやらねばならないこと。

多くの人はそんなことは考える必要が無い、と言う。世界は多くの暇つぶしを用意し、テレビを見たり、ゲームをやったり、経済というボードゲームの上のビジネスに没頭したり。人は人が作った世界の中だけで小さく完結してしまう。

所詮はエゴを脱却できない悲しい人類の辿りつく先。それを黙って見てるのが正しい生き方だとは到底思えないのだが。

富も名声も二の次でいい。わかってくれる人がいればそれでいい。ボクは世界に取り込まれないよう、そんな生き方をしたいと思っている。

自分に言い聞かせる。

「家族のために金を稼ぎ、お客様の役に立っているだけ俺はましだ。」

再度、自分に言い聞かせる。

「お前はまだ勉強の最中だ。力をつけ、決して諦めるな。勝機は必ず訪れる。考える事をやめるな。」

宗教もビジネスも社会的常識も、全ては過去の人間が作った最もらしい世界。

それに疑問を感じ、進むべき新しい未来を考えること。何も指針は無いのだが、そんな事を死ぬまでやっていきたいと思っている。

何故なら、ボクはそれを『カッコいい』とそう思うからだ。

それ以上のことは、ボクには何もわからないのである。