昨日発表されたiPad mini(以下ミニと略す)だが、評価は割れている。
出張先の天津で中国のテレビを見ていたら、ミニの事をやっていた。
英語だったので、香港の番組なのかもしれないが、出演者が口を揃えて
言うのは「価格にがっかりした」とのコメントだった。
中国ではいわゆる「中華パッド」と呼ばれる格安タブレットが製造され
販売されている。Androidモデルなので、使うのにも抵抗は少ない。
(ただ、なぜかマーケットプレイスがインストールされていないので
自分で入れてやる必要はあるが)
また、中国ではAppleはブランドであり、若者ほどiPhoneを持ちたがる。
飲み屋の姐ちゃんなどは金持ちのオッチャンに買ってもらった物を
個人と営業用に使い分ける程だ。iPadも同様で、電車の中で見かけるのは
中華パッドではなくてiPadが殆どである。
そこに来て、今回のミニ。噂は今年の初めから出ていて、Q1には予想価格も
ネットに載り始めた。最低モデルの予想価格は249ドル。中華パッドに
比べれば高いが、本家iPadに比べれば安い。メモリが増えたモデルでも
プラス100ドル程度と見られていたので、購入を考えていた。
その後、幸運にもNexus7を入手することができ、中華パッドとの違いに
愕然としながら、ミニが発売されたらどうしようかなぁと思い続けていた
のだが、今回の価格はチョット・・・という感じ。
まぁ、対した差ではないと言えばそうなんだけど、その強気の姿勢が
気になる。スペック的に見てiPad2に近いという事は、その後の2機種発売
(設計)経験からサイズの小型化は十分に可能になった筈と見る。
部品も本家iPadとほぼ同じ物を使用するはずだし、その意味で製造工程の
生産性についても大きく下がる事はない筈だ。更に同じ部品を使うという
事は大量購入によるコスト低減も可能になる。
つまり、ミニはAppleにとって利益が大きい商品なのではと勘ぐることが
出来るのだ。
それを予想よりも高価に価格設定したという事は、一般消費者の購入意欲に
対してどう動くかという事を懸念する。今回本家iPadの第四世代も発表した
事により、iPad2や「新iPad(第三世代)」の方がミニよりも売れてしまう
のではないかと思っている。
私見だがLightningコネクタのチップ内蔵問題(サードパーティがAppleの
ライセンス無しで生産出来ない)についても、Appleの利益確保行動の
象徴だと思っている。チップの内蔵が何の為なのか分からないが、コネクタの
小型化が目的であればチップ無しでも対応出来た筈。
Appleに限らず、市場を荒らしてシェアを確保した米国企業の行う市場操作は
いつもこんな感じだ。
iPadという巨大ブランドがあれば、KindleやNexus7に比べて50ドル以上
高価であっても売れるという自信は、ある意味危険と感じる。
ジョブス亡き後のAppleを占う試金石だと思っていたミニの発表を見て、
Appleに一言送りたい。
「驕る平家は久しからず」
まぁ、売れるんだろうけどね。www
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