地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

AGU

2009-12-17 | できごと
前回の記事で予告したように,サンフランシスコで開かれたAGU(American Geophysical Union:アメリカ地球物理学会)の大会に参加しました.5日間のうち,最初の2日のみの参加でしたが,Haya君と共著の発表を行い,雑誌Geomorphologyの編集委員会に出席しました.

僕の研究分野では,AGUの他にAAG(アメリカ地理学会)やGSA(アメリカ地質学会)が毎年大会を開いており,日本人も多数参加します.しかし僕は,これらの学会の大会に出たことがありませんでした.一方,国際地形学学会(IAG)や国際地理学会(IGU)の大会には,しばしば参加してきました.

このような状況になった理由が二つあります.一つは,AGUやAAGの大会が,4月や12月といった出張をしにくい時期に開かれることです.もう一つは,単独の国名を冠した行事が,主要な国際学会とみなされることへの個人的な反発心です.とはいえ,AGUやAAGの大会を高く評価する日本人も多いので,今回,ささやかな反抗をやめることにしました.

AGUの大会に出て最初に感じたのは,参加者1万6千人超という規模のすごさです.特にポスター会場の広さに驚きました.また,場所が広くても多数の人が集まっているため,空気が常に騒然としていました.あたかも田舎に住む人が,大都会にやってきたような感じでした.この感覚を味わうために,AGUの大会に毎年参加する人もいるのでしょう.

参加していた東洋人の大半は中国系で,北京に住んでいる研究室OBのHeさんにも久しぶりに会いました.また,サンフランシスコの人口の約2割は中国系です.街の雰囲気を含めて,「中国パワー」を実感しました.

Everything we dream can come to pass through our union.
We can turn the world around.
We can turn the earth's revolution.
(People Have the Power / Patti Smith)