哲学的な何か、あと心の病とか

『人生とは何か、考えるほどにわからない。というのは実は正確ではない。わからないということが、わかるのである。』池田晶子

精神障害者の犯罪率

2013年10月04日 | 哲学・心の病
〈精神障害者の犯罪率〉

2011年度の『障害者白書』によれば、知的障害者と精神障害者の数は約378万人で、日本の総人口に占める割合は3%弱である。

一方、同年度版の『犯罪白書』によれば、検挙された一般刑法犯にしめる精神障害者等の比率は0.9%しかない。

この数字の比較を見ても、「精神障害者が罪を犯しやすい」というのは誤解でしかないのがわかる。
それでも偏見が横行するのは、有名な事件で伝えられた精神疾患のイメージが脳裏に根強く残ってしまうことと、殺人事件の逮捕者に占める割合が10%前後あることが作用しているのだろう。

精神疾患に詳しい関係者たちは一様に「知的障害者がたまたま加害者となったケースがセンセーショナルに取り上げられ、あたかも病気が危ないかのような誤ったイメージが流布してしまっただけだ。健常者と比較して事件を起こしやすいとは決していえない」と声を揃える。


〈知的障害者の犯罪〉

私はある報道で、売春行為をやっている人たちで、知的障害者である若い女性が多くいることを知った。

「知的障害」はWikipediaによると、

『知的障害とは、知的機能に制約があること適応行動に制約を伴う状態であること発達期に生じる障害であることの3点で定義されるが、一般的には金銭管理・読み書き・計算など、日常生活や学校生活の上で頭脳を使う知的行動に支障があることを指す。
精神遅滞とほぼ同義語であるが、一般的には、医学用語上は「精神遅滞」を用い、学校教育法上の用語として「知的障害」を用いる形で使い分けを行う。』

そして、「知的障害者の犯罪」はWikipediaによると、

『知的障害者の「問題行動」などによって重大犯罪の加害者もしくは被害者になる場合も多い。
元衆議院議員の山本譲司は不正受給問題で懲役刑を受けた時の体験から「獄窓記」という書籍を出版し、刑務所内の知的障害者の比率が一般社会と比べて異常に高いと指摘している。
著書「累犯障害者」の中で山本は、実社会では生きるすべを持たない知的障害者たちが、繰り返し犯罪を犯しては刑務所に戻ってくる様を克明に描いている。
服役囚全体の4分の1が知的障害者である現実を伝えている。』


その番組の記者が、知的障害者で、うら若き女性に、「なぜ売春をやっているのか?」と聞いたら、彼女は、
「普段、男性から、女性として扱われたことはないが、売春をやっているときは、女性として接してくれる」と言った。
つまり、彼女らは、金銭目的のためではなく、普通の女性として接してほしいがために、いわゆる、女性としての幸せを感じたいがために、売春行為をやっていたのだ。

そのことを知った私は、「かわいそう」と思い、そして「けなげ」と感じたが、そういう風に感じるのは、私が30代なかばの男性だからだろうか?

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