はじまりは今~♪

『がるるまきの本日は修行?』
ばっくれ主婦アスリート。そこいらの主婦がどこまでできるか?
アホな日常から修行まで。

『第22回 ハセツネCUP 日本山岳耐久レース』 CP2~ゴール

2014-10-18 | ハセツネ
いきなり階段を降りた途端に激下り。

思いきってダダダーと行ってしまわないと。
疲れた脚には厳しい。

まだココが雨降っていないだけよかったな。

そう思いながら下る。

そして登る。

キツイ。下りは勢いでなんとか行くものの登りになると脚が止まる。
そしてハイドレーションに入れた水も空気を抜き忘れたからチャポチャポ煩い。
もう果てしなく疲れて、小さなことがやたら気になる。

停まってザックをおろし、ハイドレーションの空気を抜こうとした。
が、あまりうまくできなかった。

と言うのは、スタートする寸前にちょっとハイドレーションを吸ってみたら
出なくなっていた。
ひえぇぇぇぇぇ~、確かめたはずなのに。と慌てて下してホース口を確認。
ズボッっと一瞬抜いてしまい、大焦り。

そして入れなおしたりしてカチッと入った。

で、出るようになったのだが、また走り出すと出ない。
ひぇぇぇぇぇぇぇ~
3回ほど、渋滞で止まっているときに前に背負ってハイドレーションを取り出しやり直しやっとうまく出るようになったのだった。

なのでまた触って出なくなると嫌なのでもういいとした。

もう止まる理由はないな・・・

だけど身体が持ち上がらない。停まっては数秒休み、後ろの人たちに行ってもらい、また列に入る。
第2関門以降はどんどんゾロゾロと抜かされていった。

身体も心も辛かった。
行かなければ。とにかく進もう。遅くてもいい。脚を前へ。

三つの力でがんばろう。今は体力がダメ。気力と精神力で前へ。そうしていると体力がもどるはず。
三つの力で進むんだ。尊敬する高松美代子さんの言葉が私を支えた。


小河内峠 22:00

さぁここから始まるキツイきつい登り。
私にとっても最大の修羅場。惣岳山まで。

右の落ちた巻き道の途中にある45km地点を越えて登っていく。
何度も何度も立ち止まり、後ろの人を先に行ってもらい、一歩一歩登った。
苦しい場面だった。

もうダメなんじゃないか?いや、そんなわけない。
いつもそう思って登ってきたはず。
一歩一歩進めばかならず終わる。時間はある。大丈夫。行くだけ。

眠いわけでない、意識が飛ぶような感じ。クラクラ~と。
背中から腰にかけても痛い。
節々が痛いような。
でもみんなどこかしら痛いよね。捻挫や打撲や爪先が痛いとか怪我の痛みがないだけでもいい。
さらに胃はムカムカ。
吐きそうになる。補給食、食べられない。

でも辛いから理由づけしているんだね。
進まなくちゃ。

何度も辛い登りを繰り返し、やっと着いた。



惣岳山 22:39

ここらへん~と思って通り過ぎちゃったけど戻って写真。

ここからはほどなく御前山。
また雨が降ってきている。
そして寒い。冷え込んできた。


22:52 御前山

どの山も山頂で声をかけてくれるスタッフさん。
本当にその声が聞こえてくると、もう少しだと力を振り絞る。

嬉しくて、嬉しくて、本当に涙がでる。
「声が聞こえて嬉しかった~着いた~ありがとうございます。」
やっとピークを越えた。

さぁあとは大ダワへ下るだけ。4kmほどか。

でもこの下りも果てしなく長かった・・・

途中、一人の人をパスした。

「右行きます」と言うとその方は

「もう大ダワでやめます」と力なく。
下りで少し元気を取り戻した私は

「大ダワまで行ったらあと20kmだよ、大岳登ったらあとは下りだよ」
でもその方は腸脛靭帯(だったと思う)を壊しているらしい。

「そうですか・・・故障なら仕方ないですね、無理しないで気を付けて」



「僕の分まで行ってゴールしてください。」

「はい、絶対ゴールします。」

ここで会っただけだけど、私はこの人の分まで絶対あきらめちゃいけない。ゴールすると思った。
(単純ですね(≧▽≦))

腰に響く、むずかしい下りだった。段差も厳しいし。
本当にこのハセツネのコースってテクニカルで厳しいなと改めて思う。


大ダワ 23:38

雨はやんだみたい。

おトイレに行き、その後、塀に腰かける。2分ほど休憩。
ふ~。
ここからはもうあと21km。
たった21km。大岳山を越えたら日の出山で少し登って後は下り。

しかし、ここからが本当に厳しいところ。ここからのたった21kmがされど21kmなのだ。
覚悟してスタート。

スタッフさんが拍手をしてくれる。
「行ってらっしゃい」と力強く送り出してくれた。

「行ってきます」覚悟をもって一歩を踏み出した。

もう登りは登れなくて停まっては休み譲ってばかりだった。
もう無理かもしれない・・・

でも歩いてもゴールはできるから。


50km地点 23:46

数回「大岳山」右への案内を越えて左への案内。ここが取りつき。
ここから30分だっけか。
風が強くなった。とても冷たい風、寒い。
着ようか・・・
でも登るからもう少し我慢しよう。


大岳山 0:38

いつもは割と得意な大岳の登りも今年はきつかった。

そして下り。
慎重に行かなければ。濡れていて滑るね。ゆっくりと。
本当にこのコースはいろんな登り、下り、岩場も、この一周ですべてが含まれているようなコースだ。

やっと下り切って神社を超える。
岩場は終わりホッとはするが、ここからは石ゴロゴロのしかもいつでも濡れている
滑る下り。

弱った脚、しっかりしないと捻る。
腰にも脚にも響くな。辛い。

もうほとんど歩き。平坦路もろくに走れない・・・


やっと長尾台だ。

第3関門 1:26

もう少し。もう少しでゴール。
でもまだまだ長い。

このままがんばればあと2時間でゴールできるか。でももう走れない。
金比羅尾根も走れないだろう。

歩いても3時間でゴールできるか。

お腹も張ってきた。やっぱり日の出山でおトイレに行こう。
そしてお腹がマシになったら少しは走れるか。

まだ日の出山の登りがある。
登りの階段で一度座り込んでしまった。進めない。

でも行かなくちゃ。

もしかしたらゴールにアルミさんが来てくれているかも。もし来てくれているなら
きっと去年より早くに来てくれているだろうな。

私のゴールは去年より1時間以上遅いのに。



70km 1:54

あと11km

やっと登った日の出山。意識朦朧フラフラだった。


力なく夜景を見る。

アルミさん、待ってくれているかな。行くよ行くよ。

もう走れないと思った。

でも少しでも早くゴールしたかった。

数人の流れに乗って着いて、遅いけれどなんとか走った。
6人くらいでだったかな。

で、前の人が

「来たよ、あと5km」

やっとあと5km。最後の5kmだ。
なんとかこの流れに乗ってなんとか着いて走ろう。

もう少し、もう少し。

4kmはないの?3kmも出てこないの?
そう思いながら、やっと橋に出て、コンクリートになる。

もう少しもう少し。

辛いけど、もう少し。

アルミさんいてくれるかな。

道路に出た。あと1.5kmとスタッフさんの案内。

もう少し、もう少し。

そして最後右折してゴールへ。

アルミさんが座っていた。

途端に涙があふれて大泣きして抱き付いた。
ずっとずっと耐えてきたものが一気に爆発しちゃった感じだった。
辛かった、きつかった。でも帰ってきた。
そして待っていてくれて嬉しかった。


大泣き。身体も心もボロボロ。(アルミマンさんより)

ゴール 14時間41分04秒

今年もゴールすることができました。
でもタイムは1時間20分も遅くなってしまった。

生半可な気持ちでは折れてしまうこの山岳耐久、身に沁みました。



今年もゴールできてよかったね、相当厳しかったのね~と思ったら
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アルミさん、2時から待ってくれていました・・・嬉しかった。ありがとうございました。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
頑張りましたね!! (あるみまん)
2014-10-18 23:03:54
完走お疲れ様!!

その頑張りは、

待ってたかいが有ったよ!!
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Unknown (かんとく)
2014-10-19 06:10:13
無事にゴールおめでとうございました。

お会いしたときの感じからするとまきさんは12時間台でゴールしているんだろうなと思っていました。
まきさんもつらかったんですね~。

とにかくお疲れさまでした。
また来年ですね!来年は12時間切を目指してくださいw

わたしは今回で最後のつもりですがw
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Unknown (ミック)
2014-10-19 19:56:19
本当にお疲れさまでした。このレポ読んで、来年走りたくなりました。まきさんがここまで苦しむレースってどんななんだろう?
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アルミさん (まき)
2014-10-20 16:24:21
いやぁホントにありがとうございました。

きっと待っていてくれる、だから進まなくちゃって
弱った身体の原動力でした。
本当に嬉しかった~。

寒い眠い中、それにあたたかいおかゆやコーヒーまでありがとうございました。
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かんとくさん (まき)
2014-10-20 16:26:35
会えましたね~。びっくり。

かんとくさんは随分前から私が来るのが見えていたんですね(笑)
私は出遅れたんで取り戻すのに必死の攻防でした。
思ったとおりあのあと徐々につぶれていきましたが・・・

やっぱり渋滞の中、4時間ちょっとのペースには私には速すぎて金比羅まで走りきる体力がないようです。

スピードが問題かな・・・
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ミックさん (まき)
2014-10-20 16:29:56
本当に苦しいです。この山耐。
やっぱりエイドがないからかな。
(エイドは42km地点に1.5Lno水分補給のみ)
ほかを全部自分で担ぐからか。
5~7kgの重さにはなるしね。特に水分が重たいし
減らすのは水切れがこわい。

もちろん、ゆっくり24時間かけて歩くつもりならそこまできつくないのでしょうが。

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