第19回日本山岳耐久レース『長谷川恒夫CUP』CP2～GOAL

CP2に着いたのは22：02、CP1からCP2の所要時間は4時間29分。

水補給して休憩して、スタートしたのは写真で見ると22：15なので、休憩は約13分ほどだったのか。

ここまで来たら、後は御前山、大岳山でほぼ終わりだ。
なんとかなる、とにかく行かなくちゃ。

小雨が降っているが、雨具を着るほどでもないだろうと進む。
しかし、冷たい風が強くて、結構冷えてきた。
でも進み始めて、また停まって雨具を出して着ると言う作業が面倒くさくてもういいやと進む。

小雨の真っ暗な小河内までの下りはずるずる滑るし、足も痛いし、転げ落ちそうでかなり恐かった。
相当ビビりながら下る。


45ｋｍ地点？22：53通過

そして、じわじわと御前山へ登り始める。
この区間は試走もしていないし、去年の記憶しかないのだが、
あまりきつかった印象がなかった。
それなのに、それなのに・・・登っても登っても、
いつまで登ってもピークの声が聞こえない・・・

さらに30分ほど登ってやっと上からの声援。「ピークですよ～」
この声がなんとも嬉しい。
「ありがとうございます、やっと着いた～、その声がとても嬉しいです。」と涙声になる。

はぁ、御前山ってこんなにきつかったんだ・・・

と歩くと「まきさん？？」とスタッフさんの声。
「あ～、オーフィーさん！！」
そうだ、スタッフさんで御前山にいると言っていた。
ものすごい弱っていた時に知っている方に声をかけていただいて、ジワワ～ン。
頑張らなくちゃ～と気持ちが奮い立った。


そして一緒に写真を撮ってもらいました。オーフィーさん、ありがとう♪

御前山の下りも斜度がキツい。
この斜度は右足に痛みと負担がかかるので、より一層遅くなる。
まるで歩くような速さだ。後ろから人が来るとどうぞと避けて行ってもらう。
それでもなんとか進んでいると、前に停まっている人。

一度通り過ぎたけれど、あれ？？「あさみちゃん？？」
やっぱりそうだ。コースは右に曲がるけれど、まっすぐ行くとトイレの表示。

トイレは大ダワまで行けばあるよ。
少し会話をして先に進んだ。あさみちゃんはちょっと休んでから行くと。
うんうん、マイペースで行こうね。ガンバロ。

登りも辛いが下りも辛い。私は下りは得意な方なので、今まで下りが辛いと言うことは
あまり感じてこなかった。だから余計に辛い。
足の痛みで踏ん張れず、ビビって腰も引けて、何度もズルッとこけた。
そのたびにザックがいいクッションになって守ってくれている。
こけるたびに結構消耗して「ああ～またかよ・・・」とショックを受ける。

そんなことを繰り返し、へろへろになってやっと大ダワに着いた。


大ダワ到着0：22。

思わず座り込んだ。なんか食べなくちゃ・・・
力なくザックからクリームパンを無理やり取り出し食べる。
なんとか二つ食べ、水で流しこむ。数分だがぐったりと座り込んでから
立ち上がる。こんなんで大岳山を登れるのだろうか。

でも行かなくちゃゴールは近づいてこない。

リスタート。


50ｋｍ地点0：35。
写真を撮ったら、そこで休んでいた人がさっきも撮っていたでしょ。
標識だけぢゃおもしろくない、たまには自分も入らなくちゃと言って撮ってくれた。
ありがとうございます(^.^)

元気をもらって、思ったより登れる感じ。私、岩場の登りは結構好きみたい。
早く終われ、早く終われと一生懸命登ったよ。


頂上からの声が聞こえて到着。1：32。

しかし、この下りはまた辛い。大きな段差の岩場が続く。
足がもたないので、後ろ向きになって降りた。その方が足の負担が少ないしね。
で、大岳山の下りが終わり、今度は御岳山への道。

ここは急な下りではないが、石がゴロゴロしていて滑るので注意。
しかし、岩場ではクリアしたが、石段になってまたスッテーーーン。
思いっきり腕を打って(T_T)
2：00にはCP3に着きたいと思っていたが、下り撃沈でその気力もなくなる。
走れる所も気持ちが着いていかず、走れない。
でもとにかく進まなくちゃ。

そしてやっと計測マットの音と明かりと声。


ああ～CP3だ～！！まさにオアシスだ。
2：25到着、CP2～CP3　所要時間4時間23分


なんと女将さんが応援してくれていた。
「ずっと見守っているからね～」
なんて暖かい言葉なんでしょう。

私はフラフラだったので、後ろのベンチで休んだ。
携帯のバッテリーも切れていて交換。そしてブログアップ。
願いをこめて最後の力を振り絞って「さぁ、行くよ」

しかし、下りが辛いので元気になれない。
なんとか進むが本当に辛い。足裏もマメで痛いし、
こんなに走れなくて、ゴールできるのか。
ここまで来てもしっかりゴールを見られていない自分。ああ・・・

なんとか日の出山を登ると

かおちんスタート地点から夜通しの応援？ありがとう、嬉しい。


60ｋｍ地点2：57。

あと11ｋｍ。この足では1時間30分では行けない。
1時間30分で行っても15時間30分で30分も目標からオーバーなのに。
とにかく行くしかない。

去年は明るくなり始めた金毘羅尾根。まだ真っ暗。
それだけ速いわけだけど、暗いのと路面が濡れているので滑るし、捻挫が恐い。
足の置き場が見えない、わからない。

気持ちが前に出ていると足をどこに置くかなんて迷わないのに。

でもせめて16時間はかからないでゴールしたい。
気持ちとカラダが足が全然つながらない。
それでももうすぐだ。あと５ｋｍ表示を越え激下りのコンクリートの道に出て・・・
痛めた右足には舗装路の方が安心で、ちょっとホッとした。

もう少しだ。

あと少しがんばれば・・・ずいぶんずいぶんの人に抜かされたが
舗装路に出てやっと走れてきてゴールまであと少し。
最後の最後にもう辛くて涙が出てきた。

そしてやっとやっとゴール。

ゴールタイムは15時間51分44秒。
はぁ～16時間にまで行かないでゴールできたか・・・

終わった・・・
辛かった。
本当に辛かった。長かった・・・

いつものように嬉しい～と言うより、やっと終わったと言う気持ちでした。
今まで辛ければ辛いほどゴールが嬉しかったのに
なんだか嬉しい～と言う気持ちがわかなかった不思議なゴールでした。

タイム的には去年の17時間25分位より1時間30分以上短縮できたのに、
（目標には届かなかったけれど）
足の痛みのせいもあるが、気持ちが前に向かなかったので不完全燃焼になってしまったのだと思う。
それでも『完走』できたことを素直に喜びたいと思います。

応援してくれたみなさん、大会関係者、スタッフさん、ボランティアのみなさん、
本当にありがとうございました。

なんとかゴールできました～！！・・・

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