モペッドライフ

神奈川県の小さなバイク屋によるトモスやチャオなどのモペッド(自転車バイク)などの話とか。

ボルトナット交換の検討

2009-08-02 10:20:40 | Weblog
八月第一回目の日曜日です。いかがお過ごしでしょうか? 今日はあいにくの雨です。(_ _,)/~~
昨日は店の前の国道で、海行きの人が多いのは相変わらずですが、厚木方面へ向かうツーリング部隊を見かけました。
厚木方面といっても、それから分岐して箱根や小田原方向へ向かう人が多いのです。ちょうど真正面に見える富士山を目指してという感じです。
冬場ならかなり大きく見えるのですが、夏でも一応見えるんですよ。(^^)

前回、経時劣化の事を書きました。シリーズというわけではないのですが、故障は大抵基本的なところから発生するので第二段と行きます。
今回はボルトです。
前に交換時期としては「目安として5,6年ぐらい」と書きました。
これに根拠があるのかといえば「ありません」。(▼▼メ)ナンダトォ

「じゃ、何でそんなことを言うわけ?」ということに成ります。( ̄  ̄メ) ヌオー


ボルトナットは外装部品や特殊な部位では「樹脂製の物」が使われたりします。とはいえやはり一番多いのは「鉄」です。
当然、防錆処理がされていますが「バイクの設置場所」や「熱の入る部分」、「アルミなどの違う金属と接触している部分」(異種金属接触腐食)によっては錆びてきます。
時期はバラバラですがこれは確実です。

また、ボルトナットは「締め付ける」ことではじめて効果を発揮する物ですから、絶えず力が懸かっています。
金属製の物などで、「それより柔らかい素材」をボルトナットで締め付けると解かりやすいかもしれません。
素材が金属だと「表面上の変化」が見た目的に解かりにくいのですが、顕微鏡などで見ると素材は凹んでいます。

ここで、解かることは「締め付けている方向に対して力が懸かっている」ということです。まずそれが一つ。
そして、また解かりにくいのですが「素材が元に戻ろうとしている力」(締め付けに対して反発している力)がもう一つ。
あとは、それに伴うボルトの張力です。先の二つが互いに力を相殺して「ゼロ」になるということは「ほぼ皆無」です。

これらの力が懸かることによって、緩みにくくなるのですがそれは「とても大きな力」です。何せ硬い鋼鉄ですら凹ませているのですから相当なものです。

厄介なのが、数年経過した後に「一見しても」それがとても判断しにくいところです。専用の解析機でもあれば良いのでしょうが、現実的ではありません。
長い間触れていなくて、いざ緩めようとしたら「やけに反応が弱い!?」ので、よく見たら「ねじ山がつぶれた」とか「ねじが切れた」というのは普通にありえます。
バイクや自動車は部位によっては「ゆるみ止め剤」が使用されています。
そういった部分を緩めようとしたら「ゆるみ止め剤の効力が残っていて」かつ「ボルトナットの強度や剛性が弱くなっていた」ということに成りうるのです。( ̄  ̄;)


そういうことで「寿命はあるけれど、見た目的に判断が付きにくい」ので「安全を見て5、6年ぐらいでの交換が無難」というわけです。


とは言っても「まだ大丈夫という見通しがあるのならば」、無理に交換しなくてもいいかも知れませんが、
「ブレーキなどの制動部位」や「走行中に外れると命に関わる部位」は早めの交換をお勧めします。∠( ̄∧ ̄)

触って判断が付くときもあります。「ねじ山が潰れていないのに入りにくい」ときです。
これは、例えば弱いスプリングを限界を超えて引っ張りすぎると、「元の長さに戻らない」ことがあります。
これと同じ理屈です。ボルトやナットが伸びているのです。これも判断の目安です。

ちなみに「入り難い原因」で「ねじ山にゴミが入っている」とか「ゆるみ止め剤が残っている」ということも結構ありますので、
判断するときは必ずそれらの物を除去しましょう。

画像は締め付けのイメージ画です。力の懸かり方としてはこんな感じです。
バイクの重量は「モペッドで50kg位」、「50CCスクーターで80~100㎏位」で、それに運転手の体重が懸かります。
その合計重量でかつ遠心力やら慣性や制動やらと「何だかんだと力が加わっても緩んではいけない」物です。
ですから、地味な部品ですが「結構疲労している物」といえます。

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