The Man

理系男のダンディズム -ロジカルにロジカルに。 考え抜いたとき、それはその人の感性となる-

転職、それは自分を生かすための一つの方法

2004-12-26 23:34:56 | 生き方
日本でも、転職することを肯定的に捕らえる人が増えていますね。いい考え方だと思います。
「転職OK」8割突破、今春新入社員の意識調査 (読売新聞) - goo ニュース

昨今の日本では、若者のNEET(ニート)※化が進んでいると問題になっていますが、
積極的に自分を生かす方法を模索する若者も多くなってきています(あれ?私は...若くない?(^^;)。

※就業、就学、職業訓練のいずれもしていない人を指す概念。英国で名づけられた。

日本人の就業観には、土地を守り、その土地を耕作し、作物を育て、収穫するという農耕的な色が濃いように思います。
自然と共に共存する、自然から恵みを享受するという受動的な就業観です。

これは、素晴らしいこと。
この生き方は、完成された生活サイクルを壊さず、その生活サイクルを守るという就業観でもあります。

しかし、土地が痩せてしまった(組織が硬直化して、身動き取れなくなった)り、気象条件(世界情勢、国内情勢の変化など)が急変したときに、対応しきれない問題が発生します。

このようなときには、以前にもお話したことがあると思いますが、

・じっと我慢する(妥協する)
・周囲に働きかけて、周囲を変革する
・その環境を捨てて、自分に適合した新しい環境を求めていく

対応方法がとれると思います。

今までの日本人の就業観では、個人よりも組織を優先し、じっと我慢することや、周囲の変革(カイゼン)を起こすことが美徳とされてきました。
終身雇用制度(本当は、そのような制度はありませんが)は、こんなところから来ていたのかもしれません。
いや、終身雇用制度があったから、個人よりも組織を優先させることが美徳だったのかもしれません。

なので、「転職」のような、今までの環境を捨て、自分に適合した新しい環境を求めていくような就業観は、世捨て人のような白い目で見られることが多かったと思います。

確かに、安直な発想に基づく「転職」は、組織にも個人にも、不幸を招きます。
しかし。

現在、自分が所属している組織で、本当に自分の能力を発揮できない(飼い殺されてしまう)ならば、狩猟民族的な、大地を巡り、獲物を仕留めるための技を自分で思考し、仕留める道具を構築し仕掛け、獲得するという就業観も必要不可欠だと思います。

つまり、既存の生活サイクルと別のサイクルを模索し、新しい生活サイクルを自らから構築するという就業観(生き方)です。

現状の日本に数多くある組織は、硬直化して動きが取れなくなっている組織と、柔軟で自由自在に変化しながら動くことができる組織とに、明確に分かれてきています。

組織とは、変えないほうがいい場合と、常に変わっていく必要がある場合がある。

そのような時代、既存の生活サイクルを守る、もしくはカイゼンするだけでなく、自ら厳しい環境を渡り歩ける人間も、数多くの組織は求めています。

これから就職する、もしくは就職したばかりの彼らが、「転職」という行為をそのように捉えているならば、良い意識を持っていると思います。

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