瞑想について 4
今回から、瞑想の実際・制感(プラティハーラ)・集中(ダラーナ)・禅定(ディアーナ)となるのですが、その結果どのようなことが起きるのか、本山博先生のチャクラの目覚めについて(『密教ヨーガ』本山博著より)紹介いたします。
①ムーラダーラチャクラの目覚め
プラナヤーマは、左鼻孔から4秒間で息を下腹部まで吸い入れ8秒間腹をふくらませて息を保ち、次の8秒間で、尾骶骨の中にあるクンダリニーを、思念によって下腹部(スワディスタナチャクラ)まで上昇させ、同時に腹をへこませて吸い入れて保持していたプラナとクンダリニーを混ぜて一つにすると強く思念しながら息を保ち、次に右鼻孔から息を4秒間で出します。これを14回~21回やりました。
一ヶ月、二ヶ月と経つうちに、息を止めておくクンバカの時間が、1分、1分30秒という具合にしだいに長くなりました。それにつれて、スワディスタナチャクラやアジナに精神集中しているときに、雑念が湧かなくなってきたのです。
三ヵ月ぐらいだったと思いますが、ヨーガ行をしているとき、尾骶骨のあたりがムズムズ動くような感じや、額、頭頂がピリピリする感じ、下腹部が尾骶骨あたりから熱くなる感じがときどきして、なんとなく不安で、わけがわかりませんでした。尾骶骨のあたりで、なにか蜂がブンブンいっているような音がきこえた経験もあります。
このような状態が二、三ヵ月続いたあと、ある朝、いつものように御神前で行をしているとき、尾骶骨から下腹部がすごく熱くなり、下腹部の中に丸い、赤い、多少黒味がかった光が、熱い白い水蒸気がシュシュシュと漲っている真只中に、爆発寸前の火の玉のようにオドロオドロしく見えました。
すると脊柱を、ものすごい力が頭頂までぬけて、座ったままで自分の肉体が3~5㎝ほど上昇しました。ほんの1~2秒の出来事でしたが、たしかに自分の肉体が持ち上がったのです。
身体中、頭中が熱くなって、その日は頭痛がして何も出来ませんでした。二、三日は身体が熱かったように思います。また、頭頂や頭内にエネルギーがつまった感じがして、自然に頭頂のブラフマンの門のあたりをこぶしで叩きました。叩くと、いくらか気分がよくなったのです。
これが最初のクンダリニーの上昇経験だったのです。クンダリニーそのものがサハスララチャクラまで上がったというより、クンダリニーのシャクティ(性力)エネルギーが、スシュムナを頭頂まで突き抜けたのです。
幸いに、頭頂のブラフマンの門が開いて、エネルギーが外へ、つまりアストラルの次元へ抜け出たために、心身にそれほどの異常が起きなかったのだと思います。
・続きは次回に・・・・。