「備後・福山」歴史の街

広島県東部の地域は、古代以降「備後国」と言われていました。その「備後・福山」から郷土の歴史を含めた情報を発信致します。

「草深の唐樋門」現地研修

2019-05-16 14:49:51 | 福山歴史研究(文化財と歴史)
 福山工業高校の生徒さんが、「草深の唐樋門」を現地研修しました。

 今回の研修は、水野勝成初代藩主が「福山城入城400年記念」イベントの

一環として、水野勝成が備後の地域にどの様な功績を残したか?のテーマで

備後一円に干拓事業を実施した痕跡を探り、現代に生きる我々へ伝える目的で、

「草深の唐樋門」模型製作の為、実際にそのものを見学と研修の為、

行われました。

 講師は、福山市文化財保護指導員を務める上田晴士先生が行いました。

 しかし、現代に生きる高校生たちには、干拓の事業・稲作の手法・水の重要性・

唐樋門の構成要素など重要な役割を知る由もありません。

 その点を上田先生は、懇切丁寧に自作された絵を用いて、

生徒たちに解説され、傍で聞く我々には納得出来る内容と解説・講演でした。

 特に、「草深の唐樋門」は、産業史跡として広島県の指定を受けているものですが、
戦後間もない頃には、至る所でこの様な遺跡は目の当たりにしていました。

しかしながら、稲作農業の実態が日本の高度成長から取り残され、
現在はその姿を消滅してしまいました。

 唯一「草深の唐樋門」が広島県下で一例残り、現在に伝わっています。

 しかし現在生きる大人の人達には、その重要性が余り認識されていない様で、
地元の人達にも関心が薄い様です。

 今回のイベントに絡めて「草深の唐樋門」の模型を作り、
その重要性に目覚めると共に、水野氏の地元経営が現在に生かされている事を
目的として実施されたものです。

 今年の秋頃には、模型完成のお披露目と、当時の干拓事業を伝えたいものと考えています。

 請御期待!!です。


唐樋門の解説風景です


唐樋門の解説風景です


樋門の解説風景です


樋門の解説風景です


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