「江戸時代鞆町分の年貢について」
ー桑田家文書から見えるー
講師 青野春水 広島大学名誉教授
[講演要旨(概略)]
「鞆の浦歴史民俗資料館」では、「中村家文書」八巻出版の後、
「桑田家文書」の解読に取り掛かっている。
その概略を含め、平成26年1月26日に講演があった。
先ず、鞆の地域の区分けの疑問の話(後地の地域)から、
「町分」の意を説明され、
年貢の徴収がどの様に行われて来たか、信長の時代
から、秀吉、そして江戸時代に関わるまで、一連の説明を話され、
「鞆町分」の年貢を「桑田家文書」から解説されました。
「鞆町分」の年貢は、農民の耕作地の年貢より極めて高く、
その年貢の率の高さに驚きました。
年貢徴収は、領主や施政者にとっては欠かせないものであり、
その仕組みを中世からの仕組みを戦国時代の信長が行った方法を
秀吉、江戸幕府へと順次継承している事を解説されました。
非常に解りやすく、また大変勉強になり、大いに参考となりました。
「桑田家文書」は、まだまだ緒に付いたばかりで今後どの様な文書が
見つかるか大変興味深く感じています。
「鞆の浦」は、大きな商家が軒を連ね繁栄した港町であり、一つの
文書により、どの様な歴史が埋もれているのかが、今からワクワクして
います。
次回の講演を楽しみに待ちたいと思っています。
(講演のタイトル)
(まだまだ元気に講演中の青野春水先生)
(文責:福之山 鳳来)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます